2024年12月21日

儚い羊たちの祝宴 米澤穂信

儚い羊たちの祝宴(はかないひつじたちのしゅくえん) 米澤穂信(よねざわ・ほのぶ) 新潮文庫

 ミステリー小説です。(犯罪・事件の推理小説)。
 短編が5本あります。連続・関連があるのだろうか。
 読み始めます。
 それぞれのタイトルについて、読み方とか、意味がわかりにくいものもあります。

『身内に不幸がありまして』
<村里夕日の手記>から始まりました。
村里夕日(むらさと・ゆうひ):人の名前です。彼女の語りで物語が進みます。孤児院育ちで、5歳のときに、上紅丹地方(かみくたんちほう)を支配する丹山因陽(たんざん・いんよう)という資産家に引き取られて、丹山家のお嬢さまである3歳年上の吹子の世話係として仕える(つかえる)ことになった。夕日が小学校5年生のときに、吹子は、中学一年生です。吹子の父親が、丹山高人(たんざん・たかひと)、母親が、丹山軽子(たんざん・かるこ)です。
 
 吹子の部屋を和風から洋風に変えて、本棚をつくった。吹子は読書家です。
 本棚に扉をもうけて、本棚の奥に、隠し部屋をつくった。
 
 文机(ふづくえ):床に座って使う和風の机
 典籍(てんせき):書籍、書物
 
 横溝正史(よこみぞ・せいし。推理作家。1902年(明治35年)-1981年(昭和56年)79歳没)の『夜歩く』(昭和23年頃の作品。ドラマ化された)。

 谷崎潤一郎:小説家。1965年(昭和40年)79歳没。作品として、『柳湯の事件』
 志賀直哉:小説家。1971年(昭和46年)88歳没。作品として、『濁った顔(にごったかお)』
 木々高太郎(きぎ・たかたろう):大脳生理学者、小説家。1969年(昭和44年)72歳没。作品として、『睡り人形(ねむりにんぎょう)』。
 小酒井不木(こさかい・ふぼく):医学者、推理作家。1929年(昭和4年)肺炎で38歳没。作品として、『メヂューサの首』。
 浜尾四郎:検事、弁護士、探偵小説家。1935年(昭和10年)39歳没。脳溢血(のういっけつ)。作品として、『夢の殺人』。
 海野十三(うんの・じゅうざ):小説家。1949年(昭和24年)51歳没。結核。作品として、『地獄街道』。
 夢野久作:小説家。1936年(昭和11年)47歳没。脳溢血。作品として、『ドグラ・マグラ』。
 江戸川乱歩:推理作家。1965年(昭和40年)70歳没。作品として、『夢遊病者の死』、『二癈人(にはいじん)』
 ジャン・コクトー:詩人、小説家。フランス人。1963年(昭和38年)74歳没
 ヨハンナ・スピリ:スイスの女性作家。1901年(明治34年)74歳没。作品として、『アルプスの少女』
 シェイクスピア:イングランドの劇作家、詩人。1616年51歳没。作品として、『マクベス』。
 
 革の書皮(しょひ):ブックカバー
 記紀(きき):古事記と日本書紀
 衣通姫(そとおりひめ):古事記と日本書紀に登場する女性

 丹山宗太(たんざん・そうた):丹山吹子の兄。不行跡(ふぎょうせき。行いが良くない。暴力を振るう。粗暴)だった。

 大旗神代(おおはた・かみよ):丹山吹子の大叔母(祖父母の姉妹)。吹子をいじめていた。
 満美子:丹山吹子の伯母(父母の姉妹)。吹子をいじめていた。

 エラリー・クイーン:アメリカ合衆国の推理作家、編集者。従兄(いとこ)同士、男性ふたりのペンネーム。フレデリック・ダネイ(1982年(昭和57年76歳没)とマンフレッド・ベニントン・リー(1971年(昭和46年)66歳没)のふたり。本書に出てくるのは、『十日間の不思議』という作品です。1948年(昭和23年)の長編推理小説。

 う~む。文章が作為的に感じられます。(意図があって、読者を誘導しようとしている)
 詐欺的でもあり、洗脳の気配(読者の心理をコントロールしようという試み)があります。
 だまし本です。

 吹子お嬢さんは、大学で、『バベルの会』という読書界に入った。バベル:旧約聖書に出てくる伝説の塔。バベルの塔。ヘブライ語で、混乱、ごちゃまぜ。
 毎年8月1日に避暑を兼ねて、涼しい蓼沼(たてぬま)というところで読書会を行う。

 御前様(ごぜんさま):おじいさんのことでしょう。丹山因陽(たんざん・いんよう)のこと。

 奇貨(きか):めったにない機会。丹山宗太は、生きているのに死んだことにされてしまいました。葬式があります。吹子はバベルの会の読書会へ行けませんでした。
宗太はどこかへ逃げていなくなった。

 読み終わりました。
 つくってある話です。(つくり話)。
 無残な殺しがあります。
 ストーリーに仕掛けがあります。(わたしはあまり好まない仕掛けでした。現実味がありません。錯覚です)。
 種明かしはわかりましたが、怖くはありません。(こわくはありません)。
 最後のオチは、なぜそうなるのか、わたしにはわかりません。
 

 言下に(げんかに):言い終わったすぐあと。
 泉鏡花:小説家。1939年(昭和14年)65歳没。作品として、『外科室』


『北の館の罪人』
 千人原地方(せんにんばらちほう)での出来事です。
 六綱家(むつなけ)という家の出来事です。

当主(その家の主人):六綱光次(むつな・こうじ) 三十歳前後の年齢

わたし(物語の語り手)内名あまり(うちな・あまり)女性。敷地の中にふたつ屋敷があって、『北の館』に住んでいる。内名あまりは、妾の子(次に出てくる六名虎一郎の子)

六綱虎一郎(むつな・こいちろう):六名光次の父親。事故で寝たきり状態にある。

六綱早太郎(むつな・そうたろう):六名光次の兄。北の館に住んでいる。

疎林(そりん):木がまばらに生えた林

 絵がある。本館(六名光次が住む)の絵は、青い空、青い海、青い人影。空は、紫がかった色。
 別館(北の館)の絵は、また違う雰囲気であるというような書き方がしてあります。

 語り手の内名あまりと、六名早太郎は、北の館から出ることができない状態にある。
 内名あまりは、六名早太郎の掃除と給仕(雑用、飲食)の世話をする。
 
 戦前の日本のようです。
 基本的人権の尊重はありません。移動の自由とか、居住の自由がありません。
 どんな事件が起きるのだろう。

(つづく)

 千代:本館の使用人

 初代六綱龍之介(むつな・りゅうのすけ):紡績工場を興した。その後、製薬工場を興した。

 正一:初代六綱龍之介の長男。奇矯の振る舞いがあった。(言動が異様)

 先々代六綱恭一郎(むつな・きょういちろう):好色(こうしょく。すけべ)。変態。サディスト

 六綱早太郎と光次の妹 詠子(よみこ)

 黒窓館(別館・北の館のこと)

 不気味ではある。

 六綱早太郎も内名あまりも北の館で軟禁状態です。でも、ふたりとも外に出たいとは思いません。
 内名あまちだけが、六綱早太郎に頼まれて買い物に行きます。六綱光次はそれを許可します。

 内名あまりが買ってくるものとして、ビネガー(酢)、画鋲(がびょう)、糸鋸(いとのこ)、乳鉢(にゅうばち。薬を入れてすりつぶすときに使う)、鉛、木材、ニス、凧糸(たこいと)、卵、牛の血、ラピスラズリの原石(青い鉱物)……

 獄卒(ごくそつ):牢獄の番人。役人

 いろいろ事情があります。
 文章は読みやすい。さきほどの『身内に不幸がありまして』よりも腹に落ちる話です。(理解できる)
 
 青色にこだわる作品です。

 『バベルの会(読書会)』:紫を観た。露草の青と紅(くれない。べにばな)の赤を加えてつくった紫。露草の青は、色あせしやすい。紫は、赤に変化する。

 114ページ、そうか。予測できなかった殺人事件です。ひそかに人殺しが行われました。動機は、復讐と相続です。まだ、殺人行為は続くのでしょう。


『山荘秘聞(さんそうひぶん。家や地区に密かに(ひそかに)伝わっていること)』
 わたし(この短編での語り手)屋島守子19歳ぐらい。『飛鶏館(ひけいかん)』という別荘の管理人をしている。別荘の所有者は、東京目黒に住む貿易商の辰野嘉門という人物。別荘の管理人室で、住み込みで働いている。

 八垣内(やがきうち):別荘地。山のかなり奥地にある。

 越智靖巳(おちやすみ):山の崖地から落ちて遭難した大学登山クラブ所属の人

 原沢登:産大山岳部長

 読み終えて、恐ろしい人がいたものだと、ぞっとしました。<現実にもこういう人がいそうです>
 この本では、人格が異常な人が殺人事件の犯人として順番に紹介されていきます。

 きちょうめんでまじめな殺人犯人です。
 自分に与えられた仕事(別荘の管理)に生きがいをもっています。
 やるべきことはきちんとやるのです。なんでもできる有能な人間です。
 仕事優先、仕事好き、仕事人間です。されど、人間として大切な脳みその一部が欠けているような人間です。きちんとした仕事を最高レベルで達成するためには人をも殺します。

 ドローイングルーム:客間、宴会場
 ルバーブ:食用植物。和名は、ショクヨウダイオウ。
 ハーケン:登山道具。岸壁の割れ目に打ち込んで使用する。
 リヴ・ヴォールト:ゴシック建築における天井の様式。アーチ型

 殺人者は、お客が欲しかった。自分の仕事の成果をお客に見てもらいたかった。
 仕事の面ではいい人なのですが、殺人を行うその人は、人格異常者です。


『玉野五十鈴の誉れ(たまのいすずのほまれ)』
 誉れ(ほまれ):名誉、いい評判
 言葉がむずかしいので、言葉を理解するのに調べる時間が必要で、読むのがたいへんです。
 いわゆる、『イヤミス(いや~な気持ちで読み終えるミステリー小説)』作品が続きます。殺人者優位で末尾が結ばれます。あとは、読者の想像におまかせします、です。

玉野五十鈴(たまの・いすず):15歳。豪邸の使用人。令嬢の世話人。令嬢もまた15歳。玉野五十鈴は頭がいい。もともとは、自分自身も令嬢だったようです。家が火災で燃えて、親族も焼死でなくなって身寄りがなくなったような経過がうかがえます。

小栗純香(おぐり・すみか):15歳。名家小栗家のひとり娘。跡継ぎの立場なので、祖母の帝王教育がきつい。(地位にふさわしい教育を受ける)。祖母が、この名家の癌(がん)のような存在になっている。厳しい。

玉野五十鈴の父:婿養子で、何の力もない。

玉野五十鈴の母:男の子を産めなかった(男子の跡取りを産めなかった)ことで、立場が弱い。

祖母は、男三人を産んだが、それぞれ、戦死、病死、事故死で亡くした。

 小栗家は、駿河灘(するがなだ)に面した、高大寺(こうだいじ)という土地の名家

 『鵠は日に浴せずして白し』(ことわざ:白鳥は水浴びしなくてもいつも白い。いい容姿や性質は、なにもしなくても悪い方へは変わらない)
 詠雪の才(えいせつのさい):文学的な才能がある女性。ほめ言葉
 『直き(なおき)を友とし、諒(まこと)を友とし、多聞(たぶん)を友とするは益なり』(正直な人、誠実な人、多聞(博識)な人を友だちにすることは有益です)
 『其の子を知らざれば、其の友を視よ(みよ)』(その子のことがわからないときは、その子の友だちをみなさい。その子が付き合っている友だちをみれば、その子の性格や性質などがわかる)こちらの本の場合は、おろかな者と付き合うなという祖母の孫娘に対する教育があります。
 祖母はかなり勝手な人です。跡継ぎ候補の小栗純香(おぐり・すみか)15歳は孤高の人(こどくな人)になってしまいますが、そこに、利口(りこう。頭がいい)な玉野五十鈴が小栗純香の世話人として現れます。
 文房四宝(ぶんぼうしほう):中国の書道で欠かせない道具。筆、墨(すみ)、紙、硯(すずり)のこと。
 稀覯書(きこうしょ):世の中に出回ることが少ない貴重な書物、古書のこと。
 須臾(しゅゆ):しばらくの間、わずかの間
 一損(いちゆう):会釈、おじぎ
 書見台(しょけんだい):本が見やすいように、本の後ろに立てかける台。ブックスタンド、読書台
 諧謔(かいぎゃく):おもしろい気の利いた(きいた)冗談。ユーモア
 轍鮒の急(てっぷのきゅう):危険や困難が迫っている状況。車が通ったあどにできた轍(わだち。タイヤの跡)にたまった少しの水の中に鮒(フナ)がいる。フナがもう死んでしまうかもしれないという緊急の状態
 霖雨(りんう):幾日も降り続く長雨(ながあめ)
 有徳の人(ゆうとくのひと):金銀財宝をたくさん持っている裕福な人
 『紫蘭の室に入るが如し(しらんのしつにはいるがごとし)』(徳の高い人と付き合っていると、自然に良い影響を受ける)
 有象無像(うぞうむぞう):世の中にたくさんあるくだらないもの。
 『鮑魚の肆に入るが如し(ほうぎょのいちぐらにいるがごとし)』:(悪い仲間と付き合っているとそれに染まってしまう)
 軛(くびき):複数いる牛馬を横につなぐ木製の棒
 
 小栗純香(おぐり・すみか)は、大学へ行き、外の世界を知り、学びたいと祖母に申し出て、玉野五十鈴を世話人として連れて、高大寺を出ます。玉野五十鈴が10日に一度、報告書を祖母に送るそうです。

 小栗純香(おぐり・すみか)は、2か月にならない期間、高大寺を離れた。(大学通学にしては短い。実家で殺人事件が起きたのです。老夫婦は縛り(しばり)あげられ、孫ふたりは刺殺されました。犯人は、蜂谷大六(はちや・だいろく)。小栗純香(おぐり・すみか)の父の兄です)。

 小栗純香(おぐり・すみか)は、大学で、読書会である『バベルの会』に入会した。
折竹孫七(おりたけ・まごしち):小説家小栗虫太郎の秘境探検小説に登場する人物。鳥獣採集人。理学士
マーヴィン・バンター:推理小説に出てくる召使。
 玉野五十鈴は外国作家の推理小説が好きで、小栗純香(おぐり・すみか)にも勧めます。

 殺人事件の発生により、小栗家から小栗純香(おぐり・すみか)の父親が追い出されました。
 小栗純香(おぐり・すみか)も出て行けとの祖母の命令です。
 玉野五十鈴の小栗純香(おぐり・すみか)を世話する役ははずされて、単なる召使になりました。
 玉野五十鈴の小栗純香(おぐり・すみか)に対する態度が冷たくなります。
 ジーヴス:なんでも知っていて、なんでもできる従者。小説の登場人物
 イズレイル・ガウ:小説に出てくる召使
 一高:旧制第一高等学校。東京大学教養学部、千葉大学医学部、薬学部の前身。帝国大学の予科(予備教育課程)
 
 物語は、小栗純香(おぐり・すみか)が孤独になっていく経過をたどります。
 小栗純香(おぐり・すみか)は、小栗家にとって不要な人間となり、部屋に閉じ込められ、『飼い殺し』状態です。ときに、自害を(自殺を)迫られたりもします。
 どうぞ、ご賢察(けんさつ)ください:お察し(さっし)ください。(毒種をもられたときに玉野五十鈴から小栗純香が聞いた言葉)
  
 小栗純香(おぐり・すみか)は、死にません。
 祖母が死にます。死んでまわりの人間から喜ばれる祖母がいます。
 権力闘争があります。
 
 大学の学生(上流階級の)読書会である『バベルの会』とは何なのだろう。

 不気味な話です。
 昭和50年代にはやった(1975年代)、横溝正史(よこみぞ・せいし 推理作家1981年(昭和56年)79歳没)の怪奇映画シリーズを思い出します。『八つ墓村』、『犬神家の一族』、『獄門島(ごくもんとう)』など。

 怖い話(こわいはなし)、恐ろしい(おそろしい)話でした。

 たまたまなのですが、最近、小泉今日子さんの本で紹介されていたホラー映画を順番に動画配信サービスで観ています。映画と小説の恐ろしさが重なります。


『儚い羊たちの晩餐(はかないひつじたちのばんさん)』

 この本のタイトルと同じだと思いこんでいたら違っていました。
 この本のタイトルは、『儚い羊たちの祝宴』でした。なんの意味があって、異なるタイトルなのだろうか。

(わたし)大寺鞠絵(おおでら・まりえ):読書会『バベルの会』の会費を払えなくて、会を除名された。金はあってもケチなパパが会費を出してくれなかった。パパは、読書を道楽と判断した。
 おじいちゃんが大寺家を築いた。立派な人だった。パパはだめな人。鞠絵はおじいちゃんを大好きだった。

 大寺鞠絵のパパ

厨娘(ちゅうじょう。):女性の料理人で名前は、『夏 なつ。美人。鮮やかな赤い上着に翠(みどり)のスカート姿。ちょっとツンとしている。二十歳ぐらい。夏の小間使いか見習いが、文(あや。10歳ぐらい)という名前。大寺家に住み込みで働く。料理はじょうずです。ただ、お金や物にがめつい(欲張りみたいです)

馬淵(まぶち):大寺家のもとからいたお手伝い。

黒井:大寺家の召使

 第一話の『丹山家(たんざんけ)』と第二話の『六綱家(むつなけ)』のことが出てきます。
 日記とか日誌の書き方です。これまでの短編とは雰囲気が異なります。
 『バベルの会はこうして消滅した』とあります。
 
口入れ屋:奉公人、雇い人、芸者などのあっせん仲介業者
アイリッシュ:アメリカ合衆国の推理作家。1968年(昭和43年)64歳没
ダール:イギリスの小説家、脚本家。1990年(平成2年)74歳没
ダンセイニ:アイルランドの小説家、軍人。1957年(昭和32年)79歳没
羊頭肉(ようとうにく):マトン。ヒツジの肉
慨嘆(がいたん):嘆いたり(なげいたり)、心配したり。
鵝掌(がしょう):ガチョウの足を料理したもの。

 文章は、だれかが(女学生)、大寺鞠絵が描き残した日記を読んでいる光景です。

 パパが画商から絵を買うつもりだ。
 絵を買うのは投資目的です。
 テオドール・ジェリコーの『メデュース号の筏(いかだ)』:フランスの画家。1824年32歳没

バベルの会:幻想と現実とを混乱してしまう儚い者(はかないもの)たちの聖域(せいいき。アジール)という意味の会。宿痾(しゅくあ。長く続く心の病(やまい))を抱えた者たちが集まる会。現実のあまりの単純さ、複雑さに耐えきれない人間の集まり。逃避のために物語を読んでいる。現実逃避のために夢想家になっている。

実際家:現実家。夢はみない。日常生活を現実的に処理していく。理屈も理論も理想も追わない。理想は幻想でしかないとする。

 殺人の話が出ます。
 
 鳥兜(トリカブト):毒を持つ植物

 アミルスタン羊:羊ではない。

 僭越ながら(せんえつながら):出過ぎたことをしますが。

 柘榴(ざくろ):実が食用になる。
 葱:ねぎ

遥拝(ようはい):はるかに遠いところから拝むこと。(おがむこと)

 『夢見る儚い羊たち(ゆめみるはかないひつじたち)』(意味がわかりました)
 オソロシイ

 不気味です。
 心がザワザワします。

 読み終えました。

 『解説』に書いてあるとおりでした。
 目的のためにはどんな無慈悲な行為も辞さない登場人物たちの……
 奸計合戦(かんけいかっせん):悪だくみの応酬(おうしゅう。やりとり)

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