2023年08月11日

おまたせクッキー パット・ハッチンス・作

おまたせクッキー パット・ハッチンス・作 乾侑美子(いぬい・ゆみこ)・やく 偕成社

 イギリス人女性作家が書いたこどもさん向け絵本です。
 なかなかいい。
 1987年(昭和62年)初版の絵本です。すでに作者も訳者も天に召されています。

 おかあさんがクッキーを12枚焼いてくれました。
 こどもさんがふたりです。
 ひとり6枚ずつですからスタートします。
 ピンポーン お客さんがふたり来て、人数がだんだん増えていきます。
 割り算の勉強です。
 12個÷4人=3個
 
 『平等』とか『公平』について考えます。
 
 またふたり増えて、
 12個÷6人=2個です。
 平凡な展開です。
 人が増える。もらいが少なくなる。
 絵は外国風です。昭和62年当時の日本だと畳の和室に、お膳(おぜん)の家が多かった。
 
 さらにともだちふたり、いとこが4人も来てしまいました。
 12個÷12人=1個
 ここまでの話の流れは、読み手は予想できます。
 クッキーをもらうのではなく、つくるというストーリーを思いつきました。(はずれました)
 もうひとつ思いつきました。クッキーを割って数を増やす。(はずれました)
 
 さらに、ピンポーンが鳴る。室内にびみょうーな空気が流れます。もうこれ以上増えると渡せるクッキーはありません。新しい人はクッキーなしという裁定を下すのか。早い者勝ちというルールにするのか?

 ホームラン!
 逆転ホームラン!!です。
 なるほど。
 おもしろいオチ(話の締め(しめ))です。(ここに書くのはやめておきます)
 こどもさんは喜ぶでしょう。
 ふっふっふっと笑いがでる終わり方でした。
 いい本です。  

Posted by 熊太郎 at 06:44Comments(0)TrackBack(0)読書感想文