2024年04月09日

ねえさんといもうと シャーロット・ゾロトウ 酒井駒子

ねえさんといもうと シャーロット・ゾロトウ文 酒井駒子・絵と訳 あすなろ書房

(1回目の本読み)
 絵本ですが、ひととおり読んで、類似の絵本を思い出しました。お留守番が素材になっていました。思い出してみます。
 『あさえと ちいさいいもうと 筒井頼子(つつい・よりこ)・さく 林明子・え 福音館書店』以下、感想の一部です。
 読み終えてしばらくして思ったことです。
 いまどきの『ヤングケアラー』のようです。
 兄弟姉妹における長男、長女の立場を語る絵本です。
 こどものころは、長男、長女が、弟、妹のめんどうをみるのです。
 上のポジションにいる人は、がまんを強いられます。(しいられます)
 長男、長女の立場であることのつらさが表現されています。

 さて、こちらの絵本のほうは、二度目に読んだ時、さきほどの絵本とは内容がちょっと違うなと感じました。

 酒井駒子さんの絵が優しい。(やさしい)。
 淡い色、柔らかい(やわらかい)色調です。とても優しい。
 姉と妹が、お互いを思いやる内容です。
 姉と妹です。妹と姉の物語です。

(2回目の本読み)
 表紙に、シャボン玉を飛ばしている姉妹の絵があります。
 表紙の裏は布地です。おしゃれで、味わいがあります。高級感ありです。
 酒井駒子さんが描く絵本は、絵画集のようでもあります。
 お話では、『姉が妹のめんどうをみる状態』から、『妹が姉のめんどうをみる状態』に変化する展開があります。ふたり姉妹とか、ふたり兄弟のパターンです。
 だいじなことは、安全であること。平和であることです。
 小学校一年生ぐらいの姉と、2歳~3歳ぐらいの妹に見えます。
 姉は、母のようでもあります。
 姉が妹に、お裁縫(さいほう)を教えます。
 泣いている妹を泣きやませます。
 姉はいつも、妹に教える立場にあります。
 先駆者(せんくしゃ。道を切り開く人)です。
 姉はしんどい。姉はいつか、自分がおねえちゃんでいることをやめさせてと、ママに言いそうです。
 
 いっぽう妹は、ある日、姉に指示されることがイヤになりました。
 この点が、最初に出した絵本、『あさえと、ちいさいいもうと』とは違います。
 どちらの妹も、勝手にないしょで、家の外に出て行ってしまいます。
 行方不明になるのです。さあ、たいへんです。
 
 こちらの絵本の妹は、草原(くさはら)に入って行って、草の中に隠れて(かくれて)しまいます。
 あちらの絵本の妹は、ひとりで近所の公園に行ってしまいます。
 思いやりとか、兄弟姉妹間の愛情の話です。
 
 レモネードとクッキー:レモネードは、レモンのなかに、ハチミツ、シロップ、砂糖などを入れた飲み物です。ホットだと、あったかい飲み物になります。

 助け合いがあります。
 以前テレビで見たどっきり企画の番組を思い出しました。
 おすもうさんの兄弟でした。
 たしか、弟のおすもうさんが、(ウソで)400万円貸してくれと兄であるおすもうさんに頼むのです。
 兄は、理由も聞かずに、『いいよ』と返答してくれました。弟に、お金を何に使うのかとは問いませんでした。
 『(理由は言わなくていい)必要なんだろ。いいよ。』(お兄さんが太っ腹(ふとっぱら)で感心しました。  

Posted by 熊太郎 at 07:12Comments(0)TrackBack(0)読書感想文