2020年08月16日

天才スピヴェット フランス・カナダ洋画DVD

天才スピヴェット フランス・カナダ洋画DVD 2014年公開

 いい映画でした。今年観て良かった1本です。
 おもしろくて、楽しくて、悲しいこともあって、じんとくる映画でした。絵本みたいな映画でした。
 主人公の10歳の少年スピヴェットは、アメリカ合衆国大陸横断鉄道に乗って旅をします。

 スピヴェット少年は、アメリカ合衆国西部モンタナ州ディバイドの北、パイオニア山地の谷間にあるコパートップ牧場で、両親と姉とタピオカという名前の犬、それから、ヤギのスティンキーたちと暮らしています。スピヴェット少年にはふたごの弟がいましたが、ウィンチェスター銃の暴発事故で亡くなっています。

 スピヴェットの弟の名前がレイトンで、ふたりのきずなは強かった。レイトンは肉体派、スピヴェットは知能派を担当していました。頭脳が天才のスピヴェットは、目の前に起こる事象を数値化していきます。
 レイトンが銃の暴発事故で事故死した原因は、ふたりで実験をしていた時のことなので、スピヴェットは責任を感じています。

 ぎくしゃくした家族関係があります。
 スピヴェットは、父さんに優しくしてもらいたい。お父さんは、スピヴェットよりも肉体派の事故死した弟のレイトンのほうが好きだった。
 
 少年でも銃にさわれてしまうというアメリカ合衆国銃社会の問題点が隠されている作品です。

 スピヴェット少年は、あたたかい家族のなかにいたかった。

 家族というのは、むずかしい。

 10歳の家出少年誕生です。スピヴェットはひとりで鉄道に乗り、アメリカ合衆国を横断しながらニューヨークをめざします。

 世の中には、親切な人がいます。

 おかあさんの言葉がよかった。
「こどもがいなくなったら、世界が止まります」
「こどもがいなくなったら、正気ではいられません」
「あなたは、わるくない」
「だれのせいでもない」
「(銃の暴発は)事故だった。ただ、起きただけ」
「(家に)帰ろう」