2020年02月05日

出川哲朗の充電バイクの旅 山口県錦帯橋~大分県宇佐八幡宮

出川哲朗の充電バイクの旅 山口県錦帯橋~大分県宇佐八幡宮 テレビ番組2019年1月3日関東地区放送分

 ゲストは、前半が、オードリーの春日俊彰さんで、後半が、キャイーンのウド鈴木さんです。春日さんは温泉で裸になりましたが、筋肉質のいい体です。ウドさんはキャラクター(芸人としての個性)をつくりすぎです。やらせは極力控えるのがこの番組のいいところです。

 錦帯橋の上で、長崎から観光団体旅行で来たという高齢女性の言葉「冥土の土産になる」が良かった。
 自分も錦帯橋に行ったときには、橋の上から川面をながめました。真夏だったので暑かった。
 バイク旅の途中で見かけた野球少年たちとのバッティング勝負が良かった。やんちゃな男の子ばかりでしたが、観ていて、「(まじめに)頭で考えると行き詰まる。(だから)気持ちで考える」という自分なりの格言が浮かびました。こどもは元気が一番です。
 船が橋にぶつかって断水のニュースがあった周防大島ロケですが、いいお天気で、海は澄んでいるし、樹木の緑は輝いているし、空は青空、気持ちがいい。
 出川さんと春日さんの昼飯場所選びがうまくいかなくて、すったもんだで、それはそれで、とても笑えました。春日さんの言動が変だった(ボディビルをやるので、ピッザ、パスタは食べられない)のですが、その後、出川さんの昼食選択もうまくいかず、このパターンは、翌日のウド鈴木さんまでひきずりました。翌日は結局コンビニで昼食調達でした。
 出川語録として、熱烈なファンの若い女性に(感激して泣いておられました)「ずっと応援してね。女の子はすぐ裏切るから」、結婚式後のカップルに偶然出会って記念撮影で、「絶対に別れないで。出川と会ったから別れたと別れの口実にされるのはイヤ」
 観ていて、ハプニングの連続が、障害物競争のような人生の流れに似ていて、いい番組企画だなあと味わえました
 出川さんと偶然会って記念撮影するのが3回目という人がいました。もう何年も前に会ったことも含むのですが、普通に暮らしていても縁がある人とは何度も出会います。
 最近は、無差別殺人とか、幼児虐待死とか、家族間の殺傷とか、暗くて、さつばつとしたニュースが続いていたのですが、この番組を見ていると、日本人が昔からもっている日本人の心や気持ちの温かみが伝わってきてほっとできます。旅は人生のいい思い出づくりです。
 昭和のまち大分県豊後高田市での350円ちゃんぽんがよかった。
  

2020年02月04日

出川哲朗充電バイクの旅 長崎県稲佐山~島原城

出川哲朗充電バイクの旅 長崎県稲佐山~島原城 2019年関東地区放送分再放送

 ゲストは、前半が、パンサー尾形さん、後半が、照英さんでした。
 冒頭の稲佐山展望台は、19歳の頃にのぼったことがあり、なつかしかった。テレビの映像では、宝石のように輝く夜景がきれいでした。
 ゴールの島原城の映像は、以前読んだ島原の乱の本のことを思い出しながら見ました。お城は、きれいな建物映像でした。天守から見える島原湾の海と山の景色はブルーが広がって気持ちがいい。
 
 長崎市内新地中華街のお料理はおいしそうでした。

 パンサー尾形さんの演出提案がありますが、やらせは少なめにしてね。自然が一番です。

 充電依頼先のお宅のご主人さん(元建設業)があいそなしの反抗的な態度で、雰囲気が原田芳雄さんみたいで怖かったのが、だんだん、くずれてきて、最後は、ソファーの上でうつぶせになって、お礼のマッサージとして、出川さんを背中にのせ、パンサー尾形さんに足つぼを押されていました。おもしろかった。

 温泉内のロケは、ほかのお客さんもおおぜいいて、にぎやかで楽しかった。高熱の湯に無理して入って、ほかのお客さんに湯をあおがれて、おとなたちが、大騒ぎして遊んでいるのが観ていて楽しかった。
  

2020年02月03日

太川&蛭子路線バスの旅 高尾山~諏訪湖

旅バラ 太川&蛭子(えびす)路線バスの旅 東京高尾山~長野諏訪湖 テレビ番組

 再放送なのでしょうがかまいません。
 観るのは初めてです。
 ゲストは鈴木奈々さんと中村雅俊さんです。
 結果は失敗でした。
 楽しかった語録として、
 ①(えびすさん)「じゃあ、タクシーだね」
 ②「(混浴と聞いたえびすさんが)小さいから見せられない」
 ③(鈴木奈々さん)「(太川陽介さんに向かって)なにかできることありますか?」(太川さん)「だまっててください」
 ④(鈴木奈々さん)「(太川さんに)ルートを提案したら怒られそう」(えびすさん)「まかせたほうがいい。(提案すると)なにが起こるかわからない」
 ⑤(えびすさんが鈴木奈々さんの似顔絵を描いてあげたら、鈴木さんが)「おかあさんに似ている」
 ⑥(えびすさんが鈴木さんに、路線バスの旅の番組を)「1回やめたんですよ(ということは、今回2回目をやめても、3回目があるかも。とかく、芸人、タレントさんの場合は、自称、自己申告なので、いつでも引退できるし、復帰もできる気がするのです)
 ⑧(えびすさん)「オレの予想では、タクシーで6万円ぐらい(二日で1万円の上限を無視)」
 ⑨(中村雅俊さんが)「えびすさん、つれションに行きましょう」
 ⑩仕事に取り組む気持ちのオンとオフの会話で、(えびすさん)「オレは、ずっとオフ」
 ⑪(えびすさん)「しかたなくやるんだもの」
 ⑫(タクシー代が足りなくなってタクシー車内でえびすさんが)「借りる制度はありませんか」
 どうも予定調和的な部分があるようで、事前にスタッフが、バス会社などに連絡してあるのでしょう。撮影許可も得なければなりません。それでも、行程では、不安、緊張、緊迫、道を間違う、気持ちがへこむ、逆に高揚するを経験していきます。
 宿泊場所がいいところでした。
 路線バスが通る道が、幅が狭くて、もう、山の中の地域で、いなかを実感できました。
 中村雅俊さんからは、いいお人柄が伝わってきました。
 道案内にマニアック(非常に詳しい)な社員さん、職員さんには助かります。見ている者も感謝したくなります。
 ナレーションが、前半は形式的で単調な感じがしましたが、中盤以降はそんなことはありませんでした。構成自体が前半は型にはまっていたような感じがしました。型破りであってほしい。もうちょっと居合わせたまわりの人たちと関わりがある映像があるといいのに。
  

2020年02月02日

しくじり先生 駅伝 お正月テレビ番組

しくじり先生 駅伝 お正月テレビ番組

「クロちゃん」 安田大サーカス
 甘汁モンスターといううたい文句で、そのいいかげんな人間ぶりが紹介されました。口は悪い人ですが、かわいそうな面もあります。怠けこじつけパワーはすごい。親御さん、とくにお母さんの心配がわかります。結婚した妹から50万円の援助を受けた話にはあきれました。団長の存在が大きい。ちゃんとした人間になってほしい。

「品川庄司」
 なんで、ふたりともぼうず頭なのだろう。
 ふたりとも自己顕示欲が強くてケンカが多かったそうです。
 「感謝」とか、「謝罪」の言葉が足りなかった。
 ミキティという人の存在が大きい。

「南海キャンディーズ」
 山里亮太という人は、ジェラシーのかたまりで、DV男であり、陰湿、クレージー、そして、暴君だった。
 番組を観ていて、ほかの人も含めて、人生は、障害物競争だと悟ります。障害物を克服していくのが人生です。鍵になるのは、信頼できるいい人との出会い。
 ぶつからないと仲良くなれない。
 日頃からの「学習」とか「研修」など、学びは大事
 人間は変われる。
 生徒の伊集院光さんの「妻の前では泣きながら話ができる」という話が良かった。

「椿鬼奴」
 ネタで夫をけなしていたら本気にされて、夫がへこんだという話でした。芸人さんならではのむずかしさがあるようです。

「梶原雄太」
 もうずいぶん前のことですが、仕事が忙しすぎて、心身症になって、22才のとき、2003年2月から2か月半、失踪したそうです。フジモンさんの「とにかく休め。病院に行け」が良かった。対人恐怖症、記憶喪失、自虐症。壮絶です。まだ、若かった。過労死のイメージと重なりました。
  

2020年02月01日

だれも知らない小さな国 佐藤さとる

だれも知らない小さな国 佐藤さとる・作 村上勉・絵 講談社文庫

 1959年自費出版から始まった本です。
 物語の中のこととして、20年前、ぼくは小学3年生8才ですから、主人公のぼくは、今は28才です。思い出の記です。
 昭和20年代から30年代らしき、自然に包まれて育つこどもたちの生活があります。いなかの各家庭には、まだ、テレビも加入電話も普及していませんでした。ものがない代わりに、たっぷりの自然の恵みがありました。遊び道具は与えられるものではなく、つくるものでした。
 村に住むぼくは、峠の向こうにある町へ続く切り通しという人しか通れない細い道を左に登って、杉林の中に入って、見上げれば空が高い洞窟のような三角平地という新しい世界へたどり着きます。そして念願のもちの木を2本発見しました。ぼくのもちの木として所有権を主張することにしました。
 トマトの行商をしているおばあさんとの出会いがあります。おばあさんから、こびとたちが住む小さな国のお話がありました。ここは、「鬼門山(きもんやま)」鬼門山には、魔物が住んでいて、「こぼしさま(小法師。悪い神さまから守る人。一寸法師だから3cmぐらい)」という小さい小さい人がおられました。

 調べた単語などとして、「もちの木:常緑高木。秋に赤い実。表皮からとりもちをつくれる」、「いのこずちの実:草」

 文章は、「ぼく」の一人称、ひとり語りで続いていきます。夏休みが終わり、秋がすぎて冬になりました。

 ぼくは、小学1年生ぐらいの女の子に出会います。女の子のなくした片方の靴入っている三人のこぼしさまにも出会います。
 この本は、小学生向けの本だろうか。だとすれば、低学年向けだろうか。主人公の「ぼく」は、小学2年生か、3年生ぐらいのかんじです。
 ことし読んで良かった1冊になりそうです
 主人公のぼくは小学5年生のときに、引っ越しをして、こぼしさまがいる小山から電車で40分のところへ移りました。そして、彼は、中学生になりました。小山がある町とは反対方向へ電車で通学します

 優しい筆致の文章がつづきます。

(ふと思ったのは、「ニルスの不思議な旅」セルマ=ラーゲルレーフ作です。こびとにされたニルスです。こどものお話で、「こびと」は本命素材なのかも)

 ページがすすんで、「ぼく」は成長して18才ぐらい、夜間専門学校生、時代背景は戦後まもなくのようです。父親は戦死しています。ぼくは、電気工事屋で働いています。
 ぼくは、こびとと出会った小山を将来買いたい。山の所有者(屋号として峯の家:同じ名字が多い地区で、各家が称号を設定する)をみつけて、交渉して、小山を借りることになって、小屋を建てます。小山の所有者のご主人からは、「お山の大将」と呼ばれます。本人は、こびとの国の番人になりたい。ぼくは、三人のこびとたちと再会します。そして、ふといふちのメガネをかけた黄色いセーターを着た人間の女の人の出会いがあります。伏線として、トマトのおばさんが隠されています。もうひとつは、青いガラス玉(ぼくがこどものころに小山に埋めたもの)、それから、「おちびちゃん」と名づけた女の子。

 クリケット:こおろぎのこと
 
 こびとの研究書を読んでいるようでもありました。コロボックル:アイヌの伝えるこびと物語

 こびとは、ズボンのようなものをはいている。上着は長くて、ひざの下まである。糸のような帯を締めている。(奈良の大和時代みたい)こびとは、何百人もいるそうな。

 気に入ったところとして、こびと三人が同時に、「ソウトモ!」

 読んでいるうちに、小学生のころに、山で遊んでいた記憶がよみがえりました。

 下地のストーリーとして、「古事記」。先祖は、ががいものさやでつくった舟にのってやってくる。(竹の笹舟みたいなもの)

 「ぼく」は、こびとたちから、「セイタカさん」と呼ばれます。
 こびとの名前は、モチノキノヒコ老人(世話役)、ヒイラギノヒコ(若者)、ツバキノヒコ(気むずかしや少年というよりも少女のような顔立ちが美しい)、エノキノヒコ(太っちょ)です。女子は、「ヒメ」がつく。
 彼らのいる場所である小山をを彼らは、「ヤジルシノ サキッポノ クニ」とよびます。
 こびとにとっての一番の天敵は、ネズミでもモズでもなく、「人間」。見世物にされる。人間が好きなことは、「お金もうけ」。戦わないと小山が人間に侵略されて支配されてしまう。
 セイタカさんは、コロボックルの学校をつくると言い出します。セイタカさんの未開地を開拓していく行動をみていると、ドラマ「北の国から」の黒板五郎役をしていた田中邦衛さんを思い出します。

 結末はどうなるのだろう。今、169ページ付近を読んでいます。あと108ページ、書物の中を旅している気分です。
 あとがきには、昭和34年7月の記事とあります。作者は2017年に亡くなっていますが、その意志は本の中でいまも生き続けています。

 新設道路建設工事に対する反対運動の流れになってきました。目標はルート変更です。棲家を(すみか)失って追い出されるであろうコロボックルたちが、野生の生き物、タヌキ、キツネ、イノシシ、シカなどに思えてきました。昭和30年代の現実の社会になっていきます。高速道路網の整備です。
 
 191ページのおちびさん(幼稚園のせんせい)がつくったお話がおもしろい。セイタカさん(おちびさんに言わせると制多迦童子)がかみなりさま(雷)になった設定です。「おにが、おしりをなでなで立ち上がる」

 秘密とか、役所の話とか。

 理由があるから道路をつくります。お金のためだけではありません。便利さを求めてのことです。便利になることでいくつかの悲しみを薄らげることもあります。政治的な内容と童話がミックスしているのですが、読んでいて、対立は感じられない不思議な感覚があります。

 「恋」があります。

 物語は、優しい。

 後半にきて、前半の伏線の回収があります。(セイタカさんとおちびちゃんの遠い昔の出会いのこと)

 じっさい、こんなふうに、山を買った人っていたと思う。
 昭和34年、小さな山が20万円で買えた時代です。

 気に入った文節の要旨などとして、「雨がまたはげしくなって、まどをたたいた」、「ぼくとコロボックルの領土」、「ぼくは(コロボックルに)ぼくの心をあけわたしたようなものだ。ちいさなことにくよくよしなくなった」、「前ぶれ」、「赤いつばきや、白いやまゆりがさきました」  

Posted by 熊太郎 at 06:56Comments(0)TrackBack(0)読書感想文