2024年06月07日

わが投資術 市場は誰に微笑むのか 清原達郎

わが投資術 市場は誰に微笑むのか 清原達郎(きよはら・たつろう) KADOKAWA

 よく売れている本らしい。読んでみることにしました。
 自分は、株式投資はまだ浅い3年目です。試行錯誤を繰り返しながら、なんとかプラスは維持しています。この本を読んで作戦づくりの参考にします。
 著者は、投資の世界では有名な方のようですが、自分は存じ上げません。
 著者の経歴はとりあえず横においといて、書いてある中身に注目してみます。

【1回目の本読み】
 わたしが実用書を読むときは、まず、最初のページから最後のページまでゆっくりと1ページずつめくりながらおおまかに目を通します。
 気になったところには、ふせんを貼って、あとからもう一度見ます。そのあと、何回か読み込んでいきます。

 たくさん字が書いてある本です。
 文章は横書きです。
 以下の文章で、( )の中がわたしの思うところです。

 『間違っても損をするとは限らない。正しかったから儲かるとは限らない』
 (同感です。個人投資家の投資というのは、スライムのようにどろどろとした形の定まらない物体で、株式市場全体から見ればほこりのように小さな個人投資家が、上下する株価のすきまに入りこんで、すきまを埋めて利益を得ていくようなイメージがあります。
 教科書(マニュアル)に沿ってやったからといってうまくいくものでもないということが自分のこれまでの実感です。
 もうかるためには、運がからんできます。①ひらめき②勢い③真剣さのポイント3点が、安定した利益を得るカギだと感じています。
 銘柄選びのとき、だれもがこの株がいいと思った時には、タイミングとしてはもう遅い。
 だれも目をつけていないときに、いかにしてなるべく低い株価でその株を手に入れるかがチャンスをつかむコツ(秘訣ひけつ)だと感じています。最低限、人気が出てしまったあとの高値掴み(たかねづかみ)だけは避ける。買ったあと大きく下がってしまった株価は、なかなか上がってくれません。危険な予感がしたら、その株には近づきません)

 (無理はしない。もうかるときもあれば、損をするときもあるのが株取引だと割り切る。複数の銘柄をかかえて、トータルでプラスならよしとする)

 ヘッジファンド:投資信託。ヘッジ:避ける(損失をなるべく避ける)。85ページに詳しく書いてあります。
 (わたしは、1年半ぐらい投資信託をしましたが、株のほうが自分で銘柄を選んで楽しめるので、投資信託は引き上げて、株式投資だけにしました。いろいろ作戦を考える時間はある年金生活者です)

 『損をする個人投資家のパターン』
 証券会社がらみの手数料の話をまじえながら文章が書かれています。

 (人はなぜ本を書くのか。自分が、この時代のこの場所で生きていたという証拠を後世に遺したい(のこしたい)から人は本を書くと、わたしは考えています)
 
 適正PER(株価収益率)、PBR(株価/一株当たり純資産)
 (こういうアルファベット3文字のものは、自分にはなんのことかわかりません。わかりませんが、取引はできるし、利益を出しています。わからないものはわからないからしかたがありません)

 『イメージの悪い業界こそチャンス』、『資金100万円で「格安小型成長株」投資』
 (この部分、わたしにはわからない世界です。基本的に自分が知らない会社の株を、自分は買いません)

 『株式投資に「才能」などない』
 (自分は、迷ったときは、過去の自分の体験を思い出して、これからどうしたらいいのかを判断します。体験で考える人です)

 『1998年7月-1999年9月』、『2018年2月-2020年3月』
 著者の体験話があります。

 『ショートの分散投資はおろかな行為』
 ショート:売り。信用取引。担保を提供して取引をする。

 『ファナック』、『ブラザー』
 具体的な銘柄がいくつか出てきます。
 (『ブラザー』は、だいぶ前から自分も値動きを記録しています。保有はしていません。決算発表とか、配当金権利日付近でポンを上がって、以降またもとの株価に戻る(下がる)性質があると自分なりに分析しています)

 『EGC投資はナンセンス(ナンセンスは、ばかげたことという意味)』
 EGCとは、環境、社会、企業統治。

 『10年以内に起きる破滅的リスク』
 (やばいなと感じたら、いったん全部資金を引き上げるのだという気持ちはいつももっています。市場が落ち着いたら、またやればいい)
 10年に1回のペースぐらいで、大きな暴落があるそうです。戦争、大地震、爆発的な感染症の発生、急激な気候変動による自然災害などについて書いてあります。
 (最近、自分なりに、日本の政党で、政権交代も株価に影響がある要因になるかもしれないと考えています。上がる要因にもなるし、下がる要因にもなりそうです)

【2回目の本読み】
 内容がむずかしい専門用語のところは流し読みします。
 この本の書き手から読者へのメッセージの趣旨を把握します。
 
 2005年(平成17年)の長者番付で著者が1位になったそうです。長者番付、そういうものがありました。納税額のランキングだったと思います。最近は聞きません。プライバシーの侵害になるので、役所は公表をやめたのでしょう。

 6年前、喉頭がんの手術で声を失ったそうです。
 がんは、相手がだれでも発病します。おそろしい。
 まずは、健康が一番です。

 投資でミスされたことが書いてあります。
 ミスをしない投資家はいないと励みになります。

 この本は、個人投資家にとっては、むずかしいところもあるそうです。
 (たしかに、自分は理解できそうもないことがあちこちに書いてあります)

 読んでいて思ったのは、『迎合しない(げいごう。自分の考えを曲げて、他人の意見に従って気に入られるようにすること)』
 投資のアイデアは、すでに出ているアイデア以外のことを考えるのがもうける秘訣と読み取れます。
 (自分も同感です。大多数の人が、株を買いたいと思っているときは、こちらとしては、売るタイミングだし、逆におおぜいの人が売りたいと思っているときは、こちらとしては、買うチャンスです)
 
 投資の第一歩は、『常識を疑う』こととあります。
 たしかに、専門家の人たちなどの未来予想をふりかえってみると、けっこうハズレがあります。ハズレたからといって、大きな罰があるわけでもなさそうです。いつも、投資は自己責任でお願いしますと付け足しの言葉があります。わたしは、他者からの情報は、半分信じて、のこり半分は信じないようにしています。

 222ページまで目を通して、もうちょっと無理かなという気持ちになりました。この本はわたしにはむずかしい。書いてある文章を理解できません。
 ある程度経験の実績がある人が読んで参考になる本です。
 私の場合は、これから体験をしながら、ときおりこの本のページをめくるという本の読み方になりそうです。

 ひとまず、感想を続けてみます。
 ヘッドファンド、ロングとかショートとか空売りとか、ちょっと意味がわかりません。
 リスクがない世界は存在しない。(ごもっともです)
 ユダヤ人とお金は結びつきが強いらしい。(だからアメリカ合衆国の国民の一部は、ユダヤ人の味方なのか)
 生まれ故郷は島根県の松江だそうです。(行ったことがないのでいつか訪れてみたい)
 『格安』とか、『PER』とか、『イメージの悪い業界』とか、『経営者の姿勢』とか、ときおり、ニトリの話が出てきますが、最近ニトリは業績が落ちて、株価が下がったというニュースを耳にしました。
 『成長株投資』、『バリュー株投資』、『半導体(わたしにはなんのことかわからないので、半導体の会社の株は買いません)』。

 父親を尊敬しておられた。いわゆる伝記に出てくるような偉人は、どこのだれだかわからない人なので尊敬の対象にならなかった。(なるほど)

 『確率』の話が続きます。

 この本は、ときおり開いて、何回も読む本です。

 2020年(令和2年)2月に天国から地獄へ突き落とされる。コロナ禍の始まりです。
 以前読んだ別の女性個人投資家のコメントに、修羅場をくぐりぬけてようやく『億り人(株式投資で資産が一億円を超えた人)』になれましたというコメントがありました。実感がこもっていました。

 『オリンパス』という銘柄が出てきました。若い頃、カメラにこって買ったオリンパスの一眼レフカメラがありました。もうはるかに遠い昔の若い頃です。
 カメラメーカーは、今はキャノンとか富士フィルムとかも含めて医療用機器の生産をしているようです。また、防犯カメラという分野の開拓もあるようです。

 ETF買い:例として、『ユニクロ』のことが書いてあります。ETFというのは、投資信託の種類だそうです。株のように市場で売買ができるそうです。
 
 『安川電機』、『イオン』、銘柄の羅列(られつ)は、過去のふりかえりです。
 『レーザーテック』
 う~む。この本は、わたしにはレベルが高すぎる内容です。
 
 283ページにある記述が、わたしには不思議でした。
 環境問題を考えるあるいは趣旨とする株への投資は意味がないことだと書いてあります。
 わたしが先日読んだ絵本、『さよならプラスチック・ストロー ディー・ロミート文 ズユェ・チェン絵 千葉茂樹・訳 光村教育図書』には、ウミガメを守るためにプラスチック・ストローはやめましょうというメッセージがありましたが、いっぽう、こちらの本では、『「マイクロプラスチック」の議論は消えてなくなりました』とあります。なにが本当なのかがわかりにくい世の中です。なにが本当なのかを見極めるのだという気持ちはいつももっていたい。
 ネットで調べたら、マイクロプラスチックについて、どのような影響があるのかは、今はまだわからないそうです。(そうなのか)

 後半は取引を巡る不正のことが書いてあります。
 関わり合いにはなりたくありません。
 うまい話には裏があります。気をつけます。
 
 そのあとは、高い手数料に気をつけましょうと書いてあります。
 
 10年に1回のリスクとか、日本人は英語が下手(へた)というようなことが書いてあります。
 わたしは、最近、次の衆議院選挙では、今の与党がたくさんの議席数を失うだろうと予想しています。政権交代になるか、政権交代に近い状況の議席数になるだろうと考えています。
 民主主義は、『自分たちとあいつらの世界』です。かならずふたつに分かれるシステム(制度)です。そして最終的には、多数決で決定します。少数は、切り捨てられます。
 与野党逆転、あるいは与野党伯仲(はくちゅう。優劣がない)の数値になった時、株式市場は、爆上げになるのか、大きく下落になるのかはわたしにはわかりませんが、不安定にはなるだろうと予想しています。株式市場の不安定さが、一時的なもので済むのか、継続するのかはわかりません。
 わたしは、リスク(損失の危険)をさけるために、次の衆議院選挙の前には、各銘柄へ投資している資金をある程度、いったん引き上げようと思っています。市場が落ち着いたらまた投資すればいい。大きく得をすることよりも、大きく損をしないことを優先します。
 
 313ページには、もう投資の仕事からは引退しますという気持ちで、あれやこれやを書かれています。
 長い間、お疲れさまでした。

【3回目の本読み】
 全体で320ページぐらいの本ですが、専門的なことがたくさん書かれた文章なので、なんども文章をなでるように読んでいきます。

 以下、素人(しろうと)である自分の理解なので、失礼がありましたらすいません。

 ヘッジファンド:著者が、ヘッジファンドというものを、投資家を集めて運用して自分も投資家も儲けを出したと理解しました。私募投信(しぼとうしん)。タワーK1ファンド。相場の上げ下げに関係なく利益を出すシステム。

 ロング:“買い”のこと。ただし単純な買いではない。担保をもとにして取引をする“買い”。

 ショート:“売り”のこと。単純な売りではない。担保あり。

 バリュー:良い業績のわりに株価が安い銘柄。格安株(バリュー株)。

 NAV:なぶ。投資信託の純資産総額。

 REIT:リート。不動産投資信託。投資者から集めたお金で投資を行う。
 
 [資金100万円で「格安小型成長株」に投資する]
 これからしばらく分析と試行のために、本に書いてあるとおりにやってみます。(仮想です。お金は入れません)
 小型株の中で、PBR(株価純資産倍率。純資産から見た株価の格安性)とPER(株価収益率。株価の格安性)で格安な銘柄を20ぐらい選ぶ。(これを書いている今の時点で調べました)
 PBRについて。岩手銀行、日本製紙、秋田銀行、清水銀行、三十三フィナンシャルグループ、山形銀行、大分銀行、北日本銀行、東和銀行、駒井ハルテック、栃木銀行、山梨銀行、大垣共立銀行、百十四銀行、四国銀行、双葉電子工業、トモニホールディングス、愛知製鋼、三協立山、加藤製作所でした。地方銀行が多い。
 PERについて。パソナグループ、エイチワン、三菱製紙、三井E&S、日本甜菜製糖(にっぽんてんさいせいとう)、三菱自動車、日本ケミコン(にっぽんけみこん)、ミツバ、スターゼン、ミラースホールディングス、日本冶金工業(にっぽんやきんこうぎょう)、東北電力、富士石油、KPPグループホールディングス、日産自動車、大日精化工業、オープンハウスグループ、グローバル・リンク・マネージメント、富士製薬、富山第一銀行など。
 いくつか選んでモニター(株価を追いかける)する。
 ひと銘柄、10万円ずつ買っていく。市場全体が大きく下がったときに、10万円ずつ買う手法もあるそうです。10銘柄で100万円ぐらいをつぎこむ。(市場全体が大きく下がったときに買うのは、なかなか勇気がいります)
 参考にさせてもらいます。

 トップダウンアプローチ:たとえば、金利が上がると判断した時、それで恩恵がある銘柄を探して投資をする。(考えたことがあります。だけど、なかなか金利が上がりません)

 JALは倒産したことがある。(別の人の株の本で読んだことがあります。その人はJALの株を保有していました。紙切れになった。大損をしたと書いてあったような記憶です)

 東芝:有名な会社だったのに変な感じになってしまいました。昭和世代にとっては身近な会社です。

 著者は、コロナ禍のときは、メガバンクの株を大量に買ったそうです。
 メガバンクの株価はその後とても上がりました。

 393ページ、『今後の日本株を取り巻く環境「8(8つのこと)」の予想』があります。
 5番目に、「為替は120円/USドルへと円高が進む」とあります。これまで、円安傾向です。これからどうなるのだろう。

(その後)
 前記した『PER(株価収益率。株価の格安性)で格安な銘柄を20ぐらい選ぶ』の中に会った銘柄で、7月3日水曜日に日本甜菜製糖(にっぽんてんさいせいとう)が上昇の上位に入ってきました。
 6月7日の株価が2017円で、7月3日が2583円です。急上昇しています。ちょっとこのあとの株価を追いかけてみます。

(さらに 7月12日金曜日追記)
 7月10日水曜日に日本甜菜製糖(にっぽんてんさいせいとう)の株価が垂直上昇しました。2545円が、2756円まで、+211円でした。びっくりしました。
 出来高が少ないことが気になります。もう少し経過を見て、安全だと納得できたら100株だけ購入するかもしれません。  

Posted by 熊太郎 at 07:17Comments(0)TrackBack(0)株式投資