あとは野となれ大和撫子 宮内悠介 角川書店

 タイトルの意味はわかりません。
 直木賞をとれなかった作品です。
 速読に入ります。

 空想国家戦争小説だろうか。
 自分はイメージが広がらないにがてな分野です。
 こども向きだろうか。

 途中、章の区切りに横書きの自転車ママチャリ旅行記が入ります。
 どこまで本当で、どこから創作なのかわかりません。

 中近東、ソビエト、イスラム教、紛争、現実と創作が混在し混沌としています。
 兵士は中学生女子ぐらいの年齢に見える。

 「あまねく:もれなくすべて」

 なんだかよくわからない内容のまま、読み終えました。

 以前、この作家さんの本を読んだ記録を見つけました。
 2013年10月6日
  ヨハネスブルグの天使たち 宮内悠介 早川書房
 これまでにあまり体験したことのない内容の物語、文章だったので、趣旨を理解できませんでした。
 バーチャル(視覚に広がる異時代、異空間)の世界です。南アフリカヨハネスブルグに南軍と北軍があって、互いに戦闘状態です。殺りく、盗品武器の売買、軍事、そして神の存在を信じる信仰があります。複数の短編集です。互いに関連があるのかないのかはわかりません。
 2作目短編では舞台がアメリカ合衆国に変わります。「DX9」というのが出てきて、最後の短編まで存在します。最初はサイボーグ(人造人間)を想像しましたが、最後は、人の心をもった器具だろうかという推測で終わりました。西暦2036年という数値が登場します。未来風景を観る小説です。
 カブール、バーミヤン、世界市民(コスモポリタン)、タリバン、イスラムなどの単語が出てきます。体言止めが多い。(名詞、名詞句で止める。詩的な効果がある。)
 3作目の短編でユダヤ人が登場します。平面的な世界認識情景が見えます。時刻は「今」、過去はあるようでない。
 4作目の心象風景には、9・11世界貿易センターツインタワーに航空機2機が突っ込んだ光景があります。時代設定がわかりませんが、登場人物の誠は、日本で、ツインタワーの跡地に建てられたフリーダム・タワーの写真を見ています。この時代、電子版書籍が主流で、紙の本は珍しいらしい。あいまいです。フリーダム・タワーが実際に建てられたかどうかは不明朗です。別のビルがCGで建てられたように見せられているとも受け取れます。人と人との心の距離は遠いようで近い、近いようで遠い。  

Posted by 熊太郎 at 11:36Comments(0)TrackBack(0)読書感想文
多動力(だどうりょく) 堀江貴文 幻冬舎

 この人のことは嫌いです。
 嫌いですが、本は読みます。
 これまで築き上げてきたことを、全面的に否定する人です。
 一理あるときもあります。
 時代の流れということもあります。

 頭脳明晰に生まれついて、親の愛情を受けずに育つとこういう人になる。
 以前、彼の生い立ち史を読んだときの感想です。
 「ゼロ」というタイトルでした。
 彼がどんな罪を犯したのかはよくわかりません。
 彼は、どこまでいっても「孤独」です。

 本の内容は、多彩な才能をもった人向けです。
 凡人にはできません。
 詐欺的行動で成功を収めるためのノウハウです。

 それでも共感する趣旨はあります。
「全部自分でやらないといけない」はダメ、「準備万端にしないといけない」、それもダメ。「だれも、あなたには興味はない」、あたっています。

 彼の「格言集」のような本です。
 気に入った言葉として、「くだらない責任感」
 「手塚は60歳、石ノ森も60歳、赤塚は72歳の若さで死んだ。」
 
 不快な部分は飛ばす。読まない。
 HIUが何のことかわからない。(後記にあり)

 自己肯定の自慢話が続く。
 特殊な狭い世界の出来事です。
 参考にならない。

 若い。
 「今」が、これからも続くことはない。
 自分は、いっけん無意味な時間帯に、人のぬくもりがあることに、歳をとってから気づいた。

 「ボク」の世界しかない。

 「フリーランス:主君をもたず、領主に契約で雇われた兵隊さん」

 多動力という本は、じっとしておれない人の本でした。




好きなことだけで生きていく。 堀江貴文 ポプラ新書

 もう1冊、読みました。
 口述筆記でちょちょいのちょいで書いてある本なので、読む方もそのように読みます。重複内容の部分は読み飛ばします。
 前に読んだ本にあった「HIU」の意味がこの本でわかりました。「堀江イノベーション(技術革新)大学」。メンバー1000人、月額会費1万円(これだけで、月収1千万)
 
 ロジック(論理)だけで、人は生きていけない。
 
 自画自賛が続きます。
 「協調性はいらない」
 そうでしょうか。
 
 「ベーシックインカム:国民全員に一定の金銭給付をすることのようです」

 例示は宣伝です。

 今後の車社会に関する予測は正しい。

 大学なんて必要ない。(共感として、もう大卒新人はいらない)

 電話をかけてこられるのは嫌い。始終スマホをいじっている。目の前に相手がいてもメールですますタイプ(じっさい、そういう人が一般にもいます)
 古い考え方の人たちは、「あなたたちの都合」でしかない。

 家も車もいらない。(家族もいらない)

 「Uberというサービス:スマホで運転手付き高級車を呼ぶシステム。ウーバー」

 「でもでも厨:ちゅう。幼稚な発言。中学生」

 「記憶力より検索力」

 苦痛の代償が給料という発想はだめだそうです。意味不明です。だから、タイトル、好きなことだけでいきていくのだそうです。

 こどもが熱中していることをやめさせてはいけないには同感です。  

Posted by 熊太郎 at 09:09Comments(0)TrackBack(0)読書感想文
色気は分娩台に置いてきました。 ヤマダモモコ SANNSAIBOOKS

 面白そうだなと、書店の棚から手に取って、そのまま購入しました。
 マンガです。
 出産からこどもさんが1歳になるまでの記録です。

笑ったのは、
「腹が汚い」
「ゴリラの絵」
「おんぶするときの絵」

意味が分からなかったのは、
「和痛分娩:麻酔で痛みをやわらげる」
「ハゲというのは、だれのことだろう」
「インスタグラム:それが何なのかを、知りたいとは思いません」

 育児とこの本のもとになった創作とを同時期にしていたわけで、負担ではなかったろうか。それとも、創作が、ストレス解消につながったのだろうか。たぶん、そうなのだろう。相当忙しかっただろう。
 歌とか、芸能とか、いろいろ工夫がこらしてあって、面白い。編集の力もあったのでしょう。

 最後のほう、1年の振り返りをみて、「がんばってください」と声をかけたくなりました。
 1歳で、復職とありました。
 こどもは保育園に入ってもまれたほうがいい。
 生活していくためには、お金が要ります。  

Posted by 熊太郎 at 18:32Comments(0)TrackBack(0)読書感想文
いのちの車窓から 星野源 KADOKAWA

 作者のイメージと文章の中身が一致しないので、イメージを分離しながら読んでいます。
 「いのちの車窓から」というのは、冒頭付近を読むと、くも膜下出血を患って入院治療中だったようで、また、売れる前には、狭く暗い安アパートの一室で孤独に作曲活動をしていた頃をふりかえりつつ、なんというか、生きててよかったというしみじみとした気持ちから付けたタイトルではなかろうかとおもんばかった次第です。
 テレビ番組、「世界の車窓」からをもじったことも考えられます。

 酒は飲めない。血圧は高そうです。
 人間は死んだら終わり。人間は死んでも終わりじゃない。そんな記述が中身にあります。

 記述内容は、若い。
 
 良かったフレーズとして、「思春期に救われたので、ラジオが好き」、「文章のプロとはありのままに書くことができる人」

 いい文章を書くために意識して文章を磨いているのだろうか。

 ポケモンゴーをはじめてとして、ゲームのことはわからないので読み飛ばしました。

 作者が、これから、年齢を、どのように重ねていくのかが楽しみです。  

Posted by 熊太郎 at 08:59Comments(0)TrackBack(0)読書感想文
月の満ち欠け 佐藤正午 岩波書店

 かなりおもしろい。こういう話は読んだことがありません。某作家の「秘密」に似ていますが違います。佐野洋子さんの「百万回生きたねこ」には通じています。
 舞台は青森八戸、千葉稲毛、同市原、船橋、福岡、名古屋、そのほか、知っている地名が次々と出てきます。
 憑依とか、時間移動、輪廻転生、ホラーの要素もあります。
 奇異なものでありますが、(だから、どうした)という気分もあります。それが読み進めるうちに変化しそうです。

 こどもが失踪する。ありがちなことです。親にとっては恐怖です。
 
短い切れ目が読みやすい。
スピーディな展開はわかりやすい。
落語のようです。


読めなかった漢字として、「生気が漲る:みなぎる」、「綽名:あだな」、「首を捩じる:くびをねじる」、「「譫言:うわごと」、「80歳を過ぎて矍鑠:かくしゃく」、「悄気ている:しょげている」、「怯むな:ひるむな」

良かった表現として、「仕事にしか生きがいを見出せない年寄り」、「月のように死んで生まれ変わる」

(つづく)

 なかなかややこしい。メモに書きだしながらつながりを確認していきました。

 内容のデータは古い。
 80年代の出来事
50代後半以降の人が読むと実感する歴史があります。

 煙草に関する記事は、時代遅れですが、時の流れとともに登場人物も禁煙していることから納得がいきます。

 「瑠璃も玻璃も照らせば光る:るりもはりもてらせばひかる。才能のある者はどこにいても目立つ。機会さえあれば活躍する。瑠璃は色付き、玻璃は色なし」

 夫婦間、男女間のやりとりは、リアルです。

 世界のミステリーの雑学書を読んでいるような気になってきました。
 生まれ変わりも、突き詰めていけば、だからどうしたという気になってきます。
 されど、最後は、やはり「愛」でした。
 女性の微妙な優しい気持ちが描かれていて、心に残るいい小説でした。  

Posted by 熊太郎 at 17:36Comments(0)TrackBack(0)読書感想文
影裏(えいり) 沼田真佑(ぬまた・しんすけ) 文藝春秋

 影:物事の表と裏を表現するのだろうか。

 まだ、12ページ付近です。これまでのところ、人物は、氏名不明の主人公と彼の友人日浅しか出てきていません。
 ふたりで、東北、盛岡にあるらしき生出川(おいでがわ)で魚釣りをするのです。

 漢検みたいに、読めない漢字が続きます。
 詠めないので、意味をとれません。
 意味をとれないので、調べます。
「釣りに倦きる:あきる(やりすぎて疲れてあきるらしい)」、「奸知:かんち。悪知恵」、「山楝蛇:やまかがし。毒蛇。日本のどこにでもいる」、「川の右岸:上流から下流に向かって右側」、「水楢:みずなら。落葉広葉樹。たかさ35mもあり」、「燦めく:きらめく。キラキラと光り輝く」、「享けない:うけない。」、「白い迸り:とばしり。飛び散る水」、「夏油:岩手県北上市の地名。温泉」、「毀す:こわす」、「連翹:れんぎょう。落葉低木」、「お誂え向き:おあつらえむき」、「鮠:うぐい。川魚」、「貪婪:どんらん。欲深い」、「鉤:かぎ、はり」、「シュラカップ:登山やキャンプで使用するときの手で持つところが付いた金属製の器」、「タストヴァン:ワイン。利き酒用の銀製の皿。ただ、この作品の中では、お店の名称のようです」、「キルシュ:蒸留酒。ブランデー」、「長閑:のどか」、「袂:たもと。そば、きわ」、「嘯いて:うそぶいて」、「撓り:おおり。たくさんついてしなる」、「鉤素:ハリス。針に結ぶ糸」、「金束子:かねたわし」、「廉い:やすい」、「堪らない:たまらない」、「ずんだ:枝豆を用いる餅菓子」、「チーザ:チーズ菓子」、「踝:くるぶし」、「逸る:はやる。あせる」、「黴:カビ」、「罅割れ:ひび割れ」、「鳶色:とびいろ。赤黒い茶褐色」、「躑躅:ツツジ」、「烏滸がましい:おこがましい。身の程をわきまえない」、「目を瞠る:めをみはる」、「鰓蓋:えらぶた」

印象的だった表現として、「共感ではなく感銘する神経をもった人間」、「何かひとつの限界が自分に訪れた」、「棘のない言葉を心がける」

(つづく)

 読み終えました。
 不気味な作品でした。

 いつまで、地震や津波を素材にした作品が続くのだろう。
 もういいのではないか。
 いつまでも、時間の流れが過去で止まっている。

 男女の性逆転話もよく扱われる素材であるが、日常生活を送っていて、よくある話とは思えない。

 知人間の借金、返済してくれない話は、過去から続く人間界でのよくある話だ。

 詐欺で成立している社会。それを抑制するものが、秩序とか、道徳とか、教育と呼ばれる。
 戦争になれば、悪ははびこる。自然災害発生時もそうなのか。  

Posted by 熊太郎 at 18:46Comments(0)TrackBack(0)読書感想文

2017年07月30日

定年後 楠木新

定年後 楠木新(くすのき・あらた) 中公新書

 「だれもがひとりぼっち」という項目のところまで読みました。60ページ付近です。
 定年退職をしたサラリーマン男性の悲哀が書かれています。

 日頃から、生活をしていくうえで大事なのは、戦争をしない「平和」な国家と個人としては、心と体の「健康」だと考えています。
 あとは、定年前も定年後も、「社会貢献」、「親族への貢献」が大事だと思っています。
 そんな、心構えをもちながら、この本を読み始めました。

 よかった表現の趣旨として、「そりの合わない上司に自分を押し殺して仕え、わがままな顧客につくり笑顔でやり過ごす。そうして、家族のために働いてきた」、「会社勤めをしていた頃のほうが健康に良かった」、「定年後の最初の1か月は開放感に満たされるが、それ以降はやることがなくなり辛い」
 定年後の生活を周囲に自慢したい様子も伝わってきますが、総じて、喪失感に包まれています。

(つづく)

 クレーマー化する企業管理職の退職者、あるいは、妻にDV(家庭内暴力)をふるう幹部だった退職者、迷惑者たちです。退職後も恫喝(どうかつ。どなっておびえさせる)する部下の役割を果たす人物を探す姿はみじめです。
 <死んでくれてありがとう>そんな闇の声まで聴こえてきそうです。

 長寿とその対策を考える本でもあります。
 
 「男は群れることができない生き物」
 男って、何なのだろう。男の必要性、存在価値まで考えます。

 今を悲観する必要はない。
 人生は、定年後に輝けるかそうでないかが大事

(つづく)

 妻に寄りかかる定年退職後の夫は、妻から嫌われる。
 
 自分の寿命を予測して、今後の行動を決めるとあります。
 残り時間の有効活用です。
 10人のうち2人ぐらいは、60代で死んでしまう。
 急がねばならない人もいます。
 自分は早死にはしたくない。
 やはり「健康」第一です。
 健康あってこその活動です。  

Posted by 熊太郎 at 19:32Comments(0)TrackBack(0)読書感想文
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