2020年01月12日

M-1ぐらんぷり2015 DVD

M-1ぐらんぷり2015 DVD

 わたしの知らない漫才の世界です。しばらく前からこの番組をDVDでさかのぼって観ています。過去のことですが、自分にとっては新鮮です。
 番組は、5年ぶりの再開とあります。
 優勝は、トレンディエンジェルでした。
 先日、ナイツ塙宣之(はなわ・のぶゆき)さんの「言い訳 関東芸人はなぜM-1で勝てないのか」を読み終えたので、わかりやすかった。

「メイプル超合金」 安藤なつ カズレーザー 796点
 ひとり暮らしの淋しさをいやすために犬を飼うというところから始まりますが、話はあちこちに飛びます。つくり話とか、「ワイファイ飛んでるなー」のところがおもしろかった。やわらかい。なんともはや、たくましい。

「馬鹿よ貴方は」 新道竜巳 平井“ファラオ”光 791点
 自分には合わないのか、あまりおもしろくありませんでした。一風変わった芸風でした。「顔を菱形にしてやろうか」の部分がイヤでした。詰め込み漫才の反対のパターンでした。

「スーパーマラドーナ」 田中一彦 武智 813点
 交通事故などで、すでに死んでいる話。男も女も死ぬ話ばかり。奇妙。ふたりの息が合っていないような。それでも点数は良い。「奥歯にうんこがつく理由」など、前半の伏線を後半でいっきに回収する勢いがすばらしかった。

「和牛」 水田信二 川西賢志郎 806点
 うまい。老獪(ろうかい。経験を積んで賢い)です。がっちりした漫才が完成しています。恋愛に関するドラマ、映画で、おもしろい視点からしゃべくりです。映画「卒業」をひねった感じ。花嫁が結婚式場から男のところへ逃げて来たのですが、男が花嫁になぜという疑問をぶつけ続けます。

「ジャルジャル」 後藤淳平 福徳秀介 834点
 おもしろい。「幼き頃」、「ちやがう(ちゃうのこと)」、ほかにもいろいろ、「ひざの峠越え」、途中で、漫才の終わり、漫才の締めのような「もうええわ」の声と、動作のあと、また続けるなど、アクセント、イントネーション違いを素材にした言葉の研究漫才でした。審査員から、理想的な笑いのとり方という評価がありました。

「銀シャリ」 鰻和弘(うなぎ・かずひろ) 橋本直(はしもと・なお) 818点
 「壁どん=ベルリンの」から始まり。料理のさ・し・す・せ・そ(砂糖、塩、酢、醤油、味噌)を長くひっぱり、「たちつてと」へいき、すべて、「ソース」でまとめる。おもしろいけれど長かった。

「ハライチ」 岩井勇気 澤部佑 788点
 おもしろかったのに、点数は低かった。順位付けのためにしかたなく、そういう点になったとのこと。身代金目的の誘拐事件話ですが、誘拐されたのが、フェレット(いたちみたいな)から始まって、人間の誘拐になるけれど、身代金を払わないと人質に質の高い待遇をして、人間的にだめにしてやるという強迫内容。澤部さんがやさしい。ほかのコンビもふくめてですが、普通だったら、ちょっとカッ! とくるような怒れる変なことを題材にするのですが、けして、「攻撃は」しないのがパターンになっています。なんとかして受けて、それを笑いにもっていこうとします。

「タイムマシーン3号」 山本浩司 関太 816点
 世の中のありとあらゆるものを太らせる力を身につけた。「漫才→ぜんざい」、「お客さん→具だくさん」、「天空の城ラピュタ→天丼のふたなめた」、やがて、目的が逆転して、やせるのパターンに変化。言葉遊び。最強の言葉が、「タニタ」。おもしろかった。

「トレンディエンジェル」 たかし 斉藤司 825点
 爆発的な強さがありました。敗者復活からの勝ち上がりです。ハゲネタ。コントやギャグもからめながら、ラグビーボール、ハロウィン、進行が速い。スピード漫才でした。


〇決勝
「銀シャリ」
 悩み事ネタ。マンションの壁が細い(薄いではなく、細い)。隣人がうるさい。赤ちゃんの泣き声、ピアノなどを題材にして、言い間違い漫才です。マンションの上にコンビニがある。広がりがあっていい。

「トレンディエンジェル」
 決勝の3組が終わったときにトレンディエンジェルが優勝だろうと思いました。
 女の子にもてたい。匂い。ハゲネタ。シャンプー、ダイエット

「ジャルジャル」
 言い間違い漫才。「初めて→あつめて」、謙譲語、尊敬語、丁寧語の間違い、同級生ではなくて同窓生、国語の授業みたい。おもしろかった。