2018年08月23日

任侠浴場 今野敏

任侠浴場 今野敏(こんの・びん) 中央公論新社

 観たことはありませんが任侠ヘルパーという映画があることを思い出します。だけど本作品とは関連がないようです。
 知らなかったのですが、この本はシリーズもので、これまでに、書房、学園、病院で成功を収めているようです。
 47ページまで読んだところで感想を始めます。
 銭湯が舞台です。ひとり暮らしを始めた頃職場の独身寮に風呂がなかったので6年間ぐらい銭湯に通いました。スーパー銭湯を除いて、古いタイプの銭湯は今では消えゆく産業です。それから、ヤクザも今の時代に小説で通用するのだろうか。指定暴力団ではない組というところで、読んでいて納得いきますがそれでも肯定はできない。どのように書いていくのだろうか。
 暴対法をよく知りませんが、本を読んでいるとかなり厳しい。グレーゾーンでも警察は法を根拠にしてとっかかりをつくれるようになっています。
 小説ですから、娯楽作品という位置づけで読むことになります。
 
 商売において、利潤の追求をするのではなく、古き良き銭湯の思い出を優先する。そこが、この作品のテーマになっていくようです。おもしろそうです。小説の中だからできることです。債務処理ではなく経営継続を目指す。

 理屈はなんとでもつくることができます。欲しいのは「実績」です。

 阿岐本組(あきもとぐみ)ナンバー2の日村誠司さんが物語の進行役です。

 1行流しの記述が続きます。

 役所話が続きます。

 100ページを過ぎましたが、ほとんど内容が動いていません。

 「銭湯の心」は西洋文化の否定も含めて、今となっては古くないか。

 アイデア出しのコンサルティング本です。家族とはどうあるべきかという教訓本でもあります。

 敵は、公権力です。

 読み終えて、あまり得るものがありませんでした。作家のための小説でした。

 調べた単語などとして、「代貸:だいがし。組長に次ぐナンバー2」、「損切り:損を覚悟で売る」、「ノ観:へちかん。茶人の名前」、「カラン:水洗金具。蛇口」、「通話ボタンをスワイプ:指を上下左右になぞる」

 印象に残った表現などとして、「世間を怨む(うらむことで感情が冷たくなる)」、「昔はヤクザのいちゃもんだったが、今は一般人がクレームをつける内容が同類のものという趣旨」

Posted by 熊太郎 at05:42

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