2025年01月14日
ドラマ、『無能の鷹』
ドラマ、『無能の鷹』 動画配信サービス
NHKドラマの、『団地のふたり』とか、『3000万』とか、『宙かける教室(そらかけるきょうしつ)』のほうに目がいっていたので、民放で放送された以下のタイトル3本は見落としていました。動画配信サービスでざーっと見てみます。『ライオンの隠れ家』と『無能の鷹』と『海に眠るダイヤモンド』です。
今回は、『無能の鷹』です。
TBS金曜ナイトドラマ 23時15分から。
わたしは、TVer(ティーバー)、ABEMA(アベマ)で観ました。
鷹野ツメ子(菜々緒):見た目は仕事ができそうな人間に見えるが、中身はなにもできない女性。無能な鷹野さんです。(どうして採用試験に合格したのか観ていて不思議です)、普通なら解雇対象の社員です。採用してはいけません。
鶸田(ひわだ)(塩野瑛久しおの・あきひさ):鷹野ツメ子の同僚・同期。まじめで努力家だが、ひ弱。
ふたりは、ITの会社(システムを売り込む会社)で働いている。『ひわ』という鳥の分類があるそうです。
第一羽 『無能ですが何か?脱力系オフィスコメディ爆誕(「話」を鳥にたとえて、「第一羽」としてあります)』を全編観ました。おもしろい。
菜々緒さんの役柄は、『成瀬は天下を取りに行く 宮島美奈 新潮社』に出てくる主人公の、『成瀬あかり』のような風貌(ふうぼう。姿かたち)、イメージです。でも、小説に出てくる成瀬あかりは、有能です。東京大学や京都大学に合格できるほどの学力をもっています。ただ、奇人です。でも、善人です。そういう人って、現実にもいます。いい人です。
ぎこちない部分はあります。話のもっていきかたがむずかしい。
本来ならやれないこと、できないことを、うまくまとめようとしていく話の流れです。
バカリズム脚本作品とか、NHKドラマの、『正直不動産』と似た雰囲気があります。
ビジネスのことを知っている人、ビジネスが好きな人が観るとおもしろく感じる作品です。
まあ、好みが分かれます。
ラブコメディみたいな部分もあります。
『会社を辞めない』ということが主題のドラマです。
いったん採用した正社員を解雇することは容易ではありません。
第二羽 『優しい人が損をする、それが会社である』
パソコンを使えない鷹野ツメ子です。
パソコン操作をいまどきの人たちはどこで覚えるのだろうかと思うことがあります。学校がすべてを教えてくれるとも思えませんが、けっこうみなさんおじょうずです。
わたしたち前期高齢者の世代は、1995年のウィンドウズ95が出たあたりからパソコン教育が熱心になりました。わたしは、自費で自分の仕事が休みの日に(当時は、土日出勤、平日に二日間休みでした)アビバとかいうところに習いに行って、タッチタイピング(キーボードを見ずに文章作成をする)ができるようになりました。あとは、名古屋にある大須商店街のパソコンショップに行って、部品を買ってきて、デスクトップパソコンのふた(カバー)を開いて、グレードアップのために部品交換をしながら装置について学びました。そのころのパソコンはNECの箱型の大きなパソコンで、自分でふたを開けて中身をいじることができました。
そんな体験があるので、ドラマに出てくる鷹野ツメ子が、パソコンができないのは当然ではなかろうかと推察するのです。自分から積極的に学ぼうとしないとパソコン操作は身に付きません。
ゆえに、番組中のパソコン操作にまつわる笑い話エピソードは好印象でした。
なお、業務を電算化(IT化)するということは、その分、人員を削減するということです。労働者にとってはいいことばかりではありません。人間が機械に職を奪われてしまいます。
映像に東京駅丸の内出口あたりの風景がときおり出てきていいなーーという気分になります。
ときおりの東京見物に行ったときに、たまに自分が歩くあたりです。ビルばっかしです。
それでも、自分が行ったことがある場所がテレビに出てくるとうれしくなります。
なぜかしら、鷹野ツメ子が、指先を使ってのボールペン回しに熱中します。できるようになるのかと思ったらできませんでした。なんだったのだろう。(その後、できるようになったようです)
BGM(バックグランドミュージック)が、やさしい音色(ねいろ)で、とてもいい感じです。
第三羽 『野望と愛欲に塗れた社内相関図』
菜々緒さんがかっこいい。
ITシステムを売り込む会社なのに、パソコンのことを知らない無能な社員の菜々緒さんです。
どうやって、相手に提案を受けてもらえるかの、『営業手法』を提案するドラマです。
あわせて、心が折れそうになる営業現場のストレスを解消するドラマでもあります。仕事のストレスがある人が見るとスカッとするドラマです。
まあ、全体的に不思議な雰囲気がただようドラマでもあります。
『自由』とは、『勝手なことをする』ということではありませんというアピールがあります。
演じているのは、NHK朝ドラ『虎に翼』に出ていた土居志央梨(どい・しおり)さんです。朝ドラでは、がんこで強気な弁護士志望の山田よねという女性を演じておられました。
博多華丸・大吉さんと鈴木奈穂子アナウンサーがやっている朝のNHK番組、『あさイチ』に土居志央梨さんがゲストで出ておられましたが、役とは、まるっきり正反対の性格の方でその差があまりにも大きくてびっくりしました。明るくて、おしゃべりで、よく笑う人でした。
土居さんは、こちらのドラマでも、やっぱりきついへんてこりんな女性を演じておられます。
義務教育のゆとり教育のためなのか、IT授業の浸透が原因なのか、昭和の時代みたいにがむしゃらに働くことがいいこととはされない世の中に変化してしまいました。
番組内容を見ていると、出世を希望しない社員が増えたというような印象の内容でした。むしろ、出世をしたい社員にとっては、出世しやすいというチャンスの時なのでしょう。
ふりかえってみれば、わたしが働き始めたころは、勤務時間というものは、『だいたいの目安(めやす)』でした。始業時刻の30分ぐらい前には職場に着いて、ぞうきんとバケツをもって、自分やみなさんの机をふいていました。女子はお茶くみの用意なんかをしていました。終業時刻になっても、30分ぐらいはだらだらとみんなとおしゃべりをしながら職場にいて仕事をしていました。サービス残業(無給)です。そんな時代がありました。
第四羽 『地雷を踏まない会社の歩き方』、第五羽 『愛される老害になるためには』、第六羽 『会社に行かない主義の君へ』、第七羽 『恋をするとはキモくなること』の放送はわたしが契約している動画配信サービスでは設定がありませんでした。TELASA(テラサ)で見ることができるようですが、あいにくわたしには契約がありません。
最終羽(第八羽) 『無能は世界を平和にする!?』こちらは、わたしの現在の契約で観ることができました。
鷹野ツメ子が、株式をやると言います。
でも、ボタンの掛け違えのように、株式投資と㈱を間違えています。社名㈱の表示を、株をやるとう意味にとっています。なんとも不可解な内容ですがおもしろいなあという気分になれました。
人間関係が濃密でべたべたしていた昭和の時代を思い出すようです。今は人間関係が薄くなりました。
昭和の時代は、チームワーク重視でした。どこの職場でも派閥のようなものがあって、グループには、「村長」がいて、村長を中心にまとまる「村人」がいました。「番頭さん」という言葉もよく使いました。まとめ役が必要なのです。社員は、「家族」でした。会社が、「家庭」でした。そういう時代がありました。それで、わりとまとまっていました。勤務時間外でもみんなでだれかの家に集まって、マージャンをやったり、バーベキューをしたり、それぞれの車に分乗して泊りの旅行に行ったりもしました。
好景気の時代でした。メンタルの病気になる人は少なかった記憶です。力不足の人でも役割を果たせるようなすきま仕事がありました。電算化・IT化で、いっけんムダに見えるすきま仕事が減りました。科学の発展が、すべての人にとっていいことだとは言い切れません。むずかしいところです。
鶸田(ひわだ)(塩野瑛久しおの・あきひさ)さんの演技は、名作、『北の国から』に出てくる純くんの演技に似ていました。黒板純(吉岡秀隆さんのこども時代)、黒板五郎(田中邦衛たなかくにえ)さんと令子(いしだあゆみ)さんの長男です。純君は、うじうじしていて、はっきりしない男なのです。
最後のほうの20分間ぐらいは、創作として力尽きたのかなあ。時間を埋めるための過去のふりかえりとハッピーエンドでした。
全体的にマンガのような仕上りのドラマでした。(原作はマンガです)
NHKドラマの、『団地のふたり』とか、『3000万』とか、『宙かける教室(そらかけるきょうしつ)』のほうに目がいっていたので、民放で放送された以下のタイトル3本は見落としていました。動画配信サービスでざーっと見てみます。『ライオンの隠れ家』と『無能の鷹』と『海に眠るダイヤモンド』です。
今回は、『無能の鷹』です。
TBS金曜ナイトドラマ 23時15分から。
わたしは、TVer(ティーバー)、ABEMA(アベマ)で観ました。
鷹野ツメ子(菜々緒):見た目は仕事ができそうな人間に見えるが、中身はなにもできない女性。無能な鷹野さんです。(どうして採用試験に合格したのか観ていて不思議です)、普通なら解雇対象の社員です。採用してはいけません。
鶸田(ひわだ)(塩野瑛久しおの・あきひさ):鷹野ツメ子の同僚・同期。まじめで努力家だが、ひ弱。
ふたりは、ITの会社(システムを売り込む会社)で働いている。『ひわ』という鳥の分類があるそうです。
第一羽 『無能ですが何か?脱力系オフィスコメディ爆誕(「話」を鳥にたとえて、「第一羽」としてあります)』を全編観ました。おもしろい。
菜々緒さんの役柄は、『成瀬は天下を取りに行く 宮島美奈 新潮社』に出てくる主人公の、『成瀬あかり』のような風貌(ふうぼう。姿かたち)、イメージです。でも、小説に出てくる成瀬あかりは、有能です。東京大学や京都大学に合格できるほどの学力をもっています。ただ、奇人です。でも、善人です。そういう人って、現実にもいます。いい人です。
ぎこちない部分はあります。話のもっていきかたがむずかしい。
本来ならやれないこと、できないことを、うまくまとめようとしていく話の流れです。
バカリズム脚本作品とか、NHKドラマの、『正直不動産』と似た雰囲気があります。
ビジネスのことを知っている人、ビジネスが好きな人が観るとおもしろく感じる作品です。
まあ、好みが分かれます。
ラブコメディみたいな部分もあります。
『会社を辞めない』ということが主題のドラマです。
いったん採用した正社員を解雇することは容易ではありません。
第二羽 『優しい人が損をする、それが会社である』
パソコンを使えない鷹野ツメ子です。
パソコン操作をいまどきの人たちはどこで覚えるのだろうかと思うことがあります。学校がすべてを教えてくれるとも思えませんが、けっこうみなさんおじょうずです。
わたしたち前期高齢者の世代は、1995年のウィンドウズ95が出たあたりからパソコン教育が熱心になりました。わたしは、自費で自分の仕事が休みの日に(当時は、土日出勤、平日に二日間休みでした)アビバとかいうところに習いに行って、タッチタイピング(キーボードを見ずに文章作成をする)ができるようになりました。あとは、名古屋にある大須商店街のパソコンショップに行って、部品を買ってきて、デスクトップパソコンのふた(カバー)を開いて、グレードアップのために部品交換をしながら装置について学びました。そのころのパソコンはNECの箱型の大きなパソコンで、自分でふたを開けて中身をいじることができました。
そんな体験があるので、ドラマに出てくる鷹野ツメ子が、パソコンができないのは当然ではなかろうかと推察するのです。自分から積極的に学ぼうとしないとパソコン操作は身に付きません。
ゆえに、番組中のパソコン操作にまつわる笑い話エピソードは好印象でした。
なお、業務を電算化(IT化)するということは、その分、人員を削減するということです。労働者にとってはいいことばかりではありません。人間が機械に職を奪われてしまいます。
映像に東京駅丸の内出口あたりの風景がときおり出てきていいなーーという気分になります。
ときおりの東京見物に行ったときに、たまに自分が歩くあたりです。ビルばっかしです。
それでも、自分が行ったことがある場所がテレビに出てくるとうれしくなります。
なぜかしら、鷹野ツメ子が、指先を使ってのボールペン回しに熱中します。できるようになるのかと思ったらできませんでした。なんだったのだろう。(その後、できるようになったようです)
BGM(バックグランドミュージック)が、やさしい音色(ねいろ)で、とてもいい感じです。
第三羽 『野望と愛欲に塗れた社内相関図』
菜々緒さんがかっこいい。
ITシステムを売り込む会社なのに、パソコンのことを知らない無能な社員の菜々緒さんです。
どうやって、相手に提案を受けてもらえるかの、『営業手法』を提案するドラマです。
あわせて、心が折れそうになる営業現場のストレスを解消するドラマでもあります。仕事のストレスがある人が見るとスカッとするドラマです。
まあ、全体的に不思議な雰囲気がただようドラマでもあります。
『自由』とは、『勝手なことをする』ということではありませんというアピールがあります。
演じているのは、NHK朝ドラ『虎に翼』に出ていた土居志央梨(どい・しおり)さんです。朝ドラでは、がんこで強気な弁護士志望の山田よねという女性を演じておられました。
博多華丸・大吉さんと鈴木奈穂子アナウンサーがやっている朝のNHK番組、『あさイチ』に土居志央梨さんがゲストで出ておられましたが、役とは、まるっきり正反対の性格の方でその差があまりにも大きくてびっくりしました。明るくて、おしゃべりで、よく笑う人でした。
土居さんは、こちらのドラマでも、やっぱりきついへんてこりんな女性を演じておられます。
義務教育のゆとり教育のためなのか、IT授業の浸透が原因なのか、昭和の時代みたいにがむしゃらに働くことがいいこととはされない世の中に変化してしまいました。
番組内容を見ていると、出世を希望しない社員が増えたというような印象の内容でした。むしろ、出世をしたい社員にとっては、出世しやすいというチャンスの時なのでしょう。
ふりかえってみれば、わたしが働き始めたころは、勤務時間というものは、『だいたいの目安(めやす)』でした。始業時刻の30分ぐらい前には職場に着いて、ぞうきんとバケツをもって、自分やみなさんの机をふいていました。女子はお茶くみの用意なんかをしていました。終業時刻になっても、30分ぐらいはだらだらとみんなとおしゃべりをしながら職場にいて仕事をしていました。サービス残業(無給)です。そんな時代がありました。
第四羽 『地雷を踏まない会社の歩き方』、第五羽 『愛される老害になるためには』、第六羽 『会社に行かない主義の君へ』、第七羽 『恋をするとはキモくなること』の放送はわたしが契約している動画配信サービスでは設定がありませんでした。TELASA(テラサ)で見ることができるようですが、あいにくわたしには契約がありません。
最終羽(第八羽) 『無能は世界を平和にする!?』こちらは、わたしの現在の契約で観ることができました。
鷹野ツメ子が、株式をやると言います。
でも、ボタンの掛け違えのように、株式投資と㈱を間違えています。社名㈱の表示を、株をやるとう意味にとっています。なんとも不可解な内容ですがおもしろいなあという気分になれました。
人間関係が濃密でべたべたしていた昭和の時代を思い出すようです。今は人間関係が薄くなりました。
昭和の時代は、チームワーク重視でした。どこの職場でも派閥のようなものがあって、グループには、「村長」がいて、村長を中心にまとまる「村人」がいました。「番頭さん」という言葉もよく使いました。まとめ役が必要なのです。社員は、「家族」でした。会社が、「家庭」でした。そういう時代がありました。それで、わりとまとまっていました。勤務時間外でもみんなでだれかの家に集まって、マージャンをやったり、バーベキューをしたり、それぞれの車に分乗して泊りの旅行に行ったりもしました。
好景気の時代でした。メンタルの病気になる人は少なかった記憶です。力不足の人でも役割を果たせるようなすきま仕事がありました。電算化・IT化で、いっけんムダに見えるすきま仕事が減りました。科学の発展が、すべての人にとっていいことだとは言い切れません。むずかしいところです。
鶸田(ひわだ)(塩野瑛久しおの・あきひさ)さんの演技は、名作、『北の国から』に出てくる純くんの演技に似ていました。黒板純(吉岡秀隆さんのこども時代)、黒板五郎(田中邦衛たなかくにえ)さんと令子(いしだあゆみ)さんの長男です。純君は、うじうじしていて、はっきりしない男なのです。
最後のほうの20分間ぐらいは、創作として力尽きたのかなあ。時間を埋めるための過去のふりかえりとハッピーエンドでした。
全体的にマンガのような仕上りのドラマでした。(原作はマンガです)
Posted by 熊太郎 at 07:16│Comments(0)│TrackBack(0)
この記事へのトラックバックURL
http://kumataro.mediacat-blog.jp/t156175
※このエントリーではブログ管理者の設定により、ブログ管理者に承認されるまでコメントは反映されません