2019年05月28日

ノンタン いたいのとんでけ~★ キヨノサチコ

ノンタン いたいのとんでけ~★ キヨノサチコ 偕成社

 にぎやかな絵がいい。動物たちが遊びを楽しんでいます。くま、うさぎ、ぶた、たぬき、そして、ノンタンというおおきいほうのしろいねこ、タータンというちいさいほうのしろいねこです。
 ノンタンとタータンがトラブルです。あかいじどうしゃの所有権のことでノンタンがタータンをつきとばします。遊び道具の取り合いです。よくあるシーンです。
 タータンがころんでひざを打ちました。
 「いたいのいたいのとんでいけー」です。
 痛みを「あっちのおやま」へ、とばしました。
 おやまが、痛いと言ったので、読んでいて、びっくりしました。山が生き物になるのかと、おどろきました。
 おやまが、いたいのをおれさまにぶつけやがってと怒ります。
 怒るおやまが、こわいよー
 「痛い」の海へとんでけー
 お山はよろこんでいますが、こんどは、
 海が怒りだしました。
 「痛い」のあっちのお空の怪獣へ、とんでけーです。
 いったい、どうなるの?
 海が、「ぽい ぽい」と言っているのがおもしろい。
 26ページにいて、28ページのシーンに不安を感じます。28ページをめくるのがこわい。
 「痛い」の怪獣がオソロシイ。
 「し~ん」
 (あれ~?)
 怪獣はやさしい。いいなー、この流れ。今年読んで良かった1冊でした。創造の固まりです。おもしろい。絵と文は女性の作者さんですが、2008年に60歳で亡くなっています。うーん。残念です。  

Posted by 熊太郎 at 06:22Comments(0)TrackBack(0)読書感想文