2020年01月13日

東野・岡村の旅猿15 北海道流氷ウォークの旅

東野・岡村の旅猿15 北海道流氷ウォークの旅 再放送 関東地区2019年4月10日放送分

(1回目の放送)
 ゲストはベッキーさんで、いつものメンバーなので落ち着きます。
 あんのじょう、レンタカーの運転はベッキーさんでした。ベッキーさんは、マニュアルか運転できないそうなのでしかたがありません。以前観たこの番組でレンタカーがマニュアルだったことがありました。
 今回のルートは途中まで、昔、自分もレンタカーで走ったことがあります。時間がなくて網走監獄には行けませんでした。その後、季節を変えて流氷の旅も行きたかったのですが、そちらも結局行けませんでした。いまは、映像で見ただけで行った気分になれるので、番組を見ながら楽しみます。

 お相手をよく知りませんが、ベッキーさんが結婚した話が出ます。2018年4月に旅猿伊勢神宮の旅にベッキーさんが出ていたのですが、そのあとだんなさんとの出会いがあったというようなことを運転しながら話しておられます。さすれば、伊勢神宮そばの猿田彦神社は縁結びの神ということになります。以前、猿田彦神社で森三中の方が式をあげたと、たしかこの番組で紹介があった記憶です。
 
 岡村隆史さんのほうは大河ドラマ「麒麟が来る」に出演が決まったというお話で、2020年になったので、いよいよドラマがスタートします。

 予定調和がないのがこの番組の良さですが、なかよしメンバーなので、ベッキーさんの運転、東野さんのベッキーさんいじめいじりは定番で、ちょっとおもしろみに欠けます。
 「かにや」さんのお料理はおいしそうで良かった。いっしょに食べた気分になれました。
 つづく。

(2回目の放送)
 ベッキーさんがSuicaスイカで網走監獄の入場料を払ったのでびっくりしました。交通系カードで支払いができるのですね。もう現金があまりいらない時代になりつつあります。
 網走監獄の独房で、岡村さんの「最近ぐちゃぐちゃいう吉本の芸人をここに入れよう」という提案がおもしろかった。岡村さんは最近おこりっぽくなったイメージがあります。
 監獄見学は、共同風呂の形態がわかりやすく、網走監獄を見学した気分になれました。放射状の建物配置である刑務所を観ていたら、洋画「グリーンマイル」を思い出しました。
 流氷の上でのはしゃぎまくりがおもしろかった。防水・防寒スーツを着用して、海に腰まで落ちたり、逆に上半身まで沈めて、同じ目線の高さで流氷をながめたり、アザラシ、クリオネの登場も良かった。なによりも、いいお天気で良かった。

(3回目の放送)
 東野さんがベッキーさんの食べ物をとったり、ベッキーさんの食べたいものを食べさせなかったりの意地悪をします。番組とはいえ、ベッキーさんの1個きりしかないおにぎりを奪ったことはよくありません。最後にホテルの部屋で、ベッキーさんに結婚おめでとうの装飾プレゼントをするわけですが、まず、ベッキーさんをへこませておいて、喜ばせるというストーリーは、DVドメスティックバイオレンスみたいで感心しない演出です。叩いたあと優しくなだめるパターンです。それでも、ベッキーさんのひとことが良かった。「やっとお祝いしてもらえた」

(4回目の放送 最終回)
 見逃しました。
  

2020年01月12日

M-1ぐらんぷり2015 DVD

M-1ぐらんぷり2015 DVD

 わたしの知らない漫才の世界です。しばらく前からこの番組をDVDでさかのぼって観ています。過去のことですが、自分にとっては新鮮です。
 番組は、5年ぶりの再開とあります。
 優勝は、トレンディエンジェルでした。
 先日、ナイツ塙宣之(はなわ・のぶゆき)さんの「言い訳 関東芸人はなぜM-1で勝てないのか」を読み終えたので、わかりやすかった。

「メイプル超合金」 安藤なつ カズレーザー 796点
 ひとり暮らしの淋しさをいやすために犬を飼うというところから始まりますが、話はあちこちに飛びます。つくり話とか、「ワイファイ飛んでるなー」のところがおもしろかった。やわらかい。なんともはや、たくましい。

「馬鹿よ貴方は」 新道竜巳 平井“ファラオ”光 791点
 自分には合わないのか、あまりおもしろくありませんでした。一風変わった芸風でした。「顔を菱形にしてやろうか」の部分がイヤでした。詰め込み漫才の反対のパターンでした。

「スーパーマラドーナ」 田中一彦 武智 813点
 交通事故などで、すでに死んでいる話。男も女も死ぬ話ばかり。奇妙。ふたりの息が合っていないような。それでも点数は良い。「奥歯にうんこがつく理由」など、前半の伏線を後半でいっきに回収する勢いがすばらしかった。

「和牛」 水田信二 川西賢志郎 806点
 うまい。老獪(ろうかい。経験を積んで賢い)です。がっちりした漫才が完成しています。恋愛に関するドラマ、映画で、おもしろい視点からしゃべくりです。映画「卒業」をひねった感じ。花嫁が結婚式場から男のところへ逃げて来たのですが、男が花嫁になぜという疑問をぶつけ続けます。

「ジャルジャル」 後藤淳平 福徳秀介 834点
 おもしろい。「幼き頃」、「ちやがう(ちゃうのこと)」、ほかにもいろいろ、「ひざの峠越え」、途中で、漫才の終わり、漫才の締めのような「もうええわ」の声と、動作のあと、また続けるなど、アクセント、イントネーション違いを素材にした言葉の研究漫才でした。審査員から、理想的な笑いのとり方という評価がありました。

「銀シャリ」 鰻和弘(うなぎ・かずひろ) 橋本直(はしもと・なお) 818点
 「壁どん=ベルリンの」から始まり。料理のさ・し・す・せ・そ(砂糖、塩、酢、醤油、味噌)を長くひっぱり、「たちつてと」へいき、すべて、「ソース」でまとめる。おもしろいけれど長かった。

「ハライチ」 岩井勇気 澤部佑 788点
 おもしろかったのに、点数は低かった。順位付けのためにしかたなく、そういう点になったとのこと。身代金目的の誘拐事件話ですが、誘拐されたのが、フェレット(いたちみたいな)から始まって、人間の誘拐になるけれど、身代金を払わないと人質に質の高い待遇をして、人間的にだめにしてやるという強迫内容。澤部さんがやさしい。ほかのコンビもふくめてですが、普通だったら、ちょっとカッ! とくるような怒れる変なことを題材にするのですが、けして、「攻撃は」しないのがパターンになっています。なんとかして受けて、それを笑いにもっていこうとします。

「タイムマシーン3号」 山本浩司 関太 816点
 世の中のありとあらゆるものを太らせる力を身につけた。「漫才→ぜんざい」、「お客さん→具だくさん」、「天空の城ラピュタ→天丼のふたなめた」、やがて、目的が逆転して、やせるのパターンに変化。言葉遊び。最強の言葉が、「タニタ」。おもしろかった。

「トレンディエンジェル」 たかし 斉藤司 825点
 爆発的な強さがありました。敗者復活からの勝ち上がりです。ハゲネタ。コントやギャグもからめながら、ラグビーボール、ハロウィン、進行が速い。スピード漫才でした。


〇決勝
「銀シャリ」
 悩み事ネタ。マンションの壁が細い(薄いではなく、細い)。隣人がうるさい。赤ちゃんの泣き声、ピアノなどを題材にして、言い間違い漫才です。マンションの上にコンビニがある。広がりがあっていい。

「トレンディエンジェル」
 決勝の3組が終わったときにトレンディエンジェルが優勝だろうと思いました。
 女の子にもてたい。匂い。ハゲネタ。シャンプー、ダイエット

「ジャルジャル」
 言い間違い漫才。「初めて→あつめて」、謙譲語、尊敬語、丁寧語の間違い、同級生ではなくて同窓生、国語の授業みたい。おもしろかった。
  

2020年01月11日

挫折を経て猫は丸くなった。 天久聖一

挫折を経て猫は丸くなった。 天久聖一(あまひさ・まさかず)編 新潮社

 テレビ番組アメトークで、優良図書として紹介されていた本です。
 勘違いをしていました。古今東西の小説の書き出しだけを集めたものだと思っていました。
 内容は、ネットサイトの応募があったものから集約されています。勘違いしていたので、最初は、著作権の整理がたいへんだったろうにと思いましたが、本当に書きだしの一行のみの作品が続きます。常連さんもいるようです。川柳のようでもあります。サラリーマン川柳とか、お年寄りの川柳とか。それから、メールのタイトルとか、中身とか。
 二行目以降は、読み手が想像することになりますが、少々めんどうなので、なかなか続きません。
 1ページに3作品で、いいものは、1ページに1作品です。
 ここには、書けませんが、気に入った文章もあります。ただ、大半は、読んでもよくわかりません。
 主語の部分があって、意表を突く、述語(どうする。どんなふうだ)の部分がつながっています。
 一行完結小説の趣(おもむき)です。述語の部分が、落語やお笑いでいうところの「オチ」になっています。
 
 これはいいなと思うつくりかたは、「時空間移動」、「その場にそぐわない質問だけれど意味は通る」、「理屈よりも感覚を優先」、「実体験を誇大化」、「空想科学パターン」、「空想理論パターン」、「ふと、力を抜くパターン」、「認知症の高齢者ネタ」、「全力投球型」、「死んだ人の言葉、心の無い物体の言葉」、「社会通念なれど自由」、「ものの見方の多面性」

 2度・3度、繰り返し読むと、おもしろみの味わいが広がる本です。

 自由部門と規定部門があります。規定部門のお題「父」はどの作品も暗い。「歴史人物(国内編)」を読んでいるときに、遠い過去に、現実社会でもめていた年上の人たちを思い出しました。全員、今はもうあの世にいかれた人たちです。いったい何のためにあんなにもめたのだろう。合意点の無い対立は無益であり、無意味です。それなのに対立はなくなりません。

 ときおり、漢字が難しい。短文で表現したいがためなのか。
 いくら考えても意味がわからないものもありました。しかたありません。わかる人にしかわからない作品もあります。

 調べた単語などとして、「迂闊:うかつ」、「Ctrl+Z:元に戻す」、「笙:しょう。雅楽に使用する管楽器。息を吸ったり吐いたりして音を出す」、「迂闊:うかつ」、「虚無僧:こむそう。禅宗。尺八。深い編み笠をかぶる」、「抉られる:えぐられる」、「既鳩:不明」、「揉みたい:もみたい」、「梅田の地下ダンジョン:地下牢。複雑で迷子になる」、「ガーリー:女の子らしい、可愛い」、「裾:すそ」、「腐女子:男性同士の恋愛小説や漫画を好む女子」、「ケバブ:中東料理。肉、魚、野菜を焼く」、「レトリック:文章を良くするための技術」
  

Posted by 熊太郎 at 06:44Comments(0)TrackBack(0)読書感想文

2020年01月10日

第50回JXTG童話賞作品集「童話の花束」

第50回JXTG童話賞作品集「童話の花束」

 冊子が送られてきたので、いくつかの作品の感想を書いてみます。

「50%OFF」
 おもしろい。5割引きのシールが手に入りました。
 60才のおじいちゃんに貼ったら30才になりましたから始まって、テレビアニメが30分から15分に短くなってしまいました。おかあさんに貼ったら、若くなりすぎて同窓会で浮いてしまった。長ズボンに貼ったら、半ズボンになっちゃったというふうに、おもしろい展開が続いていきます。発想がいい。

「金タローはごみじゃない」
 金タローというのは、金魚なのです。そして、死んじゃったのです。マンションだから、埋葬する場所がないのです。つまり、ごみ扱いされるのです。だけど、飼っていた男の子にとっては、ごみじゃないのです。熱い愛情が伝わってきました。

「僕の名前」
 毅然とした雰囲気が伝わってきて良かった。
 「咲(えみ)」という名前の中学生男子がいます。名前が女の子みたいなので、めげています。
 転校してきた女子中学生が彼を励まします。

「レインツリーの花」
 ほんとうかどうかわかりませんが、いい話でした。小学3年生の「かな」が使っていた体操服が小さくなったので、寄付しました。そして、3年後、なんと、アフリカ難民キャンプにいるアフリカ人の女の子が「かな」の体操服を着てテレビに映ったのです。
 「かな」は、テレビ局を通じて、その女の子に手紙を書きます。そして、返事がきます。

「三年越しのプレゼント」
 このお話のプレゼントは、桃の木です。お孫さんが最初は興味がなかったプレゼントの木を改心して育ててくれました。おじいちゃんからのプレゼントです。

「まほうのばんそうこう」
 おもしろい。去年の夏に映画館で観たアラジンです。
 ほら話が好きです。人を幸せな気分にさせてくれるほら話ならうそでもかまいません。
 ふでばこのなかから、「まほうじん」が登場します。3枚のまほうのばんそうこうで、いろんなものを治すことができます。骨折を治して、トイレをなおして、最後は、自分とまほうじんのために使いました。

「ぼくらはおいしい正月もち」
 おもちの擬人化です。こういうパターンが好きです。おもちをいっぱいくって、ことしもがんばるべがよかった。

「たこやき君」
 こちらもたこやきの擬人化です。どうして、ぼくはまるいのだろうかからはじまります。
 ともだちがいっぱい出てきます。あんぱんまんワールドのようです。

「おばあちゃんと私のひみつの切符」
 年寄りとの生死の別れはさみしい。おばあちゃんは、病院にいったまま帰ってこなかったとあります。夢のなかだけで会える存在になりました。
 
*表紙・裏表紙の絵が明るくて、楽しくて気に入りました。  

Posted by 熊太郎 at 06:21Comments(0)TrackBack(0)読書感想文

2020年01月09日

おとぎ話みたい 邦画DVD

おとぎ話みたい 邦画DVD 2013年公開

 名作コーナーにあったので手にとりました。

 歌と踊りのプロモーションビデオのようでした。
 映像の始まりは、中原中也の詩の朗読を聴くようでした。

 高校生だと思って見ていましたが、映像を見ていると、ときおり、映っているのは、中学生ではないだろうかと見える部分があります。
 それでも、主人公は東京へ行くわけですから、高校生の設定なのでしょう。

 女生徒が男性教師に思いを寄せる雰囲気をうまくまとめきれていないのは、設定として、男のほうにその気がないからでしょう。
 主人公女子は、いちずで、まわりが見えず、最近よく耳にするなんとか障害の人を思わせます。
 主人公女子のひとり語りで進行していきます。純文学の私小説を読むようです。
 「おれたちもうすぐ江戸に行く」の江戸が笑いとか受けのポイントなのでしょう。
 世界中に自分たちがつくった音楽が響き渡ることが夢です。それを「おとぎ話みたい」と表現します。
 途中、どういう結末になるのだろうかと思いましたが、それほどの波乱もなく、シンプルに学校を卒業していきました。
 田舎風景です。女性徒は男性教師に、「出戻り文化人」と言います。そういう人っていっぱいいるような気がします。それでいいんじゃないだろうか。
 冒頭付近に、地元に残りたい女性徒と東京へ出たい女性徒がいることを出して、人生には、ふたとおりの道があると示しています。それも、どちらがいいもわるいもありません。
 歌がずっと流れているのですが、歌詞を聞き取れませんでした。リズムとかメロディーで感じるのでしょう。全体的に、頭で理解するよりも肌で感じる映画でした。  

2020年01月08日

恋人たち 邦画DVD

恋人たち 邦画DVD 2015年公開

 レンタルビデオ店の名画コーナーにあったので手にとりました。

 始まりからしばらく、けっこう長い時間帯、暗い雰囲気が続きます。人がたくさん出てきて、なにがなんだかわからないのですが、やがて、三つの家族の話が重なっていることに気づきます。

 通り魔事件で、精神障害者に刺殺された若妻のだんなさんの復讐したい気持ちの話だけでよかったような。ほかに、ゲイの若い男性弁護士、それから、不倫して詐欺被害に遭うような主婦、いずれも暗い話が重ねてあります。

 観ていて、途中、登場人物の怠惰なようすとか、義務を果たさないで権利を主張する態度とかに、とても同調する気になれなくなるのですが、後半に向かって、「夢はありますか」というフレーズが出てくるあたりから、雰囲気は、盛り返してきます。

 通り魔事件の犯人である精神障害者は、裁判で、心神喪失状態であったことを理由にして、服役ではなく、措置入院(強制的な精神病院への入院)という病気対応の処分になります。賠償も期待できず、やられ損です。ご主人は孤独なひとりぼっちで、気が狂いそうです。
 理不尽と向かい合って、「犯人を殺してやりたい」という気持ちを抑えて、自分自身の気持ちに、(殺すのはやめようという)という折り合いをつける作業が必要です。

 彼の勤務先にいる元左翼運動の学生だったという反政府活動で左腕を失った男性の言葉がよかった。「(妻を殺害した加害者を)殺したらだめだよ」「はらいっぱい食べて、笑っていたら、人間はなんとかなる」

 テーマは、「絶望からの再生」です。
 悲しいことがあっても、自殺してはいけない。生きていかなくちゃいけない。今この瞬間に死ななくても、いつかは必ずお迎えが来る。先に逝ってしまった愛する人には、死後の世界で再会できる。そう考えて、自分の気持ちに折り合いをつける。自然に死ぬまで、生きてみる。

 養鶏事業をやりたい男と不倫関係になる役の女優さんは見事な演技でした。ほかの方のシーンもふくめて、リアルな映像が続くのですが、そのなかでも彼女の演技は、光っていました。

 人間の世界って、「誤解」で成り立っている部分もあるんじゃないかと思わせてくれる一面もあった映画でした。

 妹を通り魔に殺されたことがきっかけになって、被害者の姉の結婚話が破談になっています。犯罪被害者なのに、被害者家族にも不幸が広がります。

 これは現実ではなく、映画なんだからと思うところもありました。そう思わないと気持ちが苦しくなる映画でした。