2023年07月20日
昆虫の惑星 アンヌ・スヴェルトルップ=ティーゲソン
昆虫の惑星 虫たちは今日も地球を回す アンヌ・スヴェルトルップ=ティーゲソン 小林玲子・訳 丸山宗利・監修 辰巳出版
昆虫の話です。
まず、思い浮かべるのは先日読んだ本です。『中村哲物語(なかむらてつものがたり) 大地をうるおし平和につくした医師 松島恵利子 汐文社(ちょうぶんしゃ)』
中村哲さんは小さいころから昆虫に対する興味が強く、こどものころは、将来昆虫を研究する人になりたかったという記憶です。
次に思い出すのはタレントの井上咲楽(いのうえ・さくら)さんです。番組『新婚さんいらっしゃい』の司会進行を藤井隆さんといっしょにされています。
井上咲楽さんは、昆虫食をされる人です。びっくりしました。以前、太川陽介さんと村井美樹さんの路線バス対鉄道対決旅で、たしか、場所は北海道で、村井さんの鉄道チームの一員としてゲスト出演されました。そのとき、道を歩いていたのですが、虫を見つけると立ち止まり、虫を食べようとするような言動をし続けられたのです。ほんとうにびっくりしました。美女であり、とてもそのような趣向があるとは思えません。ただその後、ほかの番組で昆虫食のことを知り、気持ちが悪くなるようなことではないということを知りました。カルチャーショックです。(自分の常識とはかけはなれた異文化のありように不安をもつ)
(1回目の本読み)
最初から最後まで全部のページをゆっくりめくりながら、なにが書いてあるのかを把握します。(はあく:内容を理解する)
自分にとっては不思議な本です。
目次に『自然界の“掃除人” 死骸と糞の分解』とあります。昆虫を人のようにたとえてある本です。
いい感じの出だしです。
『わたしは昔から外で過ごすのが好きで、とりわけ森の中にいると心が安らぐ……』熊じいさんも、朝、森の中を散歩しています。動植物たちがいる自然に触れていると心が安らぎます。
13ページ、(昆虫は)恐竜より前からいたらしい。(そうだろうなあ。ゴキブリが最強の昆虫という思い込みが自分にあります)昆虫は、約4億7900万年前に現れたそうな。わたしが自作した歴史ノートでは、恐竜は地球上に紀元前2億年前ごろに登場しています。
翅(はね):この単語がキーワードになるらしい。昆虫が生き延びることができた能力が飛翔能力なのでしょう。(ひしょう:空中を飛ぶ)
なるほど『小さな体は高性能 足は6本 翅(はね)は4枚 触角は2本』すばらしい体格、仕組みです。人間以上かも。
昆虫の血の色は? とあります。
わたしは長いこと生きてきましたが、昆虫の血を見たことはありません。透明なお汁のようなものは見たことはありそうです。
蛇足(だそく。むだばなし)ですが、小学生の時に観た邦画『ガメラ対バルゴン』では、怪獣の血の色は緑色でした。映画館でクイズに答えてなんとかをもらおう!というクイズ問題でした。ああ、あのころ、お酒飲みでろくでもないオヤジとふたりでよく映画館に邦画を観に行きました。クレイジーキャッツのいいかげんなサラリーマンの映画も見ました。オヤジはたいてい客席でイビキをかいて寝ていました。クレイジーキャッツの植木等さんもうちのオヤジもとうの昔に亡くなりました。ちょっとわびしい。
40ページ『ダンシングビー』踊るハチでいいのでしょう。ハチが発情しているのか。
わたしは中学生の時に小鳥のジュウシマツをたくさん飼育していました。ジュウシマツは発情期になると、枝の上でしきりにダンスをします。「クルクルクルクルクックッピン!」というような鳴き声を出していました。
中学生のわたしは、ジュウシマツがたくさん生まれると、百貨店のペット売り場に売りに行っていました。たしか一羽140円ぐらいで引き取ってもらえました。ペットショップでは一羽780円ぐらいでわたしが売った鳥を売っていました。
49ページ『昆虫たちの”婚活”事情 ― 生殖と繁殖』(そうか、虫の世界もたいへんだ)
60ページ『ビヨンセは正しかった』
ビヨンセ・ノウルズ:1981年生まれ41歳。アメリカ合衆国の女性シンガーソングライター、ダンサー、女優、音楽プロデューサー(新種のアブの名前が『スカプティア・ビヨンセアエ』と名付けられた。1981年ビヨンセが生まれた年と同じ年に発見された。あわせて、ビヨンセのように「美尻」だったそうです。虫のお尻のことです)
62ページ『父はいないが祖父はいる』(なんのことだろう?)
66ページ『イクメン昆虫』(やはり人間界のようだ)
68ページ『食べて、食べられて』(なかなか厳しいものがあります。自然界の食物連鎖ですな)
72ページ『ツチハンミョウの賭け(かけ)』
ツチハンミョウ:昆虫。同じようなタイプの虫の総称
ここまでページをめくって、最初はとっつきにくさを感じたのですが、なかなかおもしろそうな内容です。読む興味が湧いて(わいて)きました。
85ページ『ワニの涙をすする』(そんな虫がいるのか)
97ページ『農耕のベテラン』(昆虫は農民のイメージがありますな)
99ページ『ペットはアブラムシ』(人間的です。いや、人間のほうが、昆虫的なのかも)
106ページ『虫なんて気持ち悪いから、いなくてもいい』(そう思う人は多い)
121ページ『一杯のコーヒーのかげで』(なんのことについて書いてあるのだろうか?)
129ページ『昆虫食は普及するか』(また、井上咲楽さんの笑顔が脳に浮かびました。彼女は「ハイ!」とごきげんな返事をするでしょう)
212ページ『何が昆虫をおびやかしているのか?』(人間による自然破壊でしょうな)
234ページ『昆虫とヒトの未来のために』(そこがだいじです)
236ページ『おわりに』
まだ読んでいないけれど、先にここを読みます。
240ページ『監修者あとがき』
昆虫博士の方だろうか。
(2回目の読書)
著者:ノルウェー生命科学大学の教授をしている。研究者、教員、科学コミュニケーター
論文の検証や自分の研究発表を行っている。
昆虫学者であることをばかにされることがある。そんな学問が、何の役に立つのだと。
1 昆虫は、魚、鳥、コウモリなどのエサとして欠かせない。昆虫がいなければ、命をつなぐことはできない。
2 昆虫が、ヒトの病気を治す材料、素材、原料になることがある。たとえば、抗生物質
3 昆虫には生きる権利がある。生まれてきた生き物にはすべて生きる機会(チャンス)が与えられる。
昆虫が、この地球を支えているそうです。説得力があります。
昆虫という存在があるから、地球は回り続けている。
前半は、昆虫の話。体の仕組み、知覚の方法、種としての多様性、分類など。
後半は、ヒトと昆虫との関りについて述べる。昆虫は人間界で危機に陥っている。(おちいっている)
昆虫は体が三つの部分に分かれている。
「節足動物門」に属している。
「頭」「胸」「腹」に分かれている。
骨はない。外骨格が全身を包んでいる。
外骨格が古くなると脱皮する。
トンボの眼の優秀さについて書いてあります。
トンボは有能な狩人(かりゅうど)なのです。
アリのことについて書いてあります。
本能とはいえ賢い。
社会性昆虫:ミツバチ、スズメバチ、アリ
(つづく)
ハンス:ドイツ生まれの馬。愛称『賢馬ハンス』。1900年代前半に活躍した。馬なのに、数を数えられるし、計算もできた。飼い主は数学教師のヴィルヘルム・フォン・オーステン。(じっさいは、馬に人間の表情を読み取る能力があって解答することができていた)
ハチ:ハチは、数字を4まで数えることができる。(これは事実だそうです)ハチは色を識別できる。ダンスで場所を仲間のハチに伝えることができる。
以降、ハチの能力の高さについての説明があります。(そうか。2年前にわたしの自宅にハチの巣ができて、わたしはハチと戦ったことがあります。なかなか手ごわい相手で、わたしは恐怖感をもちました。ハチは、わたしの顔を認識していて攻撃してきたのです)
クモは昆虫の仲間ではないそうです。
では何なのか。「ダニやサソリに近い生き物」だそうです。よくわかりません。昆虫は足が6本、クモは足が8本、昆虫は、頭・胸・腹の組み合わせでできている。クモは、(頭・胸でひとつ)・腹の構造になっている。
昆虫の性生活について詳細に書いてあります。
子孫を残すことに全力を注いでいます。
オスもメスも真剣です。
昆虫は環境への適応能力が高いそうです。
シロアリの女王は、一生ずっと、3秒に1個のペースで卵を産んでいるそうです。おそるべし、シロアリ
本の中身は、無限に続く昆虫の世界のありようについて熱く語られていきます。かなり広い世界です。
ワニの涙をチョウとハチが吸う。右眼と左眼に分かれて吸う。貴重な塩分をワニの涙から摂取するそうで、ありふれた光景だそうです。たいていの人間が知らない昆虫の世界があります。
昆虫が養殖をするような記述が90ページにあります。もちつもたれつです。やりすぎると、相手が絶滅してしまうから、ある程度のところで踏みとどまり、共生をめざすのです。お互いに次世代に命をつなぐのです。昆虫たちは子孫を残すために必死です。
本では、ショートエッセイの連続で、昆虫の生態を浮き彫りにしていきます。
昆虫の種類は多種多様で、さまざまな昆虫としての生き方があり、本を一度読んだだけではすんなり理解できないこともあります。興味があれば、何度でも読む本です。
マナ:旧約聖書に登場する驚異の食物が『マナ』だそうです。著者によると、マナというものは、樹液を食べる昆虫が排泄した甘い露(つゆ)の結晶で、名称は『マナコナカイガラムシ』ではないか。
エコな健康食。昆虫は栄養価が高いそうです。牛肉に負けないたんぱく質がある。脂肪は少ない。コオロギの粉末は、牛乳よりカルシウムが多い。鉄分はホウレンソウの二倍ある。昆虫食は体によく、環境にもやさしい。世界の人口増加による食糧不足を救うのが昆虫食と読み取れます。
先日読んだ『中村哲物語(なかむらてつものがたり) 大地をうるおし平和につくした医師 松島恵利子 汐文社(ちょうぶんしゃ)』では、中村哲さんがアフガニスタンの乾燥した土地で食べ物を育てるために乾燥に強い作物を選んだ経過が書いてありました。『乾燥に強い農作物を植える。なんでも研究です。サツマイモ、ソルゴー(イネ科の一年草。モロコシ)、お茶、蚊を退治するための除虫菊(じょちゅうぎく)など』それが、こちらの本では、昆虫食という方向性です。
昆虫食の普及について書いてあります。(ふきゅう:一般社会に広くゆきわたること)
昆虫の姿が丸見えのまま昆虫料理として出すのは抵抗感が強い人が多い。(ああ、飲み屋さんでゲテモノ料理という位置づけで出している料理を思い出しました)
読んでいて、ガソリン車→電気自動車、肉料理(牛)→バッタ、寿司→ムシ(虫)というようなイメージで先々(さきざき)食生活の一部に変化がありそうです。
虫を家畜としてとらえる。人間が食べるための動物として扱う。
1885年頃に、ホールトという人が『昆虫食はいかが?』という本を出しているそうです。未来は本当にそうなりそうです。昆虫食は気持ち悪いと否定できない世の中が訪れるのでしょう。なにせ食べなければ死んじゃうのですから。そして、食べてみると、あんがいおいしかったりもするのです。
134ページ、なんとなく理解できる項目です。『第6章 自然界の“掃除人” -死骸と糞の分解 』です。
蜜蝋(みつろう):ミツバチが巣をつくるための材料として使用するロウ。ミツバチの腹部の分泌腺(ぶんぴつせん)から分泌する。保湿性と光沢がある。化粧品に使われる。
カイコ以外にも糸を出す昆虫はいる。
没食子インク(もっしょくしインク):タマバチという昆虫から生まれるインク。タマバチは『虫こぶ』という突起を植物につくる。
虫は色をつくる:赤い色は、カイガラムシの仲間「コチニールカイガラムシ」からとる。
マジックテープ:植物がヒント
ドローン:トンボがヒント
都市部でも昆虫は生きている。
ゴキブリは人よりも放射能に強い。
プラスチックを食べる虫がいる。ミールワーム(チャイロゴミムシダマシの幼虫)
この部分を読んでいて思いついたのが、認知症の薬で『レカネマブ』です。自分は、製薬会社への株式投資をしているので知ったのですが、アルツハイマー型認知症の原因となっているアミロイドβ(べーたー)というたんぱく質を取り除く性質がその薬にあるそうです。
虫がプラスチックを食べるように、認知症の原因になっているたんぱく質を薬が食べていくようすが重なるイメージがわきました。
203ページあたりの記述内容は不思議で奇妙です。虫が逆に戻っていくのです。おとながあかちゃんに戻っていくのです。なんというか種の生存への執念が強い。
209ページに『この100年ほどのあいだに、地球の生態系はかつてないほど急激な変化を遂げた……』とあります。同感です。100年前ですから、わたしが生まれたころに近くなります。たしかにわたしがこどものころには、身近にたくさんの虫がいました。
『昆虫がダメージを受ければ、ヒトもダメージを受ける……』とあります。同感です。生態系を壊したら最終的にはヒトも滅びます。
昆虫をおびやかすものです。
1 土地開発
2 気候変動
3 農薬使用、遺伝子操作
住み家を守る。
夜も明るい街は昆虫には生きにくい環境にある。
昆虫たちは快適な環境を求めて移動している。
昆虫の保護が、地球の保護につながる。
236ページある『おわりに』の部分を読みました。
日曜日の午前中に放送されるNHKラジオ番組『こども科学電話相談』を思い出しました。昆虫を好きなこどもたちがいます。昆虫を大切にすることは、ヒトを大切にすることにつながるというような文脈で文章が書いてあります。
238ページに謝辞があります。(しゃじ:お礼(おれい))
ここで初めてわたしは、著者が女性であることを知りました。著者には、夫とこどもたちがいます。
『……やさしい夫チェーティルはすばらしい忍耐心の持ち主で、夜遅く励むわたしにお茶とバターつきのパンを持ってきてくれた……』とあります。いいご主人です。
240ページ、監修者のあとがきでは、森の中に虫がいなくなったと嘆いておられます。(なげいて:悲しみ、怒り(いかり)、満たされない思い)
どうしたらいいのだろう……
むずかしい。
(この本を読んでいたとき、朝早くのテレビニュースで聴いたことです)
福島県の田村市役所に『昆虫課』という部署ができたそうです。
観光交流課というところの所属で『ムシムシランド』への誘客を指導するそうです。
バーチャル組織だそうです。(バーチャル:仮想的な空間)
いろいろな取り組みがあります。
職員はいませんが『カブトン課長』がいるそうです。
田村市は、カブトムシが有名らしい。
昆虫の話です。
まず、思い浮かべるのは先日読んだ本です。『中村哲物語(なかむらてつものがたり) 大地をうるおし平和につくした医師 松島恵利子 汐文社(ちょうぶんしゃ)』
中村哲さんは小さいころから昆虫に対する興味が強く、こどものころは、将来昆虫を研究する人になりたかったという記憶です。
次に思い出すのはタレントの井上咲楽(いのうえ・さくら)さんです。番組『新婚さんいらっしゃい』の司会進行を藤井隆さんといっしょにされています。
井上咲楽さんは、昆虫食をされる人です。びっくりしました。以前、太川陽介さんと村井美樹さんの路線バス対鉄道対決旅で、たしか、場所は北海道で、村井さんの鉄道チームの一員としてゲスト出演されました。そのとき、道を歩いていたのですが、虫を見つけると立ち止まり、虫を食べようとするような言動をし続けられたのです。ほんとうにびっくりしました。美女であり、とてもそのような趣向があるとは思えません。ただその後、ほかの番組で昆虫食のことを知り、気持ちが悪くなるようなことではないということを知りました。カルチャーショックです。(自分の常識とはかけはなれた異文化のありように不安をもつ)
(1回目の本読み)
最初から最後まで全部のページをゆっくりめくりながら、なにが書いてあるのかを把握します。(はあく:内容を理解する)
自分にとっては不思議な本です。
目次に『自然界の“掃除人” 死骸と糞の分解』とあります。昆虫を人のようにたとえてある本です。
いい感じの出だしです。
『わたしは昔から外で過ごすのが好きで、とりわけ森の中にいると心が安らぐ……』熊じいさんも、朝、森の中を散歩しています。動植物たちがいる自然に触れていると心が安らぎます。
13ページ、(昆虫は)恐竜より前からいたらしい。(そうだろうなあ。ゴキブリが最強の昆虫という思い込みが自分にあります)昆虫は、約4億7900万年前に現れたそうな。わたしが自作した歴史ノートでは、恐竜は地球上に紀元前2億年前ごろに登場しています。
翅(はね):この単語がキーワードになるらしい。昆虫が生き延びることができた能力が飛翔能力なのでしょう。(ひしょう:空中を飛ぶ)
なるほど『小さな体は高性能 足は6本 翅(はね)は4枚 触角は2本』すばらしい体格、仕組みです。人間以上かも。
昆虫の血の色は? とあります。
わたしは長いこと生きてきましたが、昆虫の血を見たことはありません。透明なお汁のようなものは見たことはありそうです。
蛇足(だそく。むだばなし)ですが、小学生の時に観た邦画『ガメラ対バルゴン』では、怪獣の血の色は緑色でした。映画館でクイズに答えてなんとかをもらおう!というクイズ問題でした。ああ、あのころ、お酒飲みでろくでもないオヤジとふたりでよく映画館に邦画を観に行きました。クレイジーキャッツのいいかげんなサラリーマンの映画も見ました。オヤジはたいてい客席でイビキをかいて寝ていました。クレイジーキャッツの植木等さんもうちのオヤジもとうの昔に亡くなりました。ちょっとわびしい。
40ページ『ダンシングビー』踊るハチでいいのでしょう。ハチが発情しているのか。
わたしは中学生の時に小鳥のジュウシマツをたくさん飼育していました。ジュウシマツは発情期になると、枝の上でしきりにダンスをします。「クルクルクルクルクックッピン!」というような鳴き声を出していました。
中学生のわたしは、ジュウシマツがたくさん生まれると、百貨店のペット売り場に売りに行っていました。たしか一羽140円ぐらいで引き取ってもらえました。ペットショップでは一羽780円ぐらいでわたしが売った鳥を売っていました。
49ページ『昆虫たちの”婚活”事情 ― 生殖と繁殖』(そうか、虫の世界もたいへんだ)
60ページ『ビヨンセは正しかった』
ビヨンセ・ノウルズ:1981年生まれ41歳。アメリカ合衆国の女性シンガーソングライター、ダンサー、女優、音楽プロデューサー(新種のアブの名前が『スカプティア・ビヨンセアエ』と名付けられた。1981年ビヨンセが生まれた年と同じ年に発見された。あわせて、ビヨンセのように「美尻」だったそうです。虫のお尻のことです)
62ページ『父はいないが祖父はいる』(なんのことだろう?)
66ページ『イクメン昆虫』(やはり人間界のようだ)
68ページ『食べて、食べられて』(なかなか厳しいものがあります。自然界の食物連鎖ですな)
72ページ『ツチハンミョウの賭け(かけ)』
ツチハンミョウ:昆虫。同じようなタイプの虫の総称
ここまでページをめくって、最初はとっつきにくさを感じたのですが、なかなかおもしろそうな内容です。読む興味が湧いて(わいて)きました。
85ページ『ワニの涙をすする』(そんな虫がいるのか)
97ページ『農耕のベテラン』(昆虫は農民のイメージがありますな)
99ページ『ペットはアブラムシ』(人間的です。いや、人間のほうが、昆虫的なのかも)
106ページ『虫なんて気持ち悪いから、いなくてもいい』(そう思う人は多い)
121ページ『一杯のコーヒーのかげで』(なんのことについて書いてあるのだろうか?)
129ページ『昆虫食は普及するか』(また、井上咲楽さんの笑顔が脳に浮かびました。彼女は「ハイ!」とごきげんな返事をするでしょう)
212ページ『何が昆虫をおびやかしているのか?』(人間による自然破壊でしょうな)
234ページ『昆虫とヒトの未来のために』(そこがだいじです)
236ページ『おわりに』
まだ読んでいないけれど、先にここを読みます。
240ページ『監修者あとがき』
昆虫博士の方だろうか。
(2回目の読書)
著者:ノルウェー生命科学大学の教授をしている。研究者、教員、科学コミュニケーター
論文の検証や自分の研究発表を行っている。
昆虫学者であることをばかにされることがある。そんな学問が、何の役に立つのだと。
1 昆虫は、魚、鳥、コウモリなどのエサとして欠かせない。昆虫がいなければ、命をつなぐことはできない。
2 昆虫が、ヒトの病気を治す材料、素材、原料になることがある。たとえば、抗生物質
3 昆虫には生きる権利がある。生まれてきた生き物にはすべて生きる機会(チャンス)が与えられる。
昆虫が、この地球を支えているそうです。説得力があります。
昆虫という存在があるから、地球は回り続けている。
前半は、昆虫の話。体の仕組み、知覚の方法、種としての多様性、分類など。
後半は、ヒトと昆虫との関りについて述べる。昆虫は人間界で危機に陥っている。(おちいっている)
昆虫は体が三つの部分に分かれている。
「節足動物門」に属している。
「頭」「胸」「腹」に分かれている。
骨はない。外骨格が全身を包んでいる。
外骨格が古くなると脱皮する。
トンボの眼の優秀さについて書いてあります。
トンボは有能な狩人(かりゅうど)なのです。
アリのことについて書いてあります。
本能とはいえ賢い。
社会性昆虫:ミツバチ、スズメバチ、アリ
(つづく)
ハンス:ドイツ生まれの馬。愛称『賢馬ハンス』。1900年代前半に活躍した。馬なのに、数を数えられるし、計算もできた。飼い主は数学教師のヴィルヘルム・フォン・オーステン。(じっさいは、馬に人間の表情を読み取る能力があって解答することができていた)
ハチ:ハチは、数字を4まで数えることができる。(これは事実だそうです)ハチは色を識別できる。ダンスで場所を仲間のハチに伝えることができる。
以降、ハチの能力の高さについての説明があります。(そうか。2年前にわたしの自宅にハチの巣ができて、わたしはハチと戦ったことがあります。なかなか手ごわい相手で、わたしは恐怖感をもちました。ハチは、わたしの顔を認識していて攻撃してきたのです)
クモは昆虫の仲間ではないそうです。
では何なのか。「ダニやサソリに近い生き物」だそうです。よくわかりません。昆虫は足が6本、クモは足が8本、昆虫は、頭・胸・腹の組み合わせでできている。クモは、(頭・胸でひとつ)・腹の構造になっている。
昆虫の性生活について詳細に書いてあります。
子孫を残すことに全力を注いでいます。
オスもメスも真剣です。
昆虫は環境への適応能力が高いそうです。
シロアリの女王は、一生ずっと、3秒に1個のペースで卵を産んでいるそうです。おそるべし、シロアリ
本の中身は、無限に続く昆虫の世界のありようについて熱く語られていきます。かなり広い世界です。
ワニの涙をチョウとハチが吸う。右眼と左眼に分かれて吸う。貴重な塩分をワニの涙から摂取するそうで、ありふれた光景だそうです。たいていの人間が知らない昆虫の世界があります。
昆虫が養殖をするような記述が90ページにあります。もちつもたれつです。やりすぎると、相手が絶滅してしまうから、ある程度のところで踏みとどまり、共生をめざすのです。お互いに次世代に命をつなぐのです。昆虫たちは子孫を残すために必死です。
本では、ショートエッセイの連続で、昆虫の生態を浮き彫りにしていきます。
昆虫の種類は多種多様で、さまざまな昆虫としての生き方があり、本を一度読んだだけではすんなり理解できないこともあります。興味があれば、何度でも読む本です。
マナ:旧約聖書に登場する驚異の食物が『マナ』だそうです。著者によると、マナというものは、樹液を食べる昆虫が排泄した甘い露(つゆ)の結晶で、名称は『マナコナカイガラムシ』ではないか。
エコな健康食。昆虫は栄養価が高いそうです。牛肉に負けないたんぱく質がある。脂肪は少ない。コオロギの粉末は、牛乳よりカルシウムが多い。鉄分はホウレンソウの二倍ある。昆虫食は体によく、環境にもやさしい。世界の人口増加による食糧不足を救うのが昆虫食と読み取れます。
先日読んだ『中村哲物語(なかむらてつものがたり) 大地をうるおし平和につくした医師 松島恵利子 汐文社(ちょうぶんしゃ)』では、中村哲さんがアフガニスタンの乾燥した土地で食べ物を育てるために乾燥に強い作物を選んだ経過が書いてありました。『乾燥に強い農作物を植える。なんでも研究です。サツマイモ、ソルゴー(イネ科の一年草。モロコシ)、お茶、蚊を退治するための除虫菊(じょちゅうぎく)など』それが、こちらの本では、昆虫食という方向性です。
昆虫食の普及について書いてあります。(ふきゅう:一般社会に広くゆきわたること)
昆虫の姿が丸見えのまま昆虫料理として出すのは抵抗感が強い人が多い。(ああ、飲み屋さんでゲテモノ料理という位置づけで出している料理を思い出しました)
読んでいて、ガソリン車→電気自動車、肉料理(牛)→バッタ、寿司→ムシ(虫)というようなイメージで先々(さきざき)食生活の一部に変化がありそうです。
虫を家畜としてとらえる。人間が食べるための動物として扱う。
1885年頃に、ホールトという人が『昆虫食はいかが?』という本を出しているそうです。未来は本当にそうなりそうです。昆虫食は気持ち悪いと否定できない世の中が訪れるのでしょう。なにせ食べなければ死んじゃうのですから。そして、食べてみると、あんがいおいしかったりもするのです。
134ページ、なんとなく理解できる項目です。『第6章 自然界の“掃除人” -死骸と糞の分解 』です。
蜜蝋(みつろう):ミツバチが巣をつくるための材料として使用するロウ。ミツバチの腹部の分泌腺(ぶんぴつせん)から分泌する。保湿性と光沢がある。化粧品に使われる。
カイコ以外にも糸を出す昆虫はいる。
没食子インク(もっしょくしインク):タマバチという昆虫から生まれるインク。タマバチは『虫こぶ』という突起を植物につくる。
虫は色をつくる:赤い色は、カイガラムシの仲間「コチニールカイガラムシ」からとる。
マジックテープ:植物がヒント
ドローン:トンボがヒント
都市部でも昆虫は生きている。
ゴキブリは人よりも放射能に強い。
プラスチックを食べる虫がいる。ミールワーム(チャイロゴミムシダマシの幼虫)
この部分を読んでいて思いついたのが、認知症の薬で『レカネマブ』です。自分は、製薬会社への株式投資をしているので知ったのですが、アルツハイマー型認知症の原因となっているアミロイドβ(べーたー)というたんぱく質を取り除く性質がその薬にあるそうです。
虫がプラスチックを食べるように、認知症の原因になっているたんぱく質を薬が食べていくようすが重なるイメージがわきました。
203ページあたりの記述内容は不思議で奇妙です。虫が逆に戻っていくのです。おとながあかちゃんに戻っていくのです。なんというか種の生存への執念が強い。
209ページに『この100年ほどのあいだに、地球の生態系はかつてないほど急激な変化を遂げた……』とあります。同感です。100年前ですから、わたしが生まれたころに近くなります。たしかにわたしがこどものころには、身近にたくさんの虫がいました。
『昆虫がダメージを受ければ、ヒトもダメージを受ける……』とあります。同感です。生態系を壊したら最終的にはヒトも滅びます。
昆虫をおびやかすものです。
1 土地開発
2 気候変動
3 農薬使用、遺伝子操作
住み家を守る。
夜も明るい街は昆虫には生きにくい環境にある。
昆虫たちは快適な環境を求めて移動している。
昆虫の保護が、地球の保護につながる。
236ページある『おわりに』の部分を読みました。
日曜日の午前中に放送されるNHKラジオ番組『こども科学電話相談』を思い出しました。昆虫を好きなこどもたちがいます。昆虫を大切にすることは、ヒトを大切にすることにつながるというような文脈で文章が書いてあります。
238ページに謝辞があります。(しゃじ:お礼(おれい))
ここで初めてわたしは、著者が女性であることを知りました。著者には、夫とこどもたちがいます。
『……やさしい夫チェーティルはすばらしい忍耐心の持ち主で、夜遅く励むわたしにお茶とバターつきのパンを持ってきてくれた……』とあります。いいご主人です。
240ページ、監修者のあとがきでは、森の中に虫がいなくなったと嘆いておられます。(なげいて:悲しみ、怒り(いかり)、満たされない思い)
どうしたらいいのだろう……
むずかしい。
(この本を読んでいたとき、朝早くのテレビニュースで聴いたことです)
福島県の田村市役所に『昆虫課』という部署ができたそうです。
観光交流課というところの所属で『ムシムシランド』への誘客を指導するそうです。
バーチャル組織だそうです。(バーチャル:仮想的な空間)
いろいろな取り組みがあります。
職員はいませんが『カブトン課長』がいるそうです。
田村市は、カブトムシが有名らしい。