2024年09月30日
ペーパ・ムーン アメリカ映画 1973年
ペーパ・ムーン アメリカ映画 1973年(昭和48年) 1時間42分 動画配信サービス
真夏の時期に読んだ児童文学、『希望のひとしずく キース・カラブレーゼ 代田亜希子(だいた・あきこ訳 理論社』の243ページに、次のような文章があり、この映画を思い出して、映画を観ました。何十年も前に観たことがあるのかもしれませんが、内容についての記憶がまったくありません。
『そう、ただの紙のお月さま 厚紙の海のうえにうかんでる だけど、見せかけなんかじゃい あなたがわたしを信じてくれるなら……』
映画が始まってすぐに流れ始める優しい歌に本に書いてあったものと同じ歌詞がありました。歌詞は字幕で表示されました。
児童文学作品では、母親が昔この歌をこどもである自分に歌ってくれたとあります。
観(み)終えて、いい映画でした。
内容的にこどもさんには見せにくいものがあるので、大人が観るこどもがらみの映画でしょう。
全編白黒で、登場する詐欺師とみなしご役9歳の娘は現実世界では、実の親子です。ライアン・オニールとテータムオニール親子です。
時代背景はいつだろう。
大統領が、フランクリンだという言葉が聞こえました。(フランクリン・ルーズベルト 1933~1945年が大統領だった)
道路は土で舗装されていません。
走っているのは大きなクラシックカーです。
テレビはなく、ラジオはある。
設定は、1930年(日本だと昭和5年)ぐらいに思えます。(ルーズベルトの任期そして、後述の禁酒法の時代からの、わたしの推測です)
少女アディ:9歳。父親はだれだかわからない。これまでに出会ったおじさんたちを順番に父親だと決めつけてみるがどれも違うらしい。
母親が死んで、簡単な土葬の葬式をしているシーンから始まります。
母親は、どうも飲み屋で働いていて男相手にお金を稼いでいたような設定です。
詐欺師モーゼ(ライアン・オニール):少女アディ(テータムオニール)の母親と付き合いがあった。
交通事故で飲酒運転の車にひかれて亡くなった母親の葬儀に顔を見せたら、同席していた人たちから、少女アディをお金持ちの叔母のところへ連れて行ってくれと頼まれて引き受けた。
母親を車でひいた交通事故の加害者から詐欺でお金をせしめるつもりでアディを預かった。
詐欺師に連れられた少女で気の毒なのですが、話の中身はそうはいきません。
したたかで強い少女なのです。アディ自身もからんで、詐欺師と組んで、詐欺をしながら旅を始めます。なかなかしぶとい娘です。
『(あなたはわたしの)パパなの?』
『ちがう』
この時代、どこも親のいない子どもばかりです。ほかに15歳の黒人の女の子もいます。ふたりは、いいコンビニなります。
黒人の女の子は、お金に飢えています。お金をたくさんくれるいい雇い主に付きたい。
貧困生活があります。タバコ映画でもあります。9歳のアディが喫煙者です。
おとなの男と女の性風俗もあります。お金がらみの交渉があります。
『(詐欺師モーゼに向かってアディが、あなたは、わたしの)パパだ!』
おもしろい。お金をめぐって、9歳の娘アディが、詐欺師のモーゼを脅します。(おどします)
詐欺師モーゼは、ウソつきの聖書売りですが、ふたりが組んで、だんだん詐欺で手に入れる額が大きくなります。事業拡大です。やり方も複雑で巧妙です。被害者は、アディが9歳の少女だから油断してだまされます。
アディは、『女』になりたい願望が強い。お化粧して、装飾品を身に付けて、きれいになりたい。
なかなかおもしろい。
伏線として、移動サーカスのコーナーで、『(つくりものの紙の)お月さまのところに座ってください(少女アディひとりだけでの記念写真撮影です)』
カネ、カネ、カネ、貧困、性風俗、そんな話が続きます。
元気な女の子です。お化粧をしてきれいなレディになりたい。
観ている途中で、最後は、『別れ』になるのだろうと予想しました。(予想ははずれました。それはそれで、とても良かった)
9歳のアディは小さくても、『女』なのです。
アディは、詐欺師のモーゼに対して愛情があります。
酒の密売の話が出ます。
禁酒法の時代です。1920年~1933年(日本だと大正9年から昭和8年)
ドタバタ騒ぎがあっておもしろい。
白黒映像は気になりません。
思えば、わたしがこどもの頃、テレビは白黒でした。おとなになったときも職場の独身寮で白黒テレビを見ていました。
すごいなあ。大きなクラシックカーで追いかけっこです。
酒の密売人の弟が保安官だそうです。悪人同士には協力関係があります。権力とお金をひとり占めです。
すごい! 9歳の女児が、車を運転します。
それを見ていたら、邦画、『幸せの黄色いハンカチ』で、自動車学校の仮免で学校をやめたという設定の桃井かおりさんが、北海道で武田鉄矢さんが買った赤い新車を運転して田んぼに突っ込んでいったシーンを思い出しました。あの映画も良かった。
札束がときおり映像に出てきます。
時は流れて、今は、電子マネーの時代になりました。
メッセージとして、どんな生活環境であっても、生きていく。
生きるという強い意思のある映画でした。
大統領の話が何度か出てくるのですが、その趣旨はわたしにはわかりません。なにか意味があるのでしょう。
いいラストシーンでした。
人生は思い出づくりです。
金(カネ)じゃない。
アディは、伯母宅でリッチ(大金持ち)な生活をするのではなくて、詐欺師モーゼとケンカしながらの旅を選択しました。
カネじゃない。
人生をエンジョイ(楽しむ)しよう!
ラストシーンの奥まで続く長い道は、人生を意味しているということがわかる、わかりやすい映画でした。楽しい映画でした。
真夏の時期に読んだ児童文学、『希望のひとしずく キース・カラブレーゼ 代田亜希子(だいた・あきこ訳 理論社』の243ページに、次のような文章があり、この映画を思い出して、映画を観ました。何十年も前に観たことがあるのかもしれませんが、内容についての記憶がまったくありません。
『そう、ただの紙のお月さま 厚紙の海のうえにうかんでる だけど、見せかけなんかじゃい あなたがわたしを信じてくれるなら……』
映画が始まってすぐに流れ始める優しい歌に本に書いてあったものと同じ歌詞がありました。歌詞は字幕で表示されました。
児童文学作品では、母親が昔この歌をこどもである自分に歌ってくれたとあります。
観(み)終えて、いい映画でした。
内容的にこどもさんには見せにくいものがあるので、大人が観るこどもがらみの映画でしょう。
全編白黒で、登場する詐欺師とみなしご役9歳の娘は現実世界では、実の親子です。ライアン・オニールとテータムオニール親子です。
時代背景はいつだろう。
大統領が、フランクリンだという言葉が聞こえました。(フランクリン・ルーズベルト 1933~1945年が大統領だった)
道路は土で舗装されていません。
走っているのは大きなクラシックカーです。
テレビはなく、ラジオはある。
設定は、1930年(日本だと昭和5年)ぐらいに思えます。(ルーズベルトの任期そして、後述の禁酒法の時代からの、わたしの推測です)
少女アディ:9歳。父親はだれだかわからない。これまでに出会ったおじさんたちを順番に父親だと決めつけてみるがどれも違うらしい。
母親が死んで、簡単な土葬の葬式をしているシーンから始まります。
母親は、どうも飲み屋で働いていて男相手にお金を稼いでいたような設定です。
詐欺師モーゼ(ライアン・オニール):少女アディ(テータムオニール)の母親と付き合いがあった。
交通事故で飲酒運転の車にひかれて亡くなった母親の葬儀に顔を見せたら、同席していた人たちから、少女アディをお金持ちの叔母のところへ連れて行ってくれと頼まれて引き受けた。
母親を車でひいた交通事故の加害者から詐欺でお金をせしめるつもりでアディを預かった。
詐欺師に連れられた少女で気の毒なのですが、話の中身はそうはいきません。
したたかで強い少女なのです。アディ自身もからんで、詐欺師と組んで、詐欺をしながら旅を始めます。なかなかしぶとい娘です。
『(あなたはわたしの)パパなの?』
『ちがう』
この時代、どこも親のいない子どもばかりです。ほかに15歳の黒人の女の子もいます。ふたりは、いいコンビニなります。
黒人の女の子は、お金に飢えています。お金をたくさんくれるいい雇い主に付きたい。
貧困生活があります。タバコ映画でもあります。9歳のアディが喫煙者です。
おとなの男と女の性風俗もあります。お金がらみの交渉があります。
『(詐欺師モーゼに向かってアディが、あなたは、わたしの)パパだ!』
おもしろい。お金をめぐって、9歳の娘アディが、詐欺師のモーゼを脅します。(おどします)
詐欺師モーゼは、ウソつきの聖書売りですが、ふたりが組んで、だんだん詐欺で手に入れる額が大きくなります。事業拡大です。やり方も複雑で巧妙です。被害者は、アディが9歳の少女だから油断してだまされます。
アディは、『女』になりたい願望が強い。お化粧して、装飾品を身に付けて、きれいになりたい。
なかなかおもしろい。
伏線として、移動サーカスのコーナーで、『(つくりものの紙の)お月さまのところに座ってください(少女アディひとりだけでの記念写真撮影です)』
カネ、カネ、カネ、貧困、性風俗、そんな話が続きます。
元気な女の子です。お化粧をしてきれいなレディになりたい。
観ている途中で、最後は、『別れ』になるのだろうと予想しました。(予想ははずれました。それはそれで、とても良かった)
9歳のアディは小さくても、『女』なのです。
アディは、詐欺師のモーゼに対して愛情があります。
酒の密売の話が出ます。
禁酒法の時代です。1920年~1933年(日本だと大正9年から昭和8年)
ドタバタ騒ぎがあっておもしろい。
白黒映像は気になりません。
思えば、わたしがこどもの頃、テレビは白黒でした。おとなになったときも職場の独身寮で白黒テレビを見ていました。
すごいなあ。大きなクラシックカーで追いかけっこです。
酒の密売人の弟が保安官だそうです。悪人同士には協力関係があります。権力とお金をひとり占めです。
すごい! 9歳の女児が、車を運転します。
それを見ていたら、邦画、『幸せの黄色いハンカチ』で、自動車学校の仮免で学校をやめたという設定の桃井かおりさんが、北海道で武田鉄矢さんが買った赤い新車を運転して田んぼに突っ込んでいったシーンを思い出しました。あの映画も良かった。
札束がときおり映像に出てきます。
時は流れて、今は、電子マネーの時代になりました。
メッセージとして、どんな生活環境であっても、生きていく。
生きるという強い意思のある映画でした。
大統領の話が何度か出てくるのですが、その趣旨はわたしにはわかりません。なにか意味があるのでしょう。
いいラストシーンでした。
人生は思い出づくりです。
金(カネ)じゃない。
アディは、伯母宅でリッチ(大金持ち)な生活をするのではなくて、詐欺師モーゼとケンカしながらの旅を選択しました。
カネじゃない。
人生をエンジョイ(楽しむ)しよう!
ラストシーンの奥まで続く長い道は、人生を意味しているということがわかる、わかりやすい映画でした。楽しい映画でした。
2024年09月26日
出川哲朗の充電バイクの旅 長野 TVer(ティーバー)
出川哲朗の充電バイクの旅 TVer(ティーバー) ネットもテレ東
出川哲朗の充電させてもらえませんか? 長野松本城をめざして ゲスト サバンナの高橋茂雄、品川庄司の庄司智春
進め!真夏の長野縦断116キロ!神秘の戸隠神社奥社から目指すは名城“松本城”チョイと戸倉上山田温泉ではいい気分ですが初登場サバンナ高橋が超能天気すぎ!ヤバイよヤバイよ
かなりの山奥にある神社からスタートです。
わたしは、映像を観るだけで十分です。観るだけで行った気分になれます。
以前の放送で同じような地域のロケがありました。覚えています。もう7年も前だそうです。
調べたら感想メモが残っていました。
出川哲朗の充電バイクの旅 長野県戸隠神社(とがくしじんじゃ)から諏訪大社 2018年放送分 ゲストは、ケンコバさん(ケンドーコバヤシ)と鬼奴さんでした。番組制作会社のスタッフのひとりで、いつも出川さんの後ろから電動バイクでついてくる土方さん(ひじかたさん)のドジが光っています。ふつうだったら、叱られるのですが、笑いにつながるので許せてしまいます。蛭子能収さん(えびすよしかずさん)みたいです。
戸隠神社(とがくしじんじゃ)での芸能の神さまのくだりとか、お札のお賽銭がなかなか賽銭箱に入らなかったところが笑えました。
鬼無里(きなさ)にあるきなさ中学校・小学校の文化祭風景が楽しかった。全校生徒が17名しかいないそうです。最後の校長先生の言葉が良かった。『本当にいい思い出になりました』
今回の放送でも、小学校が来年の3月でなくなるというような話が流れていました。
6学年全体で22人しか児童がいないそうです。
人口がどうしても減っていくのでしょう。
学力競争がない世界だと感じました。
おそばやさんがたくさんあります。
どういうわけが、どんどん通り過ぎてから、おそばやさん探しが始まりました。
善光寺の近くで結婚式です。みんなで記念撮影をしました。
善光寺は行ったことがあるので、映像を見ながら、ああ、あのあたりを歩いたなあとなつかしかった。
川中島あたりを通過します。
以前、太川陽介さんとえびすよしかずさんの路線バスの旅で、えびすよしかずさんがバスの中で、(川中島の戦いというのは)源氏と平家の戦いだったよねと言ったので笑いました。武田信玄と上杉謙信の戦いです。(昨夜のバス・鉄道対決旅の放送では、久しぶりに太川陽介さんが勝利を手にしました。良かった。応援していました。最後に、敵の村井美樹さんが、涙を流しながら太川陽介さんをハグして祝福しました。いいシーンでした。川中島の合戦で、上杉謙信が武田信玄に塩を送ったことを思い出しました。敵であっても正々堂々と応援するのです)
民家で充電をさせていただきます。
田舎の家は、敷地が広くて、家屋がでかい。
今回の担当は、谷川ディレクターです。
高橋茂雄さんは、日帰りで帰られてしまいました。可もなく不可もなく、おとなしい感じで終わりました。
(次週に続く)
品川庄司の庄司智春さんは充電の依頼でたいへん苦労されました。
まずは、玄関先でいきなり、『ミキティー』とご自身のギャグ・キャッチフレーズを大きな声で言う(出川さんからの指令です)ことがいけなかった。聞いた方はびっくりします。変な人が訪ねて来たと勘違いします。やめたほうがいい。最近出川さんは、ゲストに類似の(ゲストの持ちネタ)指令を出しますがやめたほうがいい。ゲストも頼まれた民家の人も、双方にとって、迷惑な行為です。
あわせて、山の中、いなかのロケです。人口は少ないけれど、歴史は100年以上続いている地域です。血縁・地縁の関係で集落を形成して暮らしているおとなしい人たちです。他人相手での人慣れをしていません。特殊サギの警戒もしなければなりません。テレビに出て、私生活が全国に公開されることにはリスク(危険性)があります。そんなことを考えながら映像を見ていました。
庄司智春さんは、ちゃんとした人でした。常識人です。
スタッフは、いわゆる<撮れ高(とれだか。成果)>を考えるのでしょう。そうそうおもしろいシーンはありません。また、意図的に仕掛けてつくったシーンはバレます。見ていて楽しめません。
たしか庄司智春さんの奥さんであるミキティーさんもこの充電バイクの番組にゲストで出演されたことがあります。
調べてみました。当時の感想メモが残っていました。
出川哲朗の充電させてもらえませんか? ■行くぞ!北関東最強パワスポ街道113キロ■茨城の御岩神社から<笠間稲荷>通ってつくば神社へ■さらば森田&藤本美貴が大奮闘も哲朗は大ピンチ!ヤバイよヤバイよSP
(前半ゲスト 藤本美貴さん)
わたしは、藤本美貴さんという方は知りませんが、品川庄司さんの庄司智春さんが、『ミキティー』と大きな声で叫ぶギャグは知っています。
今回ご本人を見て、美しくてかわいらしい奥さんでうらやましいと思いました。
もう中学一年生と8歳、4歳のお子さんがおられるそうなので、それなりの強いお母さんであられるのでしょう。
今回のロケでは、庄司智春さんが温泉に入っておられましたが、出川さんが言うとおり、ギリシアの彫刻のような筋肉質の体をされていました。ご立派です。
どこも山の中の風景です。
そして、庄司智春さんは、『ミキティー』と大きな声を出すことが仕事です。何度も何度もそうされます。(おつかれさまです)
庄司智春さんが、充電を断られるたびに、思い出すこの番組のフレーズがあります。
『人情が頼りの旅です』
されど、善意を悪用する人が増えました。
充電バイク旅は、かなりの田舎(いなか)まで行きます。平常生活に波風を立てたくない暮らしをしている人たちが多い地域です。テレビ出演は断られることが多いでしょう。
途中の温泉施設の建物に入って行ったら、壁にミキティーさんの防火を呼びかけるポスターが貼ってありました。ポスターの奥さんと庄司智春さんとのツーショットです。珍しいと思いましたが、庄司智春さんによると、ロケ先でよく奥さんのポスターを見かけるので珍しいことではないそうです。
その後の、パンケーキのお店での、ふたりが飲みたかったアイスコーヒーが、ランチの提供で切れていたお話がおもしろかった。
パンケーキも特別な感じのもので感心しました。おいしそうです。
最後は、松本城のそばで撮影でした。
あの位置よりも、もう少し歩いて右に曲がったあたりのほうが、正面にお城が見えて絵づらとしては良かったと思います。
庄司智春さんは、奥さんをふだんは、『ミキちゃん』と呼び、ラインのやりとりをよくされていることが映像を見ていてわかりました。
仮面夫婦という言葉がありますが、長い結婚生活を送っていても仲良し夫婦というのはいます。それは、それなりにお互いが相手を気遣う(きずかう)努力をしているからだと思うのです。
どちらかいっぽうだけがめんどうなことを負担する生活をしていると夫婦関係は冷たくなります
出川哲朗の充電させてもらえませんか? 長野松本城をめざして ゲスト サバンナの高橋茂雄、品川庄司の庄司智春
進め!真夏の長野縦断116キロ!神秘の戸隠神社奥社から目指すは名城“松本城”チョイと戸倉上山田温泉ではいい気分ですが初登場サバンナ高橋が超能天気すぎ!ヤバイよヤバイよ
かなりの山奥にある神社からスタートです。
わたしは、映像を観るだけで十分です。観るだけで行った気分になれます。
以前の放送で同じような地域のロケがありました。覚えています。もう7年も前だそうです。
調べたら感想メモが残っていました。
出川哲朗の充電バイクの旅 長野県戸隠神社(とがくしじんじゃ)から諏訪大社 2018年放送分 ゲストは、ケンコバさん(ケンドーコバヤシ)と鬼奴さんでした。番組制作会社のスタッフのひとりで、いつも出川さんの後ろから電動バイクでついてくる土方さん(ひじかたさん)のドジが光っています。ふつうだったら、叱られるのですが、笑いにつながるので許せてしまいます。蛭子能収さん(えびすよしかずさん)みたいです。
戸隠神社(とがくしじんじゃ)での芸能の神さまのくだりとか、お札のお賽銭がなかなか賽銭箱に入らなかったところが笑えました。
鬼無里(きなさ)にあるきなさ中学校・小学校の文化祭風景が楽しかった。全校生徒が17名しかいないそうです。最後の校長先生の言葉が良かった。『本当にいい思い出になりました』
今回の放送でも、小学校が来年の3月でなくなるというような話が流れていました。
6学年全体で22人しか児童がいないそうです。
人口がどうしても減っていくのでしょう。
学力競争がない世界だと感じました。
おそばやさんがたくさんあります。
どういうわけが、どんどん通り過ぎてから、おそばやさん探しが始まりました。
善光寺の近くで結婚式です。みんなで記念撮影をしました。
善光寺は行ったことがあるので、映像を見ながら、ああ、あのあたりを歩いたなあとなつかしかった。
川中島あたりを通過します。
以前、太川陽介さんとえびすよしかずさんの路線バスの旅で、えびすよしかずさんがバスの中で、(川中島の戦いというのは)源氏と平家の戦いだったよねと言ったので笑いました。武田信玄と上杉謙信の戦いです。(昨夜のバス・鉄道対決旅の放送では、久しぶりに太川陽介さんが勝利を手にしました。良かった。応援していました。最後に、敵の村井美樹さんが、涙を流しながら太川陽介さんをハグして祝福しました。いいシーンでした。川中島の合戦で、上杉謙信が武田信玄に塩を送ったことを思い出しました。敵であっても正々堂々と応援するのです)
民家で充電をさせていただきます。
田舎の家は、敷地が広くて、家屋がでかい。
今回の担当は、谷川ディレクターです。
高橋茂雄さんは、日帰りで帰られてしまいました。可もなく不可もなく、おとなしい感じで終わりました。
(次週に続く)
品川庄司の庄司智春さんは充電の依頼でたいへん苦労されました。
まずは、玄関先でいきなり、『ミキティー』とご自身のギャグ・キャッチフレーズを大きな声で言う(出川さんからの指令です)ことがいけなかった。聞いた方はびっくりします。変な人が訪ねて来たと勘違いします。やめたほうがいい。最近出川さんは、ゲストに類似の(ゲストの持ちネタ)指令を出しますがやめたほうがいい。ゲストも頼まれた民家の人も、双方にとって、迷惑な行為です。
あわせて、山の中、いなかのロケです。人口は少ないけれど、歴史は100年以上続いている地域です。血縁・地縁の関係で集落を形成して暮らしているおとなしい人たちです。他人相手での人慣れをしていません。特殊サギの警戒もしなければなりません。テレビに出て、私生活が全国に公開されることにはリスク(危険性)があります。そんなことを考えながら映像を見ていました。
庄司智春さんは、ちゃんとした人でした。常識人です。
スタッフは、いわゆる<撮れ高(とれだか。成果)>を考えるのでしょう。そうそうおもしろいシーンはありません。また、意図的に仕掛けてつくったシーンはバレます。見ていて楽しめません。
たしか庄司智春さんの奥さんであるミキティーさんもこの充電バイクの番組にゲストで出演されたことがあります。
調べてみました。当時の感想メモが残っていました。
出川哲朗の充電させてもらえませんか? ■行くぞ!北関東最強パワスポ街道113キロ■茨城の御岩神社から<笠間稲荷>通ってつくば神社へ■さらば森田&藤本美貴が大奮闘も哲朗は大ピンチ!ヤバイよヤバイよSP
(前半ゲスト 藤本美貴さん)
わたしは、藤本美貴さんという方は知りませんが、品川庄司さんの庄司智春さんが、『ミキティー』と大きな声で叫ぶギャグは知っています。
今回ご本人を見て、美しくてかわいらしい奥さんでうらやましいと思いました。
もう中学一年生と8歳、4歳のお子さんがおられるそうなので、それなりの強いお母さんであられるのでしょう。
今回のロケでは、庄司智春さんが温泉に入っておられましたが、出川さんが言うとおり、ギリシアの彫刻のような筋肉質の体をされていました。ご立派です。
どこも山の中の風景です。
そして、庄司智春さんは、『ミキティー』と大きな声を出すことが仕事です。何度も何度もそうされます。(おつかれさまです)
庄司智春さんが、充電を断られるたびに、思い出すこの番組のフレーズがあります。
『人情が頼りの旅です』
されど、善意を悪用する人が増えました。
充電バイク旅は、かなりの田舎(いなか)まで行きます。平常生活に波風を立てたくない暮らしをしている人たちが多い地域です。テレビ出演は断られることが多いでしょう。
途中の温泉施設の建物に入って行ったら、壁にミキティーさんの防火を呼びかけるポスターが貼ってありました。ポスターの奥さんと庄司智春さんとのツーショットです。珍しいと思いましたが、庄司智春さんによると、ロケ先でよく奥さんのポスターを見かけるので珍しいことではないそうです。
その後の、パンケーキのお店での、ふたりが飲みたかったアイスコーヒーが、ランチの提供で切れていたお話がおもしろかった。
パンケーキも特別な感じのもので感心しました。おいしそうです。
最後は、松本城のそばで撮影でした。
あの位置よりも、もう少し歩いて右に曲がったあたりのほうが、正面にお城が見えて絵づらとしては良かったと思います。
庄司智春さんは、奥さんをふだんは、『ミキちゃん』と呼び、ラインのやりとりをよくされていることが映像を見ていてわかりました。
仮面夫婦という言葉がありますが、長い結婚生活を送っていても仲良し夫婦というのはいます。それは、それなりにお互いが相手を気遣う(きずかう)努力をしているからだと思うのです。
どちらかいっぽうだけがめんどうなことを負担する生活をしていると夫婦関係は冷たくなります
2024年09月25日
なにわ介護男子 宮川大助・花子
なにわ介護男子 宮川大助・花子 笑いと涙の闘病介護記 主婦の友社
テレビ番組、『徹子の部屋』におふたりが出演されて、この本を出されたと紹介があったので、さっそく取り寄せて読んでみました。
放送を見ましたが、花子さんのご病気で、おふたりとも、ご苦労されています。
最初にゆっくり最後のページまでめくってみましたが、おふたりともご病気で本当にご苦労されています。
人生は障害物競走みたいなものです。病気や事故、自然災害や事件に巻き込まれることは日常茶飯事のようなものです。なかなか平穏無事に日常生活を送ることはむずかしい。
宮川大助:1949年(昭和24年)生まれ。74歳。既往症として、脳内出血、腰部脊柱管狭窄症(ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう)、感染症、グラム陽性菌敗血症(ぐらむようせいきんはいけつしょう)
宮川花子:1954年(昭和29年)生まれ。70歳。既往歴として、自律神経失調症、胃がん、2018年(平成30年)3月9日余命半年と宣告される。形質細胞腫。多発性骨髄腫。2022年(令和4年)10月29日心不全。現在は車いすの身体障害者手帳所有者です。
おふたりのお子さんとして、娘さんがひとりおられます。『さゆみ』さんです。
本は、最初に序章、それから年表があって、次に、第1章から第5章まで、過去から現在、そして未来という流れで書いてあるようです。
日曜夕方の番組、『笑点』に6年ぶりに出演されたときのネタが書いてあります。病気が良くなったから出演できたのでしょう。『……結婚しました、子どもできました』(けっこう重い言葉です)
話ははずれますが、たまに、笑点を3月で降りられた林家木久扇(はやしや・きくおう)さんを思い出します。木久扇さんは笑いの天才です。本を読みました。バカのすすめ 林家木久扇(はやしや・きくおう) ダイヤモンド社です。
人生では、ときに、バカにならないとやれないこともあります。バカになればできることがあります。 理屈ではないのです。やるしかないのです。バカになってやると、たいてい、うまくいきます。
おふたりについての年表を見ます。
見ていて、生きてるだけで幸せということはあります。
病(やまい)との付き合いが続きます。
『第1章 余命半年と宣告されて』
宮川花子さんの語りでお話がスタートしました。2024年7月発行の本です。闘病生活6年と書いてあります。病名は、『多発性骨髄腫(血液のがん)』です。背骨にがんがある。
花子さんは、2019年(令和元年)6月に鎖骨が折れる。命はとりとめたものの車いす生活となる。
どうも、前作の本があるようで、そこまでが、前著の内容ですとなっています。(前作は、『あわてず、あせらず、あきらめず』でした。2022年(令和3年)1月出版)
『第2章 大助・花子の波乱万丈! 続・闘病記』
2020年(令和2年)4月7日:新型コロナウィルスにより7都道府県に緊急事態宣言発令。同月16日に宣言が全国に拡大。花子さんは、リハビリ中だった。
本をつくるためには、ネタ(材料)が必要です。
ふつう、文筆家は、毎日、日記や日誌のようなものをつけていると思います。喜怒哀楽の感情はあまり出さずに、その日に起きた事例を箇条書きにしていると思います。なにもないところから文章を起こすことはとてもむずかしい。
こちらの本は、花子さんの文章で書いてあります。漫才師の方ですから、ネタ帳のようなものを持たれているのかもしれません。
花子さんがつくられた文章に、編集者の手は入っているのでしょう。読みやすい。
時系列(物事が起きた順序)が、ちょっとわかりにくい。月日だけではなく、西暦なり年号なりを月日の頭につけていただいたほうがわかりやすい。
PET検査(ポジトロン・エミッション・トモグラフィー検査):放射性薬剤を使って、細胞の活動を検査する。がんの病巣等(びょうそうとう)の発見に使用する。
寛解状態(かんかいじょうたい):症状や異常が消失した状態。
センターマイク:漫才で使用されるステージ中央のマイクのこと。
読みながら思うのは、元気なうちに人生を楽しむ。余生を楽しむということです。
歳をとってくると、今年の今はいいけれど(できるけれど)、来年の今は、どうなっているかはわからないということはあります。(できなくなっているかもしれない)。後悔しないように、できることはできるときにさっさとやってしまったほうがいいのです。
2022年(令和4年)10月29日、花子さんは、抗がん剤の副作用で、肺に水がたまり、心肺停止に近い状態になります。
2023年(令和5年)、新型コロナウィルスが5類(インフルエンザと同じ。1類が一番危険)に移行して、外出自粛の要請がなくなる。
大助・花子さんは、名古屋にある大須演芸場や御園座(みそのざ)の舞台で漫才をされています。
わたしは大須演芸場には入ったことはありませんが、道ばたから建物を見たことはあります。なにかの講演会で、大須演芸場の経営者の方(席亭(せきてい。支配人)の講演は聞いたことがありますが、もうずいぶん昔のことです。
御園座(みそのざ)は、わたしは、今年は2回訪れました。山崎育三郎さんの『トッツィー』と山﨑玲奈さんの『ピーターパン』を観劇しました。来年1月は、草彅剛さん(くさなぎつよしさん)の『ベニスの商人』を観たいと思っていますが、チケットがとれるかどうかはわかりません。
先日見た、テレビ番組『徹子の部屋』で、大助さん夫婦が仕事終わりに、今くるよ・いくよさんに呼ばれて、お説教された話が印象的でした。
当時、大助さんは、漫才の台本を書いて、夫婦で稽古(けいこ)をしていたわけですが、花子さんは、娘さんのめんどうをみたかった。
されど、大助さんは、家庭のことは考えず、仕事のことばかりを考えていた。いやがる花子さんを引き留めて、稽古をやめて帰宅するという約束の時間を過ぎて、夜遅くまで、漫才の稽古を続けていた。そのあいだ、娘さんは家でひとりぼっちだった。
ご夫婦は、今いくよ・くるよさんに呼ばれて、今いくよさんが大助さんに言ったそうです。
『あんたの一番大事なものはなんや。こどもと花ちゃんと違うんか。宝物と違うんか。漫才で花ちゃんをイジメるのはやめろ!(一番大事なものは、けして、仕事ではない)』
大助さんは、おおいに反省したそうです。花子さんは、一児の母である。花子さんは、母親をしたかった。
今いくよさん:2015年(平成27年)5月、胃がん。67歳没。やせていた。未婚。
今くるよさん:2024年(令和6年)5月、膵がん(すいがん)。76歳没。ギャグとして、腹をたたく、『どやさ』と言う。未婚。
お説教をされたときに、自分たちには夫もこどももいない。あんた(大助さん)にはいる。家族をだいじにしなさいと言われたそうです。
読んでいて思うのは、大助・花子さんは、気持ちで生きている人たちです。
62ページ、『お風呂での死亡事故は交通事故死の6倍……』(気をつけましょう)
2023年(令和5年)9月下旬。花子さんの右の頭の骨に、新しい形質細胞腫が見つかる。
花子さんは、MRI検査(磁気共鳴画像法)が閉所恐怖症でにがてだと書いてあります。
たしかに、苦しいです。
わたしは、今年初夏に頚椎症(けいついしょう。首の骨の間が詰まっている。右肩から右腕、右中指までが激痛になる。しびれや震えも出ます)でMRI検査を受けました。背中にナイフで刺すような痛みがあったので、かなり苦しかった。検査は時間が長いです。真っ暗なところに入れられて、あおむけでじっとしながら、30分間ぐらいから40分間ぐらいかかった覚えです。その後、服薬と通院で治りました。二か月ぐらいかかりました。
カンファレンス:会議
花子さんのおしめを大助さんが変える:夫婦だからできることです。
病気になると、うんこ・しっこのコントロールがたいへんです。
クランクチョコ:ザクザクとした素材の小さなかたまりのチョコレート。
花子さんは、ご自身が、介護施設に入ることを考えた。(花子さんのお母さんが94歳で施設に入ったというお話も出ます)
花子さんが施設に入ることは、大助さんがさみしがったのでやめたそうです。
2024年(令和6年。今年です)1月、能登半島地震、次いで、羽田空港での航空機衝突炎上事故です。
早いもので、もう今年ももうすぐ10月です。時は、淡々と、されど確実に経過していきます。
おふたりとも仕事人間ですが、お金のためではなく、ほかのことのために働いておられます。読んでいてそう思います。漫才ができる幸せをかみしめたいと書いてあります。
『第3章 なにわ介護男子の胸のうち ~大助と花子のぶっちゃけトーク~』
ここまで、多発性骨髄腫という病気の詳細は書かれていませんでした。(その後、医師の解説・説明ページが出てきました)
本の趣旨は、『夫婦愛』です。
だれかの支えがあるからがんばれるのです。お互いにです。支え合っています。夫婦であり、親友であるのです。
まこちゃん:花子さんの昔の芸名だそうです。
花子さんの親の遺言として、『夫婦仲よくしなさい。漫才が原因で離婚するようなことになったら、漫才をやめなさい』
大助さんは田舎者で、貧困暮らしを味わったそうです。
ご自身のこどものころの体験として、農家の肥料として、畑に人糞をまいたという話が書いてあるのですが、わたしにも類似の体験があります。
わたしはまだ7歳ぐらいだったので、人糞を畑にまいたことはありませんが、父方の祖父母宅が農家で、祖母が、2個の肥え樽(こえたる)を、天秤棒を使って肩でかついで行くうしろをついていって、祖母が畑に人糞をまく姿をながめていた記憶が残っています。
バルーンカテーテル:医療器具。尿道から膀胱に(膀胱に)挿入する。(そうにゅうする)。尿が出るようにする。
紫綬褒章(しじゅほうしょう):芸術分野等で功績があったと国家(天皇)から表彰される。
『第4章 主治医・天野先生に聞く ~多発性骨髄腫のキホンと花子さんの本当の姿~』
発症年齢の中央値は60代後半ですとあります。わたしも気をつけねば。されど、どう気をつけるのだろう。予防のしようがないような……
『第5章 今までと、これからと』
漫才の台本をご主人の大助さんが書いているということが意外でした。奥さんの花子さんが書いていると思っていました。
漫才では、奥さんは、なにせ、機関銃のような早口でまくしたてます。頭の回転が早い人に見えます。対して、大助さんのしゃべりはゆっくりです。そんなところから、台本作成は奥さんのほうだと思っていました。
全体を読み終えての感想です。
生きているとか、生きることを学ぶ本でした。
本のカバーをはずして、本の表紙・裏表紙を見ました。
挿絵(さしえ)が優しい(やさしい)。
テレビ番組、『徹子の部屋』におふたりが出演されて、この本を出されたと紹介があったので、さっそく取り寄せて読んでみました。
放送を見ましたが、花子さんのご病気で、おふたりとも、ご苦労されています。
最初にゆっくり最後のページまでめくってみましたが、おふたりともご病気で本当にご苦労されています。
人生は障害物競走みたいなものです。病気や事故、自然災害や事件に巻き込まれることは日常茶飯事のようなものです。なかなか平穏無事に日常生活を送ることはむずかしい。
宮川大助:1949年(昭和24年)生まれ。74歳。既往症として、脳内出血、腰部脊柱管狭窄症(ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう)、感染症、グラム陽性菌敗血症(ぐらむようせいきんはいけつしょう)
宮川花子:1954年(昭和29年)生まれ。70歳。既往歴として、自律神経失調症、胃がん、2018年(平成30年)3月9日余命半年と宣告される。形質細胞腫。多発性骨髄腫。2022年(令和4年)10月29日心不全。現在は車いすの身体障害者手帳所有者です。
おふたりのお子さんとして、娘さんがひとりおられます。『さゆみ』さんです。
本は、最初に序章、それから年表があって、次に、第1章から第5章まで、過去から現在、そして未来という流れで書いてあるようです。
日曜夕方の番組、『笑点』に6年ぶりに出演されたときのネタが書いてあります。病気が良くなったから出演できたのでしょう。『……結婚しました、子どもできました』(けっこう重い言葉です)
話ははずれますが、たまに、笑点を3月で降りられた林家木久扇(はやしや・きくおう)さんを思い出します。木久扇さんは笑いの天才です。本を読みました。バカのすすめ 林家木久扇(はやしや・きくおう) ダイヤモンド社です。
人生では、ときに、バカにならないとやれないこともあります。バカになればできることがあります。 理屈ではないのです。やるしかないのです。バカになってやると、たいてい、うまくいきます。
おふたりについての年表を見ます。
見ていて、生きてるだけで幸せということはあります。
病(やまい)との付き合いが続きます。
『第1章 余命半年と宣告されて』
宮川花子さんの語りでお話がスタートしました。2024年7月発行の本です。闘病生活6年と書いてあります。病名は、『多発性骨髄腫(血液のがん)』です。背骨にがんがある。
花子さんは、2019年(令和元年)6月に鎖骨が折れる。命はとりとめたものの車いす生活となる。
どうも、前作の本があるようで、そこまでが、前著の内容ですとなっています。(前作は、『あわてず、あせらず、あきらめず』でした。2022年(令和3年)1月出版)
『第2章 大助・花子の波乱万丈! 続・闘病記』
2020年(令和2年)4月7日:新型コロナウィルスにより7都道府県に緊急事態宣言発令。同月16日に宣言が全国に拡大。花子さんは、リハビリ中だった。
本をつくるためには、ネタ(材料)が必要です。
ふつう、文筆家は、毎日、日記や日誌のようなものをつけていると思います。喜怒哀楽の感情はあまり出さずに、その日に起きた事例を箇条書きにしていると思います。なにもないところから文章を起こすことはとてもむずかしい。
こちらの本は、花子さんの文章で書いてあります。漫才師の方ですから、ネタ帳のようなものを持たれているのかもしれません。
花子さんがつくられた文章に、編集者の手は入っているのでしょう。読みやすい。
時系列(物事が起きた順序)が、ちょっとわかりにくい。月日だけではなく、西暦なり年号なりを月日の頭につけていただいたほうがわかりやすい。
PET検査(ポジトロン・エミッション・トモグラフィー検査):放射性薬剤を使って、細胞の活動を検査する。がんの病巣等(びょうそうとう)の発見に使用する。
寛解状態(かんかいじょうたい):症状や異常が消失した状態。
センターマイク:漫才で使用されるステージ中央のマイクのこと。
読みながら思うのは、元気なうちに人生を楽しむ。余生を楽しむということです。
歳をとってくると、今年の今はいいけれど(できるけれど)、来年の今は、どうなっているかはわからないということはあります。(できなくなっているかもしれない)。後悔しないように、できることはできるときにさっさとやってしまったほうがいいのです。
2022年(令和4年)10月29日、花子さんは、抗がん剤の副作用で、肺に水がたまり、心肺停止に近い状態になります。
2023年(令和5年)、新型コロナウィルスが5類(インフルエンザと同じ。1類が一番危険)に移行して、外出自粛の要請がなくなる。
大助・花子さんは、名古屋にある大須演芸場や御園座(みそのざ)の舞台で漫才をされています。
わたしは大須演芸場には入ったことはありませんが、道ばたから建物を見たことはあります。なにかの講演会で、大須演芸場の経営者の方(席亭(せきてい。支配人)の講演は聞いたことがありますが、もうずいぶん昔のことです。
御園座(みそのざ)は、わたしは、今年は2回訪れました。山崎育三郎さんの『トッツィー』と山﨑玲奈さんの『ピーターパン』を観劇しました。来年1月は、草彅剛さん(くさなぎつよしさん)の『ベニスの商人』を観たいと思っていますが、チケットがとれるかどうかはわかりません。
先日見た、テレビ番組『徹子の部屋』で、大助さん夫婦が仕事終わりに、今くるよ・いくよさんに呼ばれて、お説教された話が印象的でした。
当時、大助さんは、漫才の台本を書いて、夫婦で稽古(けいこ)をしていたわけですが、花子さんは、娘さんのめんどうをみたかった。
されど、大助さんは、家庭のことは考えず、仕事のことばかりを考えていた。いやがる花子さんを引き留めて、稽古をやめて帰宅するという約束の時間を過ぎて、夜遅くまで、漫才の稽古を続けていた。そのあいだ、娘さんは家でひとりぼっちだった。
ご夫婦は、今いくよ・くるよさんに呼ばれて、今いくよさんが大助さんに言ったそうです。
『あんたの一番大事なものはなんや。こどもと花ちゃんと違うんか。宝物と違うんか。漫才で花ちゃんをイジメるのはやめろ!(一番大事なものは、けして、仕事ではない)』
大助さんは、おおいに反省したそうです。花子さんは、一児の母である。花子さんは、母親をしたかった。
今いくよさん:2015年(平成27年)5月、胃がん。67歳没。やせていた。未婚。
今くるよさん:2024年(令和6年)5月、膵がん(すいがん)。76歳没。ギャグとして、腹をたたく、『どやさ』と言う。未婚。
お説教をされたときに、自分たちには夫もこどももいない。あんた(大助さん)にはいる。家族をだいじにしなさいと言われたそうです。
読んでいて思うのは、大助・花子さんは、気持ちで生きている人たちです。
62ページ、『お風呂での死亡事故は交通事故死の6倍……』(気をつけましょう)
2023年(令和5年)9月下旬。花子さんの右の頭の骨に、新しい形質細胞腫が見つかる。
花子さんは、MRI検査(磁気共鳴画像法)が閉所恐怖症でにがてだと書いてあります。
たしかに、苦しいです。
わたしは、今年初夏に頚椎症(けいついしょう。首の骨の間が詰まっている。右肩から右腕、右中指までが激痛になる。しびれや震えも出ます)でMRI検査を受けました。背中にナイフで刺すような痛みがあったので、かなり苦しかった。検査は時間が長いです。真っ暗なところに入れられて、あおむけでじっとしながら、30分間ぐらいから40分間ぐらいかかった覚えです。その後、服薬と通院で治りました。二か月ぐらいかかりました。
カンファレンス:会議
花子さんのおしめを大助さんが変える:夫婦だからできることです。
病気になると、うんこ・しっこのコントロールがたいへんです。
クランクチョコ:ザクザクとした素材の小さなかたまりのチョコレート。
花子さんは、ご自身が、介護施設に入ることを考えた。(花子さんのお母さんが94歳で施設に入ったというお話も出ます)
花子さんが施設に入ることは、大助さんがさみしがったのでやめたそうです。
2024年(令和6年。今年です)1月、能登半島地震、次いで、羽田空港での航空機衝突炎上事故です。
早いもので、もう今年ももうすぐ10月です。時は、淡々と、されど確実に経過していきます。
おふたりとも仕事人間ですが、お金のためではなく、ほかのことのために働いておられます。読んでいてそう思います。漫才ができる幸せをかみしめたいと書いてあります。
『第3章 なにわ介護男子の胸のうち ~大助と花子のぶっちゃけトーク~』
ここまで、多発性骨髄腫という病気の詳細は書かれていませんでした。(その後、医師の解説・説明ページが出てきました)
本の趣旨は、『夫婦愛』です。
だれかの支えがあるからがんばれるのです。お互いにです。支え合っています。夫婦であり、親友であるのです。
まこちゃん:花子さんの昔の芸名だそうです。
花子さんの親の遺言として、『夫婦仲よくしなさい。漫才が原因で離婚するようなことになったら、漫才をやめなさい』
大助さんは田舎者で、貧困暮らしを味わったそうです。
ご自身のこどものころの体験として、農家の肥料として、畑に人糞をまいたという話が書いてあるのですが、わたしにも類似の体験があります。
わたしはまだ7歳ぐらいだったので、人糞を畑にまいたことはありませんが、父方の祖父母宅が農家で、祖母が、2個の肥え樽(こえたる)を、天秤棒を使って肩でかついで行くうしろをついていって、祖母が畑に人糞をまく姿をながめていた記憶が残っています。
バルーンカテーテル:医療器具。尿道から膀胱に(膀胱に)挿入する。(そうにゅうする)。尿が出るようにする。
紫綬褒章(しじゅほうしょう):芸術分野等で功績があったと国家(天皇)から表彰される。
『第4章 主治医・天野先生に聞く ~多発性骨髄腫のキホンと花子さんの本当の姿~』
発症年齢の中央値は60代後半ですとあります。わたしも気をつけねば。されど、どう気をつけるのだろう。予防のしようがないような……
『第5章 今までと、これからと』
漫才の台本をご主人の大助さんが書いているということが意外でした。奥さんの花子さんが書いていると思っていました。
漫才では、奥さんは、なにせ、機関銃のような早口でまくしたてます。頭の回転が早い人に見えます。対して、大助さんのしゃべりはゆっくりです。そんなところから、台本作成は奥さんのほうだと思っていました。
全体を読み終えての感想です。
生きているとか、生きることを学ぶ本でした。
本のカバーをはずして、本の表紙・裏表紙を見ました。
挿絵(さしえ)が優しい(やさしい)。
2024年09月23日
ツィゴイネルワイゼン 邦画 1980年
ツィゴイネルワイゼン 邦画 1980年(昭和55年) 2時間24分 動画配信サービス
タイトルは聞いたことがありますが、映画は、初めて観ました。
シュールレアリスム(超現実主義。じっさいには、目には見えない世界である思考、意識、夢などを絵にする)の映画だと思いました。
怪談話、妖怪、スリラー、ホラー、性風俗、まあ裏世界の雰囲気がただよっています。
この映画が製作された日本の時代によくあった男尊女卑(だんそんじょひ。妻は給仕(きゅうじ。召使(めしつかい)のようなもの)、女性蔑視(べっし。男子が女子をさげすむ)、女性差別、映像には、障害者の人権侵害にも触れるようなシーンもあります。半世紀ぐらい前、日本はそういう時代でした。
鈴木清順監督(弟さんがNHKアナウンサーだった鈴木健二さんだったことは知りませんでした)、原田芳雄さん、大谷直子さん、藤田敏八(ふじたとしや)の三人さんを中心にストーリーは流れていきます。ほかに、身体障害者役の旅芸人さんたち3人が出ていて、なかなかいい演技を披露されています。春歌(しゅんか。性風俗の楽曲、歌)がおもしろい。
死体、裸体、芸者、カニ、ウナギ、毒薬、(赤い)人骨など、芸術作品なのか、映画の趣旨はわかりにくい。
不倫、不貞(ふてい。浮気)、夫婦間のイザコザ、人間生活の裏側を表に引っ張り出します。
パブロ・デ・サラサーテ:スペイン出身の作曲家、ヴァイオリニスト。1844年(日本は江戸時代)-1908年(明治41年)64歳没。ツィゴイネルワイゼンのヴァイオリン演奏者。
映画では、レコードに、本人の話し声が入っているという話が出ます。録音中に入ったらしい。
ゆうれいが出たよーーみたいなシーンがところどころにあります。
宮澤賢治作品、『銀河鉄道の夜(死者の霊が列車にのってあの世へ行く)』の雰囲気を感じました。
キツネにだまされた。
ツィゴイネルワイゼンという曲は、人間の悲しみ(哀しみ)を表現してあるように受け止めました。
ニワトリの絵は、江戸時代の画家若冲(じゃくちゅう)という人の絵に見えました。ち密な描画です。
『あなた、あたしの骨が好きなんでしょ。透き通った(すきとおった)桜の花びらみたいな骨が取れると思っているんでしょ……』(毒が骨にしみこんで骨が赤くなるというような話でした)
なんだか、きもい。(気持ち悪い。グロテスク)
腐り(くさり)かけがいい。なんでも腐っていくときが一番うまいそうです。
BGM(バックグランドミュージック)が独特です。鈴の音です。それから、柱時計が時を打つ音。
絵画のような描写の映像です。現実+幻想の世界です。
男は、動物、野獣扱い。
人間の一番美しい姿は、ガイコツ。
鎌倉の切通し(きりどおし。鎌倉幕府防衛のための狭い通路)の風景がたびたび出てきます。
列車は江ノ電でしょう。
グロいけれど笑えます。
シュールレアリスムの世界です。
主人公の中砂(なかさご。原田芳雄さんが演じている)さんが亡くなりました。山の中で死んでいました。事故死扱いです。麻酔薬みたいなものを吸って死んだそうです。
中砂さんは、暴れん坊な人なので、観ていて、なんだかほっとしました。
だけど、そこからまだ長時間の上映時間が残っています。
どう話をつなげていくのだろう。
『皮と肉を除いて、ガイコツだけを残すのは可能かね?』(不可能だそうです)
こども3人の旅芸人のセリフが良かった。
『今、オニとすれ違いましたよ』
5年の時が流れました。
中砂(なかさご)があなた(青地あおち。中砂の友人のドイツ語教授)に貸したあれを返してくださいというやりとりが何度か続きます。
本そして、ツィゴイネルワイゼンのレコード(額に隠してありました。隠したのは、青地の妻です)
すれ違いから、女の愛情を屈折した状態で表現してある映画なのか。
シーンは最初に戻ります。
鏡。
怪談話か。小泉八雲(こいずみやくも。ラフかディオ・ハーン)を思い出します。
死んでいるほうは、あたしじゃなくて、あなたのほうなんです。
洋画、『シックスセンス』を思い出しました。
鈴木監督も原田芳雄さんも亡くなってしまいました。
映像を通じて、永遠に生きいかれる人たちです。
タイトルは聞いたことがありますが、映画は、初めて観ました。
シュールレアリスム(超現実主義。じっさいには、目には見えない世界である思考、意識、夢などを絵にする)の映画だと思いました。
怪談話、妖怪、スリラー、ホラー、性風俗、まあ裏世界の雰囲気がただよっています。
この映画が製作された日本の時代によくあった男尊女卑(だんそんじょひ。妻は給仕(きゅうじ。召使(めしつかい)のようなもの)、女性蔑視(べっし。男子が女子をさげすむ)、女性差別、映像には、障害者の人権侵害にも触れるようなシーンもあります。半世紀ぐらい前、日本はそういう時代でした。
鈴木清順監督(弟さんがNHKアナウンサーだった鈴木健二さんだったことは知りませんでした)、原田芳雄さん、大谷直子さん、藤田敏八(ふじたとしや)の三人さんを中心にストーリーは流れていきます。ほかに、身体障害者役の旅芸人さんたち3人が出ていて、なかなかいい演技を披露されています。春歌(しゅんか。性風俗の楽曲、歌)がおもしろい。
死体、裸体、芸者、カニ、ウナギ、毒薬、(赤い)人骨など、芸術作品なのか、映画の趣旨はわかりにくい。
不倫、不貞(ふてい。浮気)、夫婦間のイザコザ、人間生活の裏側を表に引っ張り出します。
パブロ・デ・サラサーテ:スペイン出身の作曲家、ヴァイオリニスト。1844年(日本は江戸時代)-1908年(明治41年)64歳没。ツィゴイネルワイゼンのヴァイオリン演奏者。
映画では、レコードに、本人の話し声が入っているという話が出ます。録音中に入ったらしい。
ゆうれいが出たよーーみたいなシーンがところどころにあります。
宮澤賢治作品、『銀河鉄道の夜(死者の霊が列車にのってあの世へ行く)』の雰囲気を感じました。
キツネにだまされた。
ツィゴイネルワイゼンという曲は、人間の悲しみ(哀しみ)を表現してあるように受け止めました。
ニワトリの絵は、江戸時代の画家若冲(じゃくちゅう)という人の絵に見えました。ち密な描画です。
『あなた、あたしの骨が好きなんでしょ。透き通った(すきとおった)桜の花びらみたいな骨が取れると思っているんでしょ……』(毒が骨にしみこんで骨が赤くなるというような話でした)
なんだか、きもい。(気持ち悪い。グロテスク)
腐り(くさり)かけがいい。なんでも腐っていくときが一番うまいそうです。
BGM(バックグランドミュージック)が独特です。鈴の音です。それから、柱時計が時を打つ音。
絵画のような描写の映像です。現実+幻想の世界です。
男は、動物、野獣扱い。
人間の一番美しい姿は、ガイコツ。
鎌倉の切通し(きりどおし。鎌倉幕府防衛のための狭い通路)の風景がたびたび出てきます。
列車は江ノ電でしょう。
グロいけれど笑えます。
シュールレアリスムの世界です。
主人公の中砂(なかさご。原田芳雄さんが演じている)さんが亡くなりました。山の中で死んでいました。事故死扱いです。麻酔薬みたいなものを吸って死んだそうです。
中砂さんは、暴れん坊な人なので、観ていて、なんだかほっとしました。
だけど、そこからまだ長時間の上映時間が残っています。
どう話をつなげていくのだろう。
『皮と肉を除いて、ガイコツだけを残すのは可能かね?』(不可能だそうです)
こども3人の旅芸人のセリフが良かった。
『今、オニとすれ違いましたよ』
5年の時が流れました。
中砂(なかさご)があなた(青地あおち。中砂の友人のドイツ語教授)に貸したあれを返してくださいというやりとりが何度か続きます。
本そして、ツィゴイネルワイゼンのレコード(額に隠してありました。隠したのは、青地の妻です)
すれ違いから、女の愛情を屈折した状態で表現してある映画なのか。
シーンは最初に戻ります。
鏡。
怪談話か。小泉八雲(こいずみやくも。ラフかディオ・ハーン)を思い出します。
死んでいるほうは、あたしじゃなくて、あなたのほうなんです。
洋画、『シックスセンス』を思い出しました。
鈴木監督も原田芳雄さんも亡くなってしまいました。
映像を通じて、永遠に生きいかれる人たちです。
2024年09月22日
NHKBSドラマ 団地のふたり 第3回放送
NHKBSドラマ 団地のふたり 第3回放送 毎週日曜日午後10時放送
第3回放送の感想です。(9月15日日曜日放送分です)
認知症の高齢者女性が登場します。
30代、40代のときに、リーダーシップを発揮して輝いていた人でも、老齢期を迎えて認知症になる人はいます。人格が変わってしまいます。場合によっては、施設でないと生活ができなくなります。
介護するほうも老齢です。50代から60代に加えて、70代から80代の介護者もいます。娘だったり、息子だったり、配偶者だったりもします。かなりきつい。めんどうをみるほうも身体的にヨロヨロの状態であることが多い。
ドラマでは、仲村トオルさんのお母さんが認知症で、徘徊(はいかい。どこかへ行ってしまう。いなくなってしまう。行き先の目的地はない)があるし、息子である仲村トオルさんを他人扱いします。だけど、大昔のことははっきり覚えているという状態です。
いくつかの素材を散りばめながらのユーモアドラマです。平和です。みなさん善人です。悪人は出てきません。
ドラマのなかで、サイモンとガーファンクルの、『サウンド・オブ・サイレンス』が流れたのですが、先日、東京渋谷のPARCO劇場で観た、江口のりこさんと松尾諭さん、松岡茉優さんと千葉雄大さんが出ていた、『ワタシタチはモノガタリ』という舞台劇でも同じ曲が流れていました。縁を感じました。
ごはんづくりのドラマでもあります。おいしいごはんが映像に出てきます。お寿司、から揚げ、卵焼き…… おいしそう。
小泉今日子さんがドラマの中で離婚した理由のひとつに、料理がじょうずにできなかったということが本人の口から出ます。これまたドラマの中でのお話ですが、小林聡美さん(こばやしさとみさん)は、料理がとてもお上手(おじょうず)だそうです。
小泉今日子さんが中学生時代に恋をした相手が、カスカベくん(春日部くん。仲村トオルさん)で、まあ、いろいろエピソード(思い出話)が出ます。おもしろい。
しかしなんというか、仲村トオルさんはドラマのなかで55歳になったとはいえ(実年齢59歳)、しゅっとして背が高くてかっこいいのです。されど、なんというか、小泉今日子さんは、テレビで見ると太くなりました。どちらかといえば、四角い体つきです。まあ、女性は、歳をとると太くなることが多いわけで…… (いらぬことですが、由紀さおりさんも同様です)。まあ、男の場合も、太ったり、頭の髪がなくなったりもします。
おもしろいなあ。平和です。ユーモアがあります。女の人たちの団地物語です。
自分自身も二十代のころに、住宅都市整備公団の単身向け団地で一年間だけですが暮らしたことがあります。映像で見る建物と同じ構造でした。向かい合わせの部屋で、ひとつの棟に、階段が何本もありました。エレベーターはありませんでした。古い建物です。このタイプの建物は、もうほとんど建て替えられて、今はあまり残っていないと思います。
認知症は元には戻らない。(ほかの病気でもたいていは、年寄りの場合、もとには戻りにくい)
認知症になったらどうするか、親が認知症になる前に、親子で話をしておいたほうがいいです。
割り切ったほうがいい。在宅で親をみるのも限界があります。本人に一筆(いっぴつ)、『在宅介護が無理になったら、施設に入るよ』ぐらい書いてもらっておいたほうがいい。
認知症になってしまって、手に負えなくなって、本人が、施設には絶対入らないと言い張られたら、めんどうをみる者はつらいです。
介護退職の話が出ます。仲村トオルさんは、認知症になった母親のめんどうをみるために介護を理由に早期退職をして母親と団地でふたり暮らしを始めたそうです。
仲村トオルさんの奥さんは夫が退職したことを怒って、離婚話が出て、今は別居状態というような話がありました。
まあ、いろいろあります。
その後、仲村トオルさんの母親は、認知症対応の介護施設へ入所されました。
BGM(バックグラウンドミュージック)のバイオリンの音色(ねいろ)が優しい。
第3回放送の感想です。(9月15日日曜日放送分です)
認知症の高齢者女性が登場します。
30代、40代のときに、リーダーシップを発揮して輝いていた人でも、老齢期を迎えて認知症になる人はいます。人格が変わってしまいます。場合によっては、施設でないと生活ができなくなります。
介護するほうも老齢です。50代から60代に加えて、70代から80代の介護者もいます。娘だったり、息子だったり、配偶者だったりもします。かなりきつい。めんどうをみるほうも身体的にヨロヨロの状態であることが多い。
ドラマでは、仲村トオルさんのお母さんが認知症で、徘徊(はいかい。どこかへ行ってしまう。いなくなってしまう。行き先の目的地はない)があるし、息子である仲村トオルさんを他人扱いします。だけど、大昔のことははっきり覚えているという状態です。
いくつかの素材を散りばめながらのユーモアドラマです。平和です。みなさん善人です。悪人は出てきません。
ドラマのなかで、サイモンとガーファンクルの、『サウンド・オブ・サイレンス』が流れたのですが、先日、東京渋谷のPARCO劇場で観た、江口のりこさんと松尾諭さん、松岡茉優さんと千葉雄大さんが出ていた、『ワタシタチはモノガタリ』という舞台劇でも同じ曲が流れていました。縁を感じました。
ごはんづくりのドラマでもあります。おいしいごはんが映像に出てきます。お寿司、から揚げ、卵焼き…… おいしそう。
小泉今日子さんがドラマの中で離婚した理由のひとつに、料理がじょうずにできなかったということが本人の口から出ます。これまたドラマの中でのお話ですが、小林聡美さん(こばやしさとみさん)は、料理がとてもお上手(おじょうず)だそうです。
小泉今日子さんが中学生時代に恋をした相手が、カスカベくん(春日部くん。仲村トオルさん)で、まあ、いろいろエピソード(思い出話)が出ます。おもしろい。
しかしなんというか、仲村トオルさんはドラマのなかで55歳になったとはいえ(実年齢59歳)、しゅっとして背が高くてかっこいいのです。されど、なんというか、小泉今日子さんは、テレビで見ると太くなりました。どちらかといえば、四角い体つきです。まあ、女性は、歳をとると太くなることが多いわけで…… (いらぬことですが、由紀さおりさんも同様です)。まあ、男の場合も、太ったり、頭の髪がなくなったりもします。
おもしろいなあ。平和です。ユーモアがあります。女の人たちの団地物語です。
自分自身も二十代のころに、住宅都市整備公団の単身向け団地で一年間だけですが暮らしたことがあります。映像で見る建物と同じ構造でした。向かい合わせの部屋で、ひとつの棟に、階段が何本もありました。エレベーターはありませんでした。古い建物です。このタイプの建物は、もうほとんど建て替えられて、今はあまり残っていないと思います。
認知症は元には戻らない。(ほかの病気でもたいていは、年寄りの場合、もとには戻りにくい)
認知症になったらどうするか、親が認知症になる前に、親子で話をしておいたほうがいいです。
割り切ったほうがいい。在宅で親をみるのも限界があります。本人に一筆(いっぴつ)、『在宅介護が無理になったら、施設に入るよ』ぐらい書いてもらっておいたほうがいい。
認知症になってしまって、手に負えなくなって、本人が、施設には絶対入らないと言い張られたら、めんどうをみる者はつらいです。
介護退職の話が出ます。仲村トオルさんは、認知症になった母親のめんどうをみるために介護を理由に早期退職をして母親と団地でふたり暮らしを始めたそうです。
仲村トオルさんの奥さんは夫が退職したことを怒って、離婚話が出て、今は別居状態というような話がありました。
まあ、いろいろあります。
その後、仲村トオルさんの母親は、認知症対応の介護施設へ入所されました。
BGM(バックグラウンドミュージック)のバイオリンの音色(ねいろ)が優しい。
2024年09月21日
成瀬は天下を取りに行く 宮島美奈
成瀬は天下を取りに行く 宮島美奈 新潮社
話題になっている本なので、読んでみることにしました。
まずは、ざーっと最後までページをめくってみる。
登場人物名や地名などを拾ってみる。
島崎みゆき:2006年(平成18年)生まれ。第一話では、中学二年生。この物語の進行役としてスタートします。
成瀬あかり:この物語の主人公女子。最初は中学二年生。そのうち女子高生に育つようです。滋賀県立膳所高等学校1年3組。(ぜぜこうとうがっこう)。琵琶湖畔にある大津市のきらめき中学校卒。
成瀬あかりがどれほど野球のことを知っているのか不明な出だしなのですが、彼女は、『ライオンズ女子』と呼ばれるようになっていきます。(結果的には、成瀬あかりは、相当、プロ野球の球団である西武ライオンズのことを知っていました。店舗も含めての『西武愛』があります)
西武ライオンズ球団:わたしは、中高生時代を福岡県で過ごしたので、当時福岡市を本拠地にしていた西鉄ライオンズのファンでした。球団はその後、何度か名称を変えました。そして、埼玉県へ行ってしまいました。
本の目次には、『ありがとう西武大津店』とあります。
出てくる言葉などとして、ぐるりんワイド、笹塚哲郎、マサル、敬太、大黒悠子、甲賀市(こうかし)、東大、須田くん、桃谷先輩、西浦航一郎(錦木高校二年生)、遥香(はるか)、瑞音(みずね、同級生)、杉本:サッカー部男子、タクロー。
(ざーっと目を通したあと、これから2回目の本読みです)
この本の魅力はなんなのだろう?
魅力を探る(さぐる)読書です。
江州音頭(ごうしゅうおんど):江州とは、滋賀県のこと。近江の国(おうみのくに)のこと。
小倉百人一首かるた選手権大会とあります。映画を思い出しました。
ちはやふる(やはり、118ページにかるたの記事が出てきました。部活のことを、『かるた部』といいます)
ページをめくると、マスクをした女子高生のイラストが出てくるのですが、彼女がつけているマスクに、『ありがとう 西武大津店』と書いてあります。お店の宣伝だろうか。それとも、閉店してしまうから、「ありがとう」なのだろうか。彼女の名前がたぶん、『成瀬あかり』に違いない。(やはり西武は閉店するようです。うしろのページに書いてあります。百貨店? スーパー? 2021年(令和3年)8月末閉店。ショッピングセンターでした)
6ページ、彼女いわく、『島崎(みゆき)、わたしはこの夏を西武にささげようと思う』(どういう意味だろう? お店に? 球団に?)
ふたりはおさななじみで、島崎は凡人で、成瀬は奇人らしい。
7ページでわかりました。成瀬あかりは、夏休みに毎日ショッピングセンター西武に通うらしい。(涼みにいくのだろうか。年寄りみたいだ)
成瀬の両親は滋賀県出身だそうです。島崎みゆきの母は横浜出身で、父も滋賀県出身ではないそうです。
この物語は、『滋賀県愛』をアピールするものだろうか。お笑い芸人ダイアンとか、8ページに、ミュージシャンの西川貴教さんのお名前が登場しました。(わたしは実物を、通りがかった繁華街に設置されたステージで、声だけ聞いたことがあります。ラジオ放送をやっていました。たいへんな人気者で、ものすごい人だかりでした。群衆で本人を見ることはできませんでした。インタビューに答える声だけ聞こえました)
ぐるりんワイド:滋賀県内で放送される夕方のローカル番組。
西武ライオンズの選手がからんだ話です。
最初の短編部分を読み終えました。こんな感じで短編が続くと理解しました。
ショッピングセンター西武大津店が閉店した8月中のお話です。
がんばる成瀬あかりと、彼女に対して冷ややかな地元テレビ局のクルー(撮影隊)です。
同級生の島崎みゆきのひとり語りで物語は進行していきます。
コロナのころの話です。
日本のコロナ禍:2020年(令和2年)1月末-2023年(令和5年)5月(位置づけが、インフルエンザと同じ5類になった。1類が一番危険だそうです)
西武大津店の閉店:2020年(令和2年)8月31日
以前から、地方のどこにでもあった閉店風景です。ジャスコとか、ダイエーとか、ユニーとか、いろいろありました。今では、なんだか、イオンのひとり勝ちです。
コロナ禍だからか、マスクに文字を書くという行為があります。
エゴサーチ:自分に関する情報を検索すること。
8月31日に中学校を休むという話が出てきます。8月31日まで夏休みではないようです。2学期制のところは、3学期制のところより、夏休みが早く終わります。滋賀県は1年間を2学期方式ですな。
『成瀬あかり』とは、著者のことだろうか。
西武大津店閉店にあたって、成瀬あかりの夢は、『将来、わたしが大津にデパートを建てる』
これから先、この話はどうなっていくだろう。読む意欲が湧いてきました。
『膳所(ぜぜ)から来ました』
膳所(ぜぜ):昔、現在の大津市にあった町。膳所町。1933年(昭和8年)合併により廃止。
成瀬あかりと島崎みゆき、中学二年生のふたりが、漫才コンビ『ゼゼカラ』を組んで、漫才コンテスト『M1』の予選に挑戦します。
成瀬あかりの発想が現実離れしているのですが、おもしろい。なんとか障害のこどもさんだろうか。
文章は、なんだか、M1出場のノウハウを教わるようです。
漫才は、西武という野球のテーマではなく、閉店したショッピングセンター西武大津店でいく。
成瀬あかりという個人をおもしろおかしく扱う素材にする。(成瀬あかりは、将来、自前のショッピングセンターを創業したい)
この小説の特徴です。
軽く読めます。
文学作品にありがちな雰囲気の暗さ、内容の深刻さはありません。
現代人が求めている文章と内容の創造なのでしょう。
漫才決勝戦のネタは、4分間。予選は、2分間。(そうなのか。短いのね。わたしの考えだと15分ぐらいはやってほしい)
『膳所(ぜぜ)』、地元ネタで勝負です。全国区だと、笑いが出ないかも。
9月26日、大阪にある朝日生命ホールというところで予選会です。観客はいません。審査員だけです。
まあ、いろいろあります。おもしろい。話のもっていきかたがうまい。
ICOCA:いこか。関西圏にある交通系ICカードなのでしょう。(JR西日本エリアだそうです)
ふたりの漫才予選の結果を知りたい人は、本を買うなりして読んでください。
漫才への挑戦は、人生の実績づくりです。おのれは、おのれの人生において、何に挑戦して、何を残してきたかです。
青春時代の思い出づくりです。
中学二年生、人生はまだまだ長い。
『階段は走らない』
短編の終わり付近は、内容表現のもって行き方が文章足らずで弱い感じがしましたが、それもよしです。
稲枝敬太(いなえ・けいた):1977年(昭和52年)生まれ。ひとり者で実家暮らし。滋賀県大津市民。Web会社勤務。
吉峯マサル(よしみね・まさる):稲枝圭太の小学校からの同級生。弁護士。1990年(平成2年)3月小学校卒業生。
タクロー:笹塚拓郎。小学校6年生の冬休みに家庭の事情があって、突然転校していった人物。
ほかに同級生がたくさん出てきます。
ショッピングセンター西武大津店閉店をきっかけとして、小学校の同窓会が企画されます。西武大津店の閉店は、2020年(令和2年)8月31日です。(開店は、1976年(昭和51年)6月、売上・集客のピークが、1992年度(平成4年)だったそうです)
この短編は、2019年(令和元年)10月からスタートします。
タイトルにある、『階段』は、大津店の屋上へとつながる階段をさします。
大津店の屋上に神社があったそうです。
たまに思い出すのですが、おととし11月に宮城県仙台市を観光で訪れたときに、散策マップにあった百貨店の屋上にある神社に似たような話がこちらの本に出てきます。『えびす神社』という名称でした。最初は場所がわからず、店員さんに聞いて教えてもらいました。もう夕暮れ時は過ぎていて、外は真っ暗で、変な観光客夫婦だなと思われたかもしれません。
大津市立ときめき小学校(作品上では、旧大津市立馬場(ばんば)小学校)。
琵琶湖大津プリンスホテル:たぶんわたしは泊まったことがあります。ずいぶん若い頃、職場のバス旅行で琵琶湖周辺に行ったときだったと思います。
文章を読んでいると、なんだろう、今よりも昔のほうが世間の雰囲気が良かったという、『郷愁(きょうしゅう。なつかしさ)』があります。
うみのこ:滋賀県の小学5年生が乗る学習船。
読んでいて、『人間は気持ちで生きている』。そう思いました。
最後のコメントが良かった。
吉峯マサルが稲枝敬太にお礼を言ったあと、稲枝敬太が返答します。
『俺じゃなくて、西武のおかげだよ』
『線がつながる』
読み終えて感じたことです。
余韻が残るお話でした。よいん:あとに残る味わい。言葉ではうまく表現できないけれど、気持ちがすーっとする感じです。
成瀬あかりたちは、中学生から高校一年生になっています。滋賀県立膳所高等学校(ぜぜ)1年3組です。成瀬あかりは、頭髪を丸坊主にしています。(あとで理由がわかります。ここには書きません)。
高校で新しく登場人物となったクラスメートの大貫かえでのひとり語りで物語は進行していきます。大貫かえでの自宅は、高校から約800mにある。
島崎みゆきは、成瀬あかりとは、別の高校へ進学しています。
高島央介(たかしま・おうすけ):クラスメート。東京大学への進学を目指している。なお、成瀬あかりも東大への進学を考えています。(成瀬あかりの成績は、学年で常に一番だそうです)
大黒悠子:クラスメート。仲間ができにくいタイプ同士として、大貫かえでとつるみますが、やがて、大貫かえでが離れていきます。
小倉百人一首の、『決まり字』:上の句(かみのく)を読み始めることで、下の句(しものく)の始まりの文字がわかる。
読んでいて思ったのは、(東大志望の)この子たちは、東京大学を見たことがあるのだろうかという疑問でした。わたしは、高校は福岡県だったのですが、国立の九州大学は、九州の中心にあるであろう大学だから、地図でいうと九州のまんなか(宮崎と熊本の県境(けんざかい))にあるのだろうと勘違いしていました。九州大学は、福岡市内にあります。
物語では、その後の展開で、東大志望の登場人物たちは、8月に東京へ行き、東大のオープンキャンパスに行っています。
7月湖風祭(こふうさい):高校の学園祭でしょう。
西武大津店の跡地:マンション建築中。
東京池袋の西武百貨店:このへんの文章で、しんみりくるものがあります。記念撮影です。
成瀬あかりの目標は、滋賀県大津市に自分のデパートをつくることです。
ポンポンと書いてある文章ですが、読み終えると、心に味わいが広がります。
純粋であること。一途(いちず)であることからくるものです。
『レッツゴーミシガン』
たまたまこの文章のこの部分を書いている今日、テレビ番組、『徹子の部屋』を見ていて、ゲストが楠田枝里子さんだったのですが、こちらの本の主人公である成瀬あかりと楠田枝里子さんの姿が重なりました。見た目が、似ていると思ったのです。中身も多少似ています。
西浦航一郎:高校生。186cm、100kg、柔道をしていたが芽が出ず、かるた部に入って活躍する。広島県代表錦木高校(にしきぎこうこう)の生徒。滋賀県大津市で開催の高校生かるた選手権みたいな大会に参加して、成瀬あかりに心を奪われます。第45回全国高等学校小倉百人一首かるた選手権大会団体戦Dブロック1回戦だそうです。
中橋結希人(なかはし・ゆきと):西浦航一郎の同級生でかるた部員。女好き。されど、成瀬あかりは、普通の人間ではないことに気づく。成瀬あかりは、相当変わっている。
成瀬あかりは、同じかるた部員たちから、愛称として、『なるぴょ~ん』と呼ばれています。本人曰く(いわく)、自分は200歳まで生きることができるそうです。(マンガみたいです。人は、200歳まで生きることはできないとわたしは思います)。なお、成瀬あかりは、スマホを持っていないそうです。
タイトルのミシガンは、琵琶湖を巡る観光遊覧船です。どうして、『ミシガン』という名称なのだろう。調べました。アメリカ合衆国のミシガン州が、滋賀県の友好姉妹都市だそうです。
読み終えて、なかなかいい話でした。
『ときめき江州音頭(ごうしゅうおんど)』
最後まで読み終えました。
最後まで読んでの感想です。
『成瀬あかり』という人物像の描写がいまいち薄いような印象を受けました。つかみどころがない性格、人物設定です。天才である。されど、奇人である。ふわ~とした人物です。魅力はあります。おそらく、滋賀県に彼女がもつデパートがオープンするというところまで話は続いていくのでしょう。奇想天外な点が、ストーリーでの魅力にもなるのでしょう。
(その後のこと)
上記の感想を書いた翌週、東京見物に行ったおり、渋谷区にあるNHK放送センターから公園通りを渋谷駅方向へ歩いていたら、西武百貨店が見えたので写真を撮りました。
本作品の中では、主人公の成瀬あかりが、東京池袋にある西武百貨店の前で写真を撮ります。池袋と渋谷で場所は異なりますが、成瀬あかりのまねをしてみました。わたしが住んでいる愛知県には、西武百貨店はないので西武のロゴは(会社のマーク)珍しいです。
話題になっている本なので、読んでみることにしました。
まずは、ざーっと最後までページをめくってみる。
登場人物名や地名などを拾ってみる。
島崎みゆき:2006年(平成18年)生まれ。第一話では、中学二年生。この物語の進行役としてスタートします。
成瀬あかり:この物語の主人公女子。最初は中学二年生。そのうち女子高生に育つようです。滋賀県立膳所高等学校1年3組。(ぜぜこうとうがっこう)。琵琶湖畔にある大津市のきらめき中学校卒。
成瀬あかりがどれほど野球のことを知っているのか不明な出だしなのですが、彼女は、『ライオンズ女子』と呼ばれるようになっていきます。(結果的には、成瀬あかりは、相当、プロ野球の球団である西武ライオンズのことを知っていました。店舗も含めての『西武愛』があります)
西武ライオンズ球団:わたしは、中高生時代を福岡県で過ごしたので、当時福岡市を本拠地にしていた西鉄ライオンズのファンでした。球団はその後、何度か名称を変えました。そして、埼玉県へ行ってしまいました。
本の目次には、『ありがとう西武大津店』とあります。
出てくる言葉などとして、ぐるりんワイド、笹塚哲郎、マサル、敬太、大黒悠子、甲賀市(こうかし)、東大、須田くん、桃谷先輩、西浦航一郎(錦木高校二年生)、遥香(はるか)、瑞音(みずね、同級生)、杉本:サッカー部男子、タクロー。
(ざーっと目を通したあと、これから2回目の本読みです)
この本の魅力はなんなのだろう?
魅力を探る(さぐる)読書です。
江州音頭(ごうしゅうおんど):江州とは、滋賀県のこと。近江の国(おうみのくに)のこと。
小倉百人一首かるた選手権大会とあります。映画を思い出しました。
ちはやふる(やはり、118ページにかるたの記事が出てきました。部活のことを、『かるた部』といいます)
ページをめくると、マスクをした女子高生のイラストが出てくるのですが、彼女がつけているマスクに、『ありがとう 西武大津店』と書いてあります。お店の宣伝だろうか。それとも、閉店してしまうから、「ありがとう」なのだろうか。彼女の名前がたぶん、『成瀬あかり』に違いない。(やはり西武は閉店するようです。うしろのページに書いてあります。百貨店? スーパー? 2021年(令和3年)8月末閉店。ショッピングセンターでした)
6ページ、彼女いわく、『島崎(みゆき)、わたしはこの夏を西武にささげようと思う』(どういう意味だろう? お店に? 球団に?)
ふたりはおさななじみで、島崎は凡人で、成瀬は奇人らしい。
7ページでわかりました。成瀬あかりは、夏休みに毎日ショッピングセンター西武に通うらしい。(涼みにいくのだろうか。年寄りみたいだ)
成瀬の両親は滋賀県出身だそうです。島崎みゆきの母は横浜出身で、父も滋賀県出身ではないそうです。
この物語は、『滋賀県愛』をアピールするものだろうか。お笑い芸人ダイアンとか、8ページに、ミュージシャンの西川貴教さんのお名前が登場しました。(わたしは実物を、通りがかった繁華街に設置されたステージで、声だけ聞いたことがあります。ラジオ放送をやっていました。たいへんな人気者で、ものすごい人だかりでした。群衆で本人を見ることはできませんでした。インタビューに答える声だけ聞こえました)
ぐるりんワイド:滋賀県内で放送される夕方のローカル番組。
西武ライオンズの選手がからんだ話です。
最初の短編部分を読み終えました。こんな感じで短編が続くと理解しました。
ショッピングセンター西武大津店が閉店した8月中のお話です。
がんばる成瀬あかりと、彼女に対して冷ややかな地元テレビ局のクルー(撮影隊)です。
同級生の島崎みゆきのひとり語りで物語は進行していきます。
コロナのころの話です。
日本のコロナ禍:2020年(令和2年)1月末-2023年(令和5年)5月(位置づけが、インフルエンザと同じ5類になった。1類が一番危険だそうです)
西武大津店の閉店:2020年(令和2年)8月31日
以前から、地方のどこにでもあった閉店風景です。ジャスコとか、ダイエーとか、ユニーとか、いろいろありました。今では、なんだか、イオンのひとり勝ちです。
コロナ禍だからか、マスクに文字を書くという行為があります。
エゴサーチ:自分に関する情報を検索すること。
8月31日に中学校を休むという話が出てきます。8月31日まで夏休みではないようです。2学期制のところは、3学期制のところより、夏休みが早く終わります。滋賀県は1年間を2学期方式ですな。
『成瀬あかり』とは、著者のことだろうか。
西武大津店閉店にあたって、成瀬あかりの夢は、『将来、わたしが大津にデパートを建てる』
これから先、この話はどうなっていくだろう。読む意欲が湧いてきました。
『膳所(ぜぜ)から来ました』
膳所(ぜぜ):昔、現在の大津市にあった町。膳所町。1933年(昭和8年)合併により廃止。
成瀬あかりと島崎みゆき、中学二年生のふたりが、漫才コンビ『ゼゼカラ』を組んで、漫才コンテスト『M1』の予選に挑戦します。
成瀬あかりの発想が現実離れしているのですが、おもしろい。なんとか障害のこどもさんだろうか。
文章は、なんだか、M1出場のノウハウを教わるようです。
漫才は、西武という野球のテーマではなく、閉店したショッピングセンター西武大津店でいく。
成瀬あかりという個人をおもしろおかしく扱う素材にする。(成瀬あかりは、将来、自前のショッピングセンターを創業したい)
この小説の特徴です。
軽く読めます。
文学作品にありがちな雰囲気の暗さ、内容の深刻さはありません。
現代人が求めている文章と内容の創造なのでしょう。
漫才決勝戦のネタは、4分間。予選は、2分間。(そうなのか。短いのね。わたしの考えだと15分ぐらいはやってほしい)
『膳所(ぜぜ)』、地元ネタで勝負です。全国区だと、笑いが出ないかも。
9月26日、大阪にある朝日生命ホールというところで予選会です。観客はいません。審査員だけです。
まあ、いろいろあります。おもしろい。話のもっていきかたがうまい。
ICOCA:いこか。関西圏にある交通系ICカードなのでしょう。(JR西日本エリアだそうです)
ふたりの漫才予選の結果を知りたい人は、本を買うなりして読んでください。
漫才への挑戦は、人生の実績づくりです。おのれは、おのれの人生において、何に挑戦して、何を残してきたかです。
青春時代の思い出づくりです。
中学二年生、人生はまだまだ長い。
『階段は走らない』
短編の終わり付近は、内容表現のもって行き方が文章足らずで弱い感じがしましたが、それもよしです。
稲枝敬太(いなえ・けいた):1977年(昭和52年)生まれ。ひとり者で実家暮らし。滋賀県大津市民。Web会社勤務。
吉峯マサル(よしみね・まさる):稲枝圭太の小学校からの同級生。弁護士。1990年(平成2年)3月小学校卒業生。
タクロー:笹塚拓郎。小学校6年生の冬休みに家庭の事情があって、突然転校していった人物。
ほかに同級生がたくさん出てきます。
ショッピングセンター西武大津店閉店をきっかけとして、小学校の同窓会が企画されます。西武大津店の閉店は、2020年(令和2年)8月31日です。(開店は、1976年(昭和51年)6月、売上・集客のピークが、1992年度(平成4年)だったそうです)
この短編は、2019年(令和元年)10月からスタートします。
タイトルにある、『階段』は、大津店の屋上へとつながる階段をさします。
大津店の屋上に神社があったそうです。
たまに思い出すのですが、おととし11月に宮城県仙台市を観光で訪れたときに、散策マップにあった百貨店の屋上にある神社に似たような話がこちらの本に出てきます。『えびす神社』という名称でした。最初は場所がわからず、店員さんに聞いて教えてもらいました。もう夕暮れ時は過ぎていて、外は真っ暗で、変な観光客夫婦だなと思われたかもしれません。
大津市立ときめき小学校(作品上では、旧大津市立馬場(ばんば)小学校)。
琵琶湖大津プリンスホテル:たぶんわたしは泊まったことがあります。ずいぶん若い頃、職場のバス旅行で琵琶湖周辺に行ったときだったと思います。
文章を読んでいると、なんだろう、今よりも昔のほうが世間の雰囲気が良かったという、『郷愁(きょうしゅう。なつかしさ)』があります。
うみのこ:滋賀県の小学5年生が乗る学習船。
読んでいて、『人間は気持ちで生きている』。そう思いました。
最後のコメントが良かった。
吉峯マサルが稲枝敬太にお礼を言ったあと、稲枝敬太が返答します。
『俺じゃなくて、西武のおかげだよ』
『線がつながる』
読み終えて感じたことです。
余韻が残るお話でした。よいん:あとに残る味わい。言葉ではうまく表現できないけれど、気持ちがすーっとする感じです。
成瀬あかりたちは、中学生から高校一年生になっています。滋賀県立膳所高等学校(ぜぜ)1年3組です。成瀬あかりは、頭髪を丸坊主にしています。(あとで理由がわかります。ここには書きません)。
高校で新しく登場人物となったクラスメートの大貫かえでのひとり語りで物語は進行していきます。大貫かえでの自宅は、高校から約800mにある。
島崎みゆきは、成瀬あかりとは、別の高校へ進学しています。
高島央介(たかしま・おうすけ):クラスメート。東京大学への進学を目指している。なお、成瀬あかりも東大への進学を考えています。(成瀬あかりの成績は、学年で常に一番だそうです)
大黒悠子:クラスメート。仲間ができにくいタイプ同士として、大貫かえでとつるみますが、やがて、大貫かえでが離れていきます。
小倉百人一首の、『決まり字』:上の句(かみのく)を読み始めることで、下の句(しものく)の始まりの文字がわかる。
読んでいて思ったのは、(東大志望の)この子たちは、東京大学を見たことがあるのだろうかという疑問でした。わたしは、高校は福岡県だったのですが、国立の九州大学は、九州の中心にあるであろう大学だから、地図でいうと九州のまんなか(宮崎と熊本の県境(けんざかい))にあるのだろうと勘違いしていました。九州大学は、福岡市内にあります。
物語では、その後の展開で、東大志望の登場人物たちは、8月に東京へ行き、東大のオープンキャンパスに行っています。
7月湖風祭(こふうさい):高校の学園祭でしょう。
西武大津店の跡地:マンション建築中。
東京池袋の西武百貨店:このへんの文章で、しんみりくるものがあります。記念撮影です。
成瀬あかりの目標は、滋賀県大津市に自分のデパートをつくることです。
ポンポンと書いてある文章ですが、読み終えると、心に味わいが広がります。
純粋であること。一途(いちず)であることからくるものです。
『レッツゴーミシガン』
たまたまこの文章のこの部分を書いている今日、テレビ番組、『徹子の部屋』を見ていて、ゲストが楠田枝里子さんだったのですが、こちらの本の主人公である成瀬あかりと楠田枝里子さんの姿が重なりました。見た目が、似ていると思ったのです。中身も多少似ています。
西浦航一郎:高校生。186cm、100kg、柔道をしていたが芽が出ず、かるた部に入って活躍する。広島県代表錦木高校(にしきぎこうこう)の生徒。滋賀県大津市で開催の高校生かるた選手権みたいな大会に参加して、成瀬あかりに心を奪われます。第45回全国高等学校小倉百人一首かるた選手権大会団体戦Dブロック1回戦だそうです。
中橋結希人(なかはし・ゆきと):西浦航一郎の同級生でかるた部員。女好き。されど、成瀬あかりは、普通の人間ではないことに気づく。成瀬あかりは、相当変わっている。
成瀬あかりは、同じかるた部員たちから、愛称として、『なるぴょ~ん』と呼ばれています。本人曰く(いわく)、自分は200歳まで生きることができるそうです。(マンガみたいです。人は、200歳まで生きることはできないとわたしは思います)。なお、成瀬あかりは、スマホを持っていないそうです。
タイトルのミシガンは、琵琶湖を巡る観光遊覧船です。どうして、『ミシガン』という名称なのだろう。調べました。アメリカ合衆国のミシガン州が、滋賀県の友好姉妹都市だそうです。
読み終えて、なかなかいい話でした。
『ときめき江州音頭(ごうしゅうおんど)』
最後まで読み終えました。
最後まで読んでの感想です。
『成瀬あかり』という人物像の描写がいまいち薄いような印象を受けました。つかみどころがない性格、人物設定です。天才である。されど、奇人である。ふわ~とした人物です。魅力はあります。おそらく、滋賀県に彼女がもつデパートがオープンするというところまで話は続いていくのでしょう。奇想天外な点が、ストーリーでの魅力にもなるのでしょう。
(その後のこと)
上記の感想を書いた翌週、東京見物に行ったおり、渋谷区にあるNHK放送センターから公園通りを渋谷駅方向へ歩いていたら、西武百貨店が見えたので写真を撮りました。
本作品の中では、主人公の成瀬あかりが、東京池袋にある西武百貨店の前で写真を撮ります。池袋と渋谷で場所は異なりますが、成瀬あかりのまねをしてみました。わたしが住んでいる愛知県には、西武百貨店はないので西武のロゴは(会社のマーク)珍しいです。