2020年10月26日

ミルク アメリカ映画DVD

ミルク アメリカ映画DVD 2008年公開

 タイトルは主人公の名前からきています。
 「ハーヴェイ・ミルク」というゲイのアメリカ人男性の伝記です。実話で、1978年11月27日に同僚の元市会議員に拳銃で暗殺されています。48歳でした。アメリカの銃社会という闇の側面もあります。

 このほかの作品でもショーン・ペン氏のひたむきな姿勢の演技が好きです。ただ、観始めは、変な雰囲気の映画を借りてきてしまったとしまった感がありました。

 ひととおりのお話が終わった後、彼の周囲にいた人たちのその後の歴史を振り返るコメントがよかった。亡くなった主人公が残した遺産です。

 知識がないのでよくわからないところもあるのですが、どうもキリスト教の教えでは同性愛は許されない行為のようです。「神」が同性愛はだめだと決めたようです。もうそうなると議論が成り立ちません。同性愛のどこが法令に触れるのか映画を観ていて不思議だったのですが、同性愛者であることを理由に仕事を解雇することができたそうです。くわえて教師は同性愛者であってはならないそうです。同性愛であることの証拠は? という疑問が湧いたのですが、自己申告なのでしょう。
 
 アメリカの警察というのは、白人かつストレイト(異性愛者)のためにあるのか。
 「排除ありき」のアメリカ社会の一面が顔を出しています。
 されど、9割がストレイト(異性愛者)、1割が同性愛者だそうです。
 
 「市政執行委員」という肩書がピンとこなかったのですが、日本で言うところの「市議会議員」なのでしょう。ハーヴェイ・ミルク氏がサンフランシスコ市で当選します。ゲイにも人間として尊重される権利があるということで、「ゲイの公民権条例」を成立させる政治運動をしてかなえます。性的志向によって職業を解雇されないというものです。虐げられて(しいたげられて)いた人たちが権利を求めて立ち上がって選挙で投票して代表者を市議会に送り出して条例をつくってゲイの権利を明文化して成立させます。
 
 「選挙」は、「戦争」です。

 同性愛者の主張として、「クローゼットに隠れて暮らしているような生活はもうイヤだ!」があります。
 病気ではないという主張には納得できます。そもそも人間は、「生き物」「動物」であり、生まれもった個別の「本能」を変えることができません。変えたふりをすることはできます。

 映像に対する苦言としては、現実には、年がら年中、男同士でべたべたしているとは思えないのです。  

2020年10月25日

ハッピーエンドが書けるまで アメリカ映画DVD

ハッピーエンドが書けるまで アメリカ映画DVD 2012年米国公開

 アメリカンファミリーといわれる恋愛の自由を優先した結果にできあがった家族形態を描く作品です。日本人にはわかりずらい面があります。アメリカ国民は病んでいる。家庭に闇がある。されど、復活していこうという強い意志表示が示されます。

 ビル・ボーゲンズという有名作家がいます。長男と長女と同居しています。こどもたちふたりも作家です。長女のほうが先に作家として売れています。
 有名な作家でも家庭は壊れています。妻は不倫をして家を出て行きました。2年ぐらいが立ちます。離婚です。
 
 見ていて、日本の名作ドラマ「北の国から」を思い出しました。
 父親の黒板五郎とまだ小学校低学年の娘だった蛍が、妻であり、母親である令子さんの不倫現場を偶然目撃してしまいます。それから、つらくて悲しい物語が始まります。両親は離婚して、父とこどもふたりは東京から引っ越して、父の故郷である北海道富良野(ふらの)のほったて小屋で暮らし始めます。螢は、父親の手前、母親を拒否しますが、本当は母親に甘えたい。たしか、富良野のよその家のダイヤル式電話からこっそり東京のダイヤルを回して母親の働く美容院に電話をして、母親の声を聞いたあと、なにも言わずに電話を切ります。
 この映画でも類似のそこが原点になって、長女が母親を嫌います。拒否して、母親とは口をきかなくなります。

 この映画の場合は、アメリカ合衆国ですので、大麻の薬物使用とか、自由な異性との交遊とか、アメリカ社会で青春時代を送る若者たちの乱れた部分も出てきます。ドラマですので、つくったような言い争い、つくったようなシーンが、順番に続いていきます。

 元夫に別の女性との再婚を勧める元妻です。
 長男ラスティの恋愛は臆病ですが、元薬物中毒だった女性ケイトと知り合います。長女サマンサはかなり変わっていて、脳における思考が機械的です。彼女をつけまわしていたルイスと付き合いますが、ふたりの相性がいいとは思えませんでした。

 押したら引く、引いたら押すの男女の駆け引きがあります。
 
 作家が三人もいますので、「本」の話がたくさん出ます。
 親子三人の作品の具体的な内容提示はありません。
 全体をとおして、アメリカ白人社会のドラマという印象が残りました。  

2020年10月24日

出川哲朗充電バイクの旅 伊豆半島東回り

出川哲朗充電バイクの旅 神奈川県箱根神社から静岡県土肥温泉(といおんせん) 伊豆半島東回り 2018年1月6日放送分のふりかえり

 ゲストは、前半が、ロッチの中岡創一さん、後半が、小島よしおさんです。

 ぶっつけ本番の旅なのでトラブルが多い。魚市場が休みだったり、食事処が休業だったり、行った先が時間的に終わっていたり、遊覧船の営業が波が高くて欠航だったり、温泉から夕日を見られなかったり。そこがまたおもしろいのですが、あまりにもうまくいかないところが多かった。そうそう、出川哲朗さんが目的のお茶屋のお店を間違えてもいました。ハプニングの連続で、出川哲朗さんは赤っ恥をかいていました。
 あとは、小島よしおさんが道ばたで偶然ご自身の親せきに会ったりしておもしろかった。

 土方(ひじかた)ディレクターがおもしろい。話がかみ合わなかったり、段取りが悪かったりします。ふつうなら責められるところですがおもしろいので許せます。蛭子能収さん(えびすよしかずさん)と類似の個性です。

 長生きの女性がおふたり登場して驚かされました。
 おひとりは、古くからある旅館の女将さんで93歳、おふろで、「脱ぎましょうか」とか、「いっしょに入りましょうか」「チューしちゃうわ」など、色っぽくてよかった。
 ふたりめは充電先のお宅の92歳の女性で、小島よしおさんと出川哲朗さんの裸を見せられて、上手なやりとりをされていました。それぞれ、現在も96歳と95歳でご存命ですので、これからもご健康で長生きしてください。

 食堂のカツどんがおいしそうでした。
 伊東市の海岸付近の景色が美しかった。青い海、空にぽっかり浮かぶ白い雲。12月頃で空気が澄んでいる景色なのでしょう。
 漁村の赤い屋根をドローンを使って上空から見るとカラフルで明るくてきれいでした。
 伊豆半島西海岸から見る富士山も幽玄で良かった。神秘的な山頂付近でした。駿河湾の向こうに見える富士山の絶景が続きました。

 こどもたちも楽しかった。野球少年の中学生たち(26歳の若い監督でしたが、チームはよく訓練されていてプレイがうまかった)、定食屋を案内してくれた少年、それから、長嶋茂雄さんの大学野球部時代の先輩だったというおじいさんも良かった。  

2020年10月19日

ユー・ガット・メール アメリカ映画DVD 

ユー・ガット・メール アメリカ映画DVD 1999年日本公開

 ラブコメディです。途中経過はおもしろかったのですが、わたしには合わない映画でした。
 最後のシーンは苦しい。

 男尊女卑で、男性優位の映画でした。また、わたしの意識が過剰反応を示してしまうのですが、白人の白人による白人社会のための映画だという印象が残りました。

 この映画の始まりでは、ウィンドウズ95とか、ウィンドウズ97を思い出すパソコンマシンの通信音が流れます。なつかしい。
 昔、はやった本・ドラマ・映画の「電車男」を思い出しました。この映画と似たような雰囲気があります。

 映画の内容は、メール友達のお話です。
 現実社会では商売で対立する男女が、お互いの素性を知らず、ネットの中では親友です。(昔このパターンで親子の設定のドラマを見たことがあります)
 お互いに同棲相手がいるらしく、パートナーを一人に限らないという自由な男女関係が日本人には理解しがたい。
 そのほかにも、親子関係がややこしい。アメリカ社会では、簡単に離婚して再婚するので、叔父と叔母の年齢関係が逆転したりしています。劇中では、そういうことを、「アメリカンファミリー」というのだというような言葉で出ていました。自慢するようなことではないと思うのです。

 ストーリーは、ネット上でお互いに本名を知らない相手が、現実に会う状況にもっていきます。
 男性のほうがことの真実に気づきます。女性はラストシーンまで気づけません。

 男性は大型安売りチェーン書店の経営者です。女性は、個人書店で絵本を専門に販売しています。
 男性の会社が女性の個人書店の前に開店して、女性の小さな絵本専門書店は経営不振になります。
 このあとの展開として考えられるのは、①男性の大型書店出店の中止②けんか別れ③吸収合併でした。
 結局女性が深く愛する絵本専門書店はつぶれてしまいました。
 日本人の感覚では、男性がいくら女性の心を開放できたからといっても、愛着のある自分の店をつぶされた女性は、攻撃してきた男性に対する憎しみは芽生えても男性との愛情を育む気にはなれません。
 それでも女性が男性に近づくのであれば、その理由は、男性の持っている「金目当て」です。
 話を発展させて、復讐のために男性を毒殺にもっていくというサスペンス・ストーリーさえ計画できます。

 わからなかったこととして、映画ゴッドファーザーでの「マットで組む」というたとえが出ます。敵と闘うらしい。
 それからもうひとつ、「彼女って共和党なのかも」というセリフも意味が不明でした。
 気に入ったセリフとして、「(離婚した女性が)うそつきと結婚したワタシが悪いの」  

2020年10月15日

嘘八百 京町ロワイヤル 邦画DVD

嘘八百 京町ロワイヤル 邦画DVD 2020年公開

 映画のはじまり部分で、偽物の骨董品を高値で売って金もうけをする話だろうという推測で観ていました。前作があるようですが知りません。
 対象となるのが、陶磁器である織部の「はたかけ」、その後、「はしかけ」といわれる安土桃山時代ぐらいの古いお茶碗です。
 
 まずは、中井貴一さんが、広末涼子さんにだまされるのだろうなと推測しながら観ていたらストーリーはやっぱりそのように流れていきました。

 あまり、出来がいい映画ではないような。

 気に入ったセリフとして、広末涼子さんの
「お尻のひとつでもさわらせれば、なんでも話してくれますから」

 詐欺師メンバーが集合してきます。

 骨董品に詳しい人が見たらどのような感想をもつのだろう。わたしはしろうとなので、映像を見ていてもピンとくるものがありません。

 映画の中にテレビ番組があります。
 ここでいくつか、ラストに向けて、映画鑑賞者に対して、からくりがしかけてあるのだろうと推測しました。(映画が終わって、推測が当たりました)

 なんだろうこのつまらなさは。自分が考えすぎるのもあるのでしょう。もっと気楽に楽しまねば。

 広末涼子さんは、ばれる前から、とてもシングルマザーには見えませんでした。母親のにおいをさせないのは、ある意味、意図的な演技だったのでしょう。

 坂田利夫さんはおもしろかった。笑いました。

 新型コロナウィルス感染拡大のはじめの頃に話題になった豪華客船「ダイヤモンド・プリンセス号」の船上がロケ地として出てきたのでびっくりしました。

 動機は、「復讐」で、建前は、「人助け」という柱でした。

 テレビ番組中のビデオの部分がおもしろかった。(出演者のセリフを吹き替えた部分)

 調べた言葉として、有名税:有名になることで、儲ける代わりにプライバシーが侵害されること。  

2020年10月11日

北の果ての小さな村で フランス映画DVD

北の果ての小さな村で フランス映画DVD 2019年公開

 グリーンランド、北極です。
 先日観た洋画「ライフ」ではアイスランドが舞台の一つでした。今度のグリーンランドも青い海と白い雪と同じく白い氷の岩壁みたいな風景が美しい。

 デンマーク人男性34歳アンダースが、デンマーク語を教えるためにグリーンランドにある人口80人の村に赴任します。
 驚いたのは、グリーンランド人の顔が日本人に似ているのです。東洋人の顔です。
 彼らは狩猟生活をしているので学校教育に関心がありません。あわせて、どうも人種差別があるようで、デンマーク人はグリーンランド人を見おろしている(ばかにしている。酒飲みとか、親のないこどもが多いとか。子どもは祖父母が育てたり、養子で育てたり。国からの補助で生活している)というのが、グリーンランド人の主張として出てきます。
 こどもたちは7歳ぐらいで9人ぐらい出ていました。みな可愛い。邦画「二十四の瞳」に似た雰囲気もありました。

 描きたいのは、教師アンダースの生き方です。
 彼は父親と農家を継がないということで対立しています。
 アサ―という男子小学生を中心において、アンダースは、人づきあいの困難さを乗り越えて、グリーンランド人との生活になじんでいきます。
 まあ、映画ですので、トラブル映像も設定されています。こどもが教室で動き回る学級崩壊とか、学校へは行きたい人間だけが行けばいいというおとなとか、デンマーク流はやめてくれとか。現地の人からは小学校なんてどうでもいいと思われています。

 アザラシ猟に出て天候が悪化して8日間、犬ぞりで使うアザラシのムチを煮て柔らかくして食べて飢えをしのいだという話が出ます。極寒の猛吹雪の中で過酷です。

 アンダースは子どもたちに教えたり、村人から教えられたりしてがんばります。
 村の人たちはアンダースに優しい。
 犬の赤ちゃんも可愛い。
 アンダースの強い意志として、「自分がなりたい者になる」「僕は(デンマークには)戻りたくない」
 人は、どこで生きるのかを選択できます。