2018年08月16日

名古屋港水族館 お盆

名古屋港水族館 お盆

 いつも車で行って現地駐車場で車を停めるまでが30分、入場券を買う行列に並んで買うまでが30分でした。お昼すぎに家を出て駐車場はたぶん満車なので今回は知りあい宅に車を停めさせてもらって地下鉄で行き、入場券はコンビニで事前購入にしました。コンビニでのチケット購入は便利です。

イルカのおなかと背中



ベルーガー(シロイルカ)



イルカさんからのごあいさつ






  

Posted by 熊太郎 at 05:21Comments(0)TrackBack(0)名古屋市

2018年08月15日

トリガール 邦画 DVD

トリガール 邦画 DVD

 人力飛行機で琵琶湖を飛ぶテレビ番組を昔は毎年観ていましたが今は観ていません。1時間半程度の映画で軽く観られそうだったので手に取りました。これからは、90分程度の作品を連続して観ようかと思っています。

 観る前は単純に若い人たちが夢を追う映画だろうと予想しました。琵琶湖の上空を人力飛行機がたくさん飛ぶ風景を見ることができると期待していましたがそうではありませんでした。その点が残念でした。
 練習時に滑走路に見立てた場所で飛行機の原動力となるペダルをこぐシーンがあります。先月見学した成田空港での飛行機離着陸風景を思い出しました。

 映画は、主演女優さんの熱演です。先日は8年間意識が戻らなかった花嫁さんを演じる映画を観ました。そちらも熱演でした。この映画では、もうひとりの男子とふたりで飛行機のペダルをこぐわけですが、両者喧嘩をしながら、それでも、息がぴったり合って飛んでいきます。
 正規のパイロットが出場しなくなるのは、病気かケガか事故だろうと、観ている途中で勘づくことができます。
 高校生時代片道20キロの通学路をママチャリをこいで通ったというエピソードはほろりときます。やはり人間、長期間の努力の積み重ねが最後に実を結びます。
 盛りだくさんのエピソードが連続していきます。

 コメディです。
 鳥人間コンテストが映画になるとこういう雰囲気になるのかと納得します。
 チェック柄のシャツを着る眼鏡軍団(オタク)はマンガチックですが、集団の統制がとれていておもしろい。徹底しているのもいい。理系ですが、スポーツ根性物語です。
 ひとり、語る人がいますが、言葉をよく聞き取れなくて聞きづらかった。

 大学生向けの映画ですが、大学ってなんだろうと考えました。時代によってその定義が変わるようです。
 最初は大声ばかりで、なんだかと思いましたが、そういうものだと割り切れば楽しい映画です。

 土屋太鳳、間宮祥太朗  

2018年08月14日

火のないところに煙は 芦沢央

火のないところに煙は 芦沢央(あしざわ・よう 女性) 新潮社

 6話短編です。

「第一話 染み」
 遠くから事象をみつめる読書です。
 冒頭と最後に作者が登場する不思議な出だしと終わり方です。
 
 アルコール依存と自殺願望を他者が止めることはむずかしい。自己責任、自己管理が基本です。中毒をやめるのは本人の意志です。

 良かった表現として、「人為的なものがある」。ミステリーです。

 間の作り方もいい。(行間2行あけ)

 おもしろい。

 調べた単語などとして、「接穂:とぎれた話を続けるてがかり。つぎほ」、「コールドリーディング:準備なしに(相手の心を)読む」


「第二話 お祓いを頼む女」
 出だしが現実と重なります。やはり珍しい。現実と言っても「仮想現実」です。
 この先、さきほどの作品「染み」が秘密の項目になっていくようです。
 この本は「怪談集」です。
 祟り(たたり)、謝罪、すさまじい展開になってきました。
 「染み」と同様に「痣(あざ)」

「第三話 妄言(もうげん)」
 ここで、「火のないところに煙はたたない」という文章が出てきます。
 さきほどの短編「お祓いを頼む女」と同じパターンです。この先を予想できるので失敗かと思いましたがそうではありませんでした。よく内容を練ってあります。

 調べた単語として、「微かに:かすかに。読めませんでした」

「第四話 助けてって言ったのに」
 家中に「御札」が貼ってあります。でもそれは夢です。
 深層心理を導き出して不安をあおる。
 智世(ともよ)と和典(かずのり)夫婦は、善人なのだろうか。読んでいてそうはみえない。
 途中作家が出てきます。臨場感があるのですが、読む人によってはふざけていると思うかもしれません。人によって、合う、合わないがある作品かもしれません。

「第五話 誰かの怪異」
 最後のほうがわかりにくかったので読み返します。
 ふーむ。ただ、どの短編もそうですが、現象の解明はしていない。それとも読みが不十分なのか。
 不動産物件がらみの階段が続きます。今回は木造2階建てアパートです。
 推理小説です。

 調べた単語として、「梵字:魔よけのお札の文字に使われることが多い。インドの文字」

「最終話 禁忌(きんき:してはいけないこと)」
 うーむ。よくわからない。腹に落ちませんでした。  

Posted by 熊太郎 at 05:50Comments(0)TrackBack(0)読書感想文

2018年08月12日

送り火 高橋弘希

送り火 高橋弘希(たかはし・ひろき) 文藝春秋

 同作者で以前読んだのは「指の骨」でした。戦地にて戦死者の指の骨を帰国後遺族に届ける内容でした。精密、緻密だった記憶があります。

 「送り火」というのは、死者を弔うためにともす灯りではなかろうか。という先入観をもって読み始めます。

(つづく)

 精霊流しを思い出す出だしです。転校生がへき地で一生忘れられない体験をする。父親は栄転前の転勤としているようですが、読むと左遷に思えます。
 エリートの頻繁な転勤だから子にとっては中学も3校目です。
 中学3年生1学年12人しかいなくて、どうして、市立第3中学校なのか(中学が3校もある)と思って読んでいたのですが、翌年3月までで廃校になるとあり理解します。昔の炭鉱みたいなものでなにか栄える産業があって今は衰退したと考えます。書中では農業ですが違うのではないか。

 最後の卒業生として6人の男子中学生がいる。少人数学級の良さを昔読んだことがありますが、それは苦痛以外のなにものでもありません。狭い世界、自分に合わない世界に長期間身を置くことになるとつらい。

 花札のような賭け事は読んでもわからない。

 内容は思い出、登場する人物は男子中学生たち。でも、児童文学ではない。

 どこへいってもいじめがあるいじめ社会日本です。世界でも同じか。

 たった数人の生徒のなかで、クラスの委員長とか、副委員長とか決めても形だけの気がします。

 素材は「暴力」です。SMのSの男の話かと思って読んでいます。

(つづく)

 読めない漢字が出てきます。芥川賞作品の特徴です。他の受賞作も含めて漢字検定ではないかと思うことが多い。そして、内容が「暗い」

 手法は手品です。意図してコトを為す。読み手はその手法に慣れると安心して暴力を見ます。

 お盆に飾るきゅうりの馬やなすの牛のことは、説明がないのですが、知らない人はそのまま読み過ぎていきます。

 古代ローマの格闘技観戦を思い浮かべます。人間の性質はその時代から変わっていない。

 ラスト付近は迫力あり。人は人を憎む。仕返しをする。先日の新幹線内の事件を思い出しました。

 良かった表現の主旨などとして、「母親は人づきあいが苦手」、「言葉のお化け」  

Posted by 熊太郎 at 05:12Comments(0)TrackBack(0)読書感想文

2018年08月11日

東京ウィンドオーケストラ 邦画

東京ウィンドオーケストラ 邦画 DVD

 鳥人間コンテストの映画を観ようとしましたがあいにく貸し出されていたため、隣に置いてあったこの映画を観ました。ちょっとびっくりしました。舞台は鹿児島県屋久島なのですが、内容的に島の人たちの反感をかったのではないか。

 感じの悪い役場女性職員が登場します。本当に感じが悪い。役場の人たちが見たら怒るだろうに。

 もやもやとしてはっきりしない「勘違い」です。

 組織が、うわべだけをとりつくろうことはあります。中身はぼろぼろです。組織の縮図を見るようでその点では関心がいきました。  

Posted by 熊太郎 at 05:42Comments(0)TrackBack(0)読書感想文

2018年08月10日

もう「はい」としか言えない 松尾スズキ 

もう「はい」としか言えない 松尾スズキ 文藝春秋

 本の帯を見て、人の浮気の話を読んでなんになるのだろうかという疑問をもちつつも有名な賞の候補作なので読み始める。

 コメディか。いやいやそんなはずはない。
 私小説か。ちょっとよくわからない。たぶんフィクション。
 それでも、「自分の悪」をみつめる小説と予測する。

 主人公海馬五郎50代ぐらいは、シナリオライター、小説家、元俳優、タレントの雰囲気もある。

 文章がきれいです。
 
 胃ろうの選択。(この部分が伏線になっていく)

 こういう話が成立するのだろうか。やはりコメディ。

(つづく)

 読み終わりました。
 「浮気の懺悔(くいあらためる)」と受け取りました。自虐です。
 主人公は、フランスには行っていない。ベッド上に横たわって妄想の世界にどっぷりと浸かっている。

 フランスに行ったことがある人にとってはなじみのある地名が登場することでしょう。ただ、内容は、フランスには行きたくないという気持ちが発生する要素をもっています。

 相当性欲が強い主人公です。だから浮気性です。書中の言葉を借りれば、「結婚しているのに浮気する人は、人間としてどうなのか」
 欠陥があるのかもしれません。

 74ページ付近は、詩を読むようでした。リズム感があります。
 
 夫婦とか子どもとか、家庭の匂いが消える独自の世界が広がります。

 中東取材中のジャーナリストのISによる拘束は今と重なります。

 印象に残った表現の主旨として、「フランスでは乞食をただの動物のように扱う」

 調べた言葉として、「チンドン屋のジンタ:バンドの音」、「アイロニカル:皮肉な」、「ロマの少年:ジプシー」、「メルシ―:ありがとう」、「ノン:いいえ」、「アシッドジャズ:イギリス発祥。電子楽器とジャズの融合」、「日本人のノンケらしい男:同性愛のケがない人」

 自分には、独特過ぎる世界観でした。

 同じ本に「神さまノイローゼ」という作品が載っていたので読みました。
 福岡県出身の方で、自分もそうなので、書いてあることは希少なことに思えますが、あの時代にあの地域にいた人間の大半が体験したことでなつかしいものがあります。
 さきほどの作品よりもわかりやすい。

 戦争帰りの教師という文字を見て、そういえばそういう教師いたなあと思い出しました。

 ここでしか生きられない(創作者の世界)という覚悟が感じられる作品です。

 印象に残った部分として、「筑豊の老人ホームにいる母親」、この母親が、さきほどの作品「もう「はい」としかいえない」にも登場します。

 おもしろかった表現として、「ホモになろうかと迷った」  

Posted by 熊太郎 at 06:58Comments(0)TrackBack(0)読書感想文