2025年01月18日

すぐに忘れてしまう

すぐに忘れてしまう

 加齢で物忘れをすることが多くなりました。
 しかたがありません。
 どんな人でも、そうなるのです。

 歳をとる前はできていたことが、歳をとってから、できなくなってきていることが自分でわかります。
 
 わたしは、ずいぶん前から、『メモをする』ことを習慣にしています。
 着用している洋服の胸ポケットに、折りたたんだA4サイズ白紙のメモ用紙とボールペンが入っています。
 忘れないようにといろいろとメモをしています。

 アルツハイマー型認知症を扱った名作に、『明日の記憶』があります。もうずいぶん前に読みました。主人公の男性が、自分の記憶が消えていくので、メモ魔になるのです。
 読書感想メモが残っています。2008年(平成20年)に読みました。2004年出版の作品で、渡辺謙さんの主演で映画化もされています。
 『明日の記憶 荻原浩 光文社文庫』
 物語の主人公である佐伯部長は自信過剰でエネルギッシュです。典型的な会社人間です。アルツハイマーの彼が運転する車は怖い。(こわい)
 やさしい奥さんには拍手を送りたい。読み手である自分がもし徐々に記憶を失う病気にかかったらどうしようかと腕を組みながら考え込みました。読み進むけれど、哀しくて(かなしくて)、つらくて、そしてスリルもあります。
 日記の日付が進むのが怖い。10月9日から始まる。そして、4月27日が最後となる。だんだん破滅が近づいてくる。ホラー(恐怖)小説のようでもある。佐伯部長は悪あがきをしている。
 記憶が消えるので、佐伯部長は、めったやたらとメモをするのです。でも、病気は進行して、最後は、奥さんのことがわからなくなって、自分が誰なのかもわからなくなるのです。

 たとえばわたしの場合は、今考えていたことが、わずか5分後には、頭の中から消えています。
 次はこうしようとかああしようとか思っても記憶が消えるのです。記憶が消えたことはわかります。自分はさっき、何かしようとしたけれど、何をしようとしたのかを思い出せないのです。
 最初の頃はあせりましたが、今は、まあいいか、そのうち思い出すだろうとのんきに構えるようにしました。たいしたことではないのです。そして、しばらくするとふと、思い出すのです。
 あせらない、あせらない。ゆっくりていねいに、やり忘れたら、思い出した時にやればいい。
 最近は、物忘れをなるべく防ぐ(ふせぐ)ために、思いついたときに、その場ですぐにその行為をするように心がけています。

この記事へのトラックバックURL

http://kumataro.mediacat-blog.jp/t156201
※このエントリーではブログ管理者の設定により、ブログ管理者に承認されるまでコメントは反映されません
上の画像に書かれている文字を入力して下さい