過去記事

2018年02月24日

新聞記者 望月衣朔子

新聞記者 望月衣朔子(もちづき・いさこ) 角川新書

 勧められて読み始めました。マスコミは嫌いです。あまり読みたくありませんが、付き合いもあり仕方がありません。

 読み終えました。まず、書きたいのは、仕事より命が大事。仕事より子どもさんを中心とした家族が大事です。ご両親ともに癌で短命で亡くされているようなので、ご自身も癌になる確率が高いと意識されて、毎年精密な検診を受けられた方がいい。

 内容は、現役の人のエネルギッシユな仕事に取り組む姿勢です。半生記となっています。若い。いろんな意味で、若い。長生きするためには、攻めすぎないバランスが大事です。太く短くでいいのなら、それはそれでいい。そう思っていた昔があります。今は、そうは思えません。打ち上げ花火のような人生よりも、線香花火のような人生を選択すべきです。それから、権力者はグルです。勝てません。

 冒頭付近からの記述は自分と重なる部分があり関心をもちました。新聞記者は採用されて、まず、新聞配達を住み込みでやらされた。自分は、そういえば、14歳から18歳まで朝刊の配達アルバイトをしました。昔は、お金のない家の子どもは、新聞配達か牛乳配達をやってから学校へ行ったものです。

 土地の行動範囲が似通っています。著者は、愛知県から千葉県へ移動しています。自分もその範囲で最近は行動しています。千葉県房総半島にある鋸山(のこぎりやま。書中では、事件現場)へも行きましたし、千葉市内中心部の記事を読みながら、ああ、あの辺、歩いたことがあると気づきます。

 前後しますが、お名前の由来が詩人の萩原朔太郎で、自分も高校生の時に読みこんだ詩人です。ずいぶん心の支えになってもらいました。この本を読みながら、なんだか、もう忘れてしまった大昔のことを思い出しました。

 最近の、今も動いているような事件、出来事について、取材の様子が書かれています。ですので、生々しい。皇室がらみの記事もあります。いいのかな。こんなこと実名入りで書いて、という部分もあります。
 東京新聞社会部の記者さんです。記者と聞けば、しつこい人たちというイメージがあります。著者もそのとおりしつこい人です。

 未婚かと思いきや、子どもさん複数います。働くママです。たいへんだ。本人も家族も。ただ、今はそういう時代です。子どもも強くならねば。

 父親も記者、だんなさんも記者。

 若いときは、尊敬する人のようになろうと目指す。

 事件のことを読んでいると、「人間はお金が好き。」ということがわかります。

 記者業は、命がけです。

 金より命、名誉より命です。

 マスコミが、「正義」とは思いません。

 政治家は選挙で議席を失わないよう必死

印象に残った言葉など、「予定調和」、「自分との距離感」
 
調べた言葉、「フェミニズム:女性尊重主義」、「憩室炎:大腸の病気」  

Posted by 熊太郎 at 14:45Comments(0)TrackBack(0)読書感想文

2018年02月23日

おちゃめに100歳! 寂聴さん 瀬尾まなほ

おちゃめに100歳! 寂聴さん 瀬尾まなほ

先日、「いのち」を読み終えました。
家族が、日本人秘書とテレビに登場していたと話しました。
たしか、書中では、「モナさん」だった。
「外国人じゃないの?」
「いや、日本人だった。」

読み始めました。
日本人でした。何かの本で、「モナさん」と書いたらしい。その人が書いたこの本です。

主人公の寂聴さんを浮き彫りにするように書いてあります。読んでいて、小説家、作家として、命がけの創作活動、講演活動をなさっていると、魂の叫びが伝わってきます。小説家としての心意気があります。

「得度式:とくどしき。仏門に入り、僧となるための儀式」

嵯峨野あたりの京都の風情がいい。

朝出勤して、グーグーのいびきを聞いて、「良かった死んでいなかった。」がいい。

朝食がパン食はイメージ離れで驚きました。人参嫌いも同様です。

怪傑えみチャンネルとカプチーノが好きなのはわたしも同じです。

第二章から、著者の半生記になります。はぶられたのは、かわいそうです。

本が折れそうな心を支えてくれます。

「いらち:すぐいらいらする性格」

小説家とは、自分の恥を書いて銭にする仕事

壮絶です。(寂聴さんの若かりし頃の行い)

寂聴さんは、エネルギーの固まりです。個人営業主だからできることもあります。
酒とお肉とお菓子とおいしいものは何でも食べます。ちょっと考えられない。秘書さんの若いエネルギーを吸い取っているとあります。

「貞操」を守るとか、処女でお嫁にいくとか、なつかしい、昔の感覚があります。それと並べて、だれとでも寝る自由という現代の感覚があります。
日本は、極端から極端に変わりました。不倫の肯定があります。ちょっと、ついていけない。先生のお話はすさまじすぎる。迫力があります。

カウンセラーとは、ケアマネージャーのことでしょう。

正直、記事内容がスカスカな部分がありますが、とにかく、明るいのがいい。そのあと、濃厚な寂聴さんの言葉が続くバランスがいいのでしょう。

「育ててこその親」

「今いる場所がすべてじゃない(前向きな肯定の意味)。」  

Posted by 熊太郎 at 15:17Comments(0)TrackBack(0)読書感想文

2018年02月22日

ねこのおうち 柳美里

ねこのおうち 柳美里(ゆう・みり) 河出書房新社

短編4本です。

「ニーコのおうち」
 一人暮らし高齢者(こども3人に見捨てられた)おばあさんと捨て猫たちの物語です。おばあさんは、捨てられた猫たちに餌を供給します。ちょっと精神にはきついお話でした。
 童話のような出だしです。万引きした少年が今はおとなとなって、ネコを捨てに行きます。彼は、心の中で、離婚しようと思っています。彼は、お嫁さんも捨てるのです。

 印象に残った文節として、「猫はひっそりと生きている」

 おばあさんの味方はいるようでいません。猫の命を守る愛情は住民から許容されません。それが、現代社会です。「排除」ありきの「平和」です。そして、お金の話です。日本人は、お金が好きな民族です。


「スワンのおうち」
 第一話を読んで、最後は、「幸福」という言葉にたどり着けない作品群かと思っていたら、この短編はそうではありませんでした。ほっとしました。
 小学校3年生女児3人のいじめ含みの仲間意識があります。3人寄れば、ひとりは仲間はずれにされます。それを本当は、「仲間」とはいいません。
行きたくもないのに強制的に私立中学校を受験させられて登校拒否になった中学生がいます。こどもには、こどもの人生があり、こどもが選択するものです。親は反対できません。
 姉のお古は嫌だという2番目のこどもの気持ちがあります。

 食卓を囲むのが、「家族」です。

 良かった言葉として、スーちゃん」


「アルミとサンタのおうち」、「ゲンゴロウとラテとニーコのおうち」

 お父さんはいませんの原田正樹君小学校3年生。同じくお父さんがいなくなって成長した佐藤ひかる27歳男性ライター。
 文字数は多くない。(17年ぐらい前、著者が、たどたどしい指使いでワープロを打っているシーンをテレビで見たことを思い出しました。)
 短時間で読み終えることができる文章量の1冊です。

 第2話「スワンのおうち」とシンクロ(交錯、同時に起こる。)しました。

 クリスマスページェント:イエスキリストの誕生を劇で演じて神の子の誕生を祝う。

 児童虐待話が出ます。

 10代後半から20代前半になるとだれしも自分の原点を知りたくなって、児童期の体験場所を再訪したくなります。

 怒られるかもしれませんが、似た者同士が集まって、傷をなめあっても、克服にはつながりません。

 自分がネタの物語づくりです。

 「明るい家庭」は、「フリ」だった。

 滝廉太郎は、23歳で病死するまでに名曲をたくさんつくった。

 なんで風邪ばっかりひくんだろう。(タバコを吸うからです。)

 「期待に弱い人」

 「カフェラテ」

 休職を認めてもらえないなら退職する。

 捨て猫がつなぐ人間関係です。

 死んでもだれにも知らせないでね。

 後半は理屈っぽかった。

 着地点は良かった。
  

Posted by 熊太郎 at 18:49Comments(0)TrackBack(0)読書感想文

2018年02月20日

上司が壊す職場 見波利幸

上司が壊す職場 見波利幸 日経プレミアシリーズ

 もうすぐ定年退職なので、いまさら読んでもしかたがないのですが、本屋で手にして、おもしろそうだったので買ってしまいました。

 管理職の立場の者を分析・評価・対策する内容です。逆の立場から物申させていただくと、メンタルヘルスの面で、長期間通院しても復職できないというのは、本当に治療する気があるのかと疑うのです。書中に一瞬だけ記事がありましたが、医療機関にとって都合の良い「顧客扱い」になっているのではないか。

 パワハラ上司は何人か観てきました。許される時代でした。もう、これからは、許されません。書中にありますが、マネジメント専門職をつくるべきでしょう。仕事の名職人イコール名監督者ではありません。
 昔は、耳に痛いことを言ってくれる人は大切にしなさいと教わりましたが、今は、良かれと思って、耳に痛いことを言うと、仕返しをされる時代です。

 マシンガンのように話す人は危ないというようなことが書いてあります。とくに、女性管理職にそのタイプが多いような気がします。

 完ぺきな人っていないと思う。

 最後は、「誠意」で締められています。

 人の真実を見抜く本です。案外、結婚相手の判断にも通じます。

 もう、どうしようもなくなったら、辞めるしかない。

 後半に、問題行動ある管理職との面談の仕方が書いてあります。相手に、ずばり本音を言わない手法です。本音をはっきり言って、けんか別れになってもいいというパターンもあると思います。はっきり言わないとお互い何を考えているのか、わかりあえないということが、年齢を重ねてわかるようになりました。

 採用試験を厳しく実施するとあります。ゆるい選抜は将来、問題行動ありの上司を生む。

 無関心はだめ。

 公務員社会は危うい。教員も同様

 最近の優良企業脱落の原因がここにある。

 AIについて書いてありますが、未来社会では、AIが人間グループを公平・公正にマネジメントするのかもしれません。

印象に残った言葉として、「チームの生産性」、「仕事量の多さや勤務時間の長さで組織が壊れるのではない。」、「大部分の上司は普通」、「面従腹背:めんじゅうふくはい。うわべだけ従う。内心反抗」、「独自のコード(ルール)」、「裏の顔をもつ幹部職員」  

Posted by 熊太郎 at 18:46Comments(0)TrackBack(0)読書感想文

2018年02月18日

いのち 瀬戸内寂聴

いのち 瀬戸内寂聴 講談社

 有名な方ですが、ほとんど存じ上げません。
 しばらく前から高齢者筆記者の本を読むようになり、今回手に取りました。

 短編小説かと思って読み始めましたが、違っていました。
 筆者の日常記録と思い出記録です。
 本物の人がいるわけで、すでに亡くなった方のとくに性癖など書いていいのだろうかと、読みながら心配しましたが、許される年齢(95歳)、許される実績をもった方です。

 岡本太郎氏のお話がおもしろかった。小説家なんかやめて、おれの愛人になれみたいな表現で、それも、一人目ではなくて、二人目、三人目みたいな表現。岡本氏の非常識さがいい。

 若くして、みんなガンで死んでいく。そして、死にたくないと叫ぶ。ガンにならないようにと心配してくれる人がガンで死んでいく。命の継続に無情なさだめがあります。

 性風俗を描写する作家としてデビューして、友人もその路線できて、交友があって、老いて、亡くなって、自分は長命でという流れで記述があります。

 しょっちゅう会わなくても友情は継続する。
 そのほか、小説家稼業への愛着と誇りがあります。

 いつも仲良しというわけにいかないのが、友だちづきあいです。けんかもします。それでも付き合いは死ぬまで長続きしていきます。「腐れ縁」です。

 著者の強気なイメージがくつがえされる面もあります。男の後を追うのです。男と女のからみあいがあります。女は著者です。出家の理由はそのあたりにあるのかと考えました。

 若い頃、河野さんという女流作家と湘南に行った。男がらみの話ですが、強い思い出として語られています。

 なかなか聞けない本音(ほんね)が書いてあります。

 お金があるからできることもあります。(大金を友達に送金する。返済不要)

 人妻からだんなを奪う女を「あくにん」と呼ぶ。

 項目は、「帰路」、「無」、「秘密」、「新婚」、「ライバル」、「混沌」、「野分(のわけ。秋から初冬の台風にともなう防風)」、「白い胡蝶蘭」、「二匹の鹿」

調べた言葉として、「ブロック注射:麻酔。痛みをとる」、「束脩:そくしゅう。師匠に収める金銭」、「円地文子:えんちふみこ。読めませんでした。おじょうさん。」

印象に残った言葉として、「まだ、死ねない」、「祇園を書くにはまず、金がいる。」、「お面をかぶったような無表情」、「私は小説家でありたい」  

Posted by 熊太郎 at 11:36Comments(0)TrackBack(0)読書感想文

2018年02月17日

百年泥 石井遊佳

百年泥 石井遊佳(いしい・ゆうか) 新潮社

 思い出したくない過去が、泥から出てくる。瓶のふたがとれて中身が飛び出してきたようです。精神世界のありようが文字で表現されていました。むずかしい。泥は、百年に1回起こる洪水の泥です。インド、チェンナイにある大河にかかる橋の下をいま泥の河が流れている。

 日本語教師の野川さん女性が主役です。
 アダイヤール川氾濫、泥川の深さ1m
 
 前半(多重債務者、離婚経験者)から中盤、とても面白い。貧困がからんでくる後半は、むずかしい。
 前半の混沌とした様子が、川は異なりますが、ガンジス川のイメージで、インドという国が心に迫ってきます。
 
意図的な「ひらがな表記(インド人の発言を中心にして)」が、内容に合っています。文字の芸術作品の一面があります。です・ます調で小説を書けないだろうかと発想しました。
インドと日本のお国柄の違いもおもしろい。(成人男女分離の文化・制度)
仕事や勉強よりも、目の前の生活が大事(書中では「いまが好き」)。インド人は、未来に投資しないのだろうか。そんなことはあるまい。

ものをしゃべらない母、人に対するこだわりあり。話せるのに、口をきかないこどもは見たことがあります。どうすることもできない。

80ページなかばから読んでいてさびしくなってくる。

調べた言葉。「果報者:幸せ者。仏教からの言葉」、「孕み:花をはらみ。子を宿す。」、「飛翔通勤:インド。作者の想像なのだろうか。たとえば、エンジン付きパラグライダーを使用して通勤する。」

印象に残った言葉。「目ぢから」、「ジャーンディス、黄疸のこと」、「火葬して遺骨をガンジス河に流すと魂は天国へいく。」、「お金は貸さない。あげる。」

 カバーの絵が、内容と合っていないような気がします。絵は観光客のカップルがインド訪問という内容に見えますが、実際は、日本語学校の日本人先生と、インド人生徒でしょう。  

Posted by 熊太郎 at 15:06Comments(0)TrackBack(0)読書感想文

2018年02月16日

天才の証明 中田敦彦

天才の証明 PROOF OF GENIUS 中田敦彦 日経BP社

 オリエンタルラジオの人、しくじり先生の人、それぐらいしか知りません。パーフェクトヒューマンもちらりとしか知りません。書店で見て、興味をもち手に取りました。

 天才の証明と内容がどうつながるのかはよくわかりません。(短時間で読み終えました。)

 上の世代への対抗があります。当然のことでしょう。

 しゃべったことを文章化してあるのか、タッチタイピングで勢いよくタイピングしてあるのかわかりませんが、リズミカルです。

 あっちゃん。そういう愛称の人です。

 上の世代への反発は、相撲界を思い出しました。

 芸の短時間化について書いてあります。芸に限らずですが、大半のことがそうで、質の低下になったと感じています。

 いろいろなことを分析してある本です。
 漫才のマニュアル本です。(手引き)
 へこんでいる人に勇気や元気を与えてくれる本です。(アンパンマンみたい)
 いろんなことが凝縮されています。

 得意なことをやる。短所は無視する。

 科学とは法則を導き出すこと。

 芸人と音楽は近い。

 本を読んだ学びとして、新しいものをつくるには、批判を無視する強い精神力と開き直りの姿勢がいる。上の世代の言いなりになってつぶれていくのなら、嫌われても立ち向かう。唯一しかない「個性」が最後に生き残る。

 根(こん)を積めて集中的に長時間やっても夢がかなうものではない。リズムとメロディーにのって行動する。

 あきらめた人は目が死んでいる。

 いじめに遭ってへこんでいる子には、広い世界を見せる。

 新潟県のイカの話は良かった。
 りゅうちぇるの早く結婚しようも良かった。

 人は常に、ざまあみろと思っているし、思われている。

調べたこと。「Party Rock Anthem:アメリカのミュージックふたり組。Anthemは賛歌、国歌、聖歌」、「EDM:Electronic Dance Music」、「モラトリアム:青年が大人になるまでの期間」、「NSC:ニュースタークリエイション吉本」、

良かった表現です。「直美に言葉はいらない」、「漫才はリズム芸」、「(生まれつき)かわいげがない」  

Posted by 熊太郎 at 18:59Comments(0)TrackBack(0)読書感想文