2023年08月02日

魔女だったかもしれないわたし エル・マクニコル

魔女だったかもしれないわたし エル・マクニコル・著 櫛田理恵・訳 PHP

 小学生高学年向けの児童文学です。読みながら感想を書き足していきます。
 まず、自分としては『魔女』という存在が、日本人にはなじみが少ないと思いつきます。
 ハリーポッターぐらいでしょうか。
 自分がこどものころに見ていたマンガ『魔法使いサリー』とか『秘密のアッコちゃん』も魔法使いだったとは思いますが、もう歳をとってしまって、はっきりとは思い出せません。

 宗教のからみでしょうか。魔女とか魔法とか悪魔とかは、ヨーロッパ、とくにイギリスの独特な文化と感じます。日本にはありません。ゆえにピンときません。
 外国人は犯罪をすると、たまに『悪魔』がその行為をするようにしむけたと弁明することがあります。日本人には理解できないいいわけです。悪魔のせいにして、すべてが許される風土が外国にはあるのでしょうか。

 そんな、なんやかんやを思いながらの読書が始まります。
 場所はイギリスのジュニパーという村です。(家は少ない。歯医者、医者がひとりずつ。教会、学校、スーパー、葬儀場、銀行がそれぞれひとつある。こぢんまりとした小さな村)
 グーグルマップで見つけました。イギリスの島のまんなかあたりです。北にグラスゴー、南にマンチェスターがあります。グラスゴーの東にエジンバラがあります。
物語の中の季節は9月です。外国ですから新学期です。ひとクラスは34人ぐらい。

 アディ(アディライン):主人公11歳女子。小学生でしょう。5人家族。両親とふたごの姉がいる。なにやら、村で開催される委員会で『過去に、ここにいた魔女の慰霊碑(いれいひ)』をつくろうと提案します。(最初は無視される。そのあとは、これから読むのでわかりませんが、きっと慰霊碑ができて、シャンシャンの結末を迎えるのではないと予想をつけてみる)(左に書いた予想は当たりました)
 サメが好き。サメには骨がない。サメには、第六感がある。電気を感知できる。血のにおいがわかる。ヨシキリザメ。ニシオンデンザメ。
 イルカはみんな同じ顔をしている。イルカは社会性があるとされることについて、アディはなんの関心ももてない。イルカに対して、サメは個体ごとに個性が異なる。それぞれがまるっきり違う。
 読んでいると、登場人物の何人かは、なんだか心身に障害があることで差別されているみたいです。まだ最初のほうを読んだだけですが……

 アディの父親:月曜日は父親がパスタをつくる。スーパーで働いている。

 アディの母親:夜勤がある仕事をしている。職業はわかりません。

 キーディ・ダロウ:ふたごの姉のうちのひとり。大学生。背が高い。18歳。妹とは11歳違い。自閉的だそうです。自閉的:対人関係がにがて。強いこだわりをもつ。アディも自閉的。キーディは、仮面をかぶっているらしい。魔女の本を読んでいる。なんだか、キーディが魔女のような見た目に思えてきます。

 ニナ:ふたごの姉のうちのもうひとり。大学には行っていない。動画の投稿をしている。(ユーチューバーか)。茶色の髪。ピアス。
 キーディとニナは双子だが、一卵性ではないから似ていない。キーディの顔は丸くてすっきりしているが、ニナの顔は彫り(ほり)が深い。

 ジェンナ:主人公アディの親友。お互いに幼稚園のときからの友だち。将来は美容師をめざしている。

 マーフィ先生(アディのクラスの担任):もともとの担任は、ブライト先生だった。マーフィ先生は自閉的児童を嫌う。扱いやすい児童が好き。アディをいじめる。同じく自閉的なアディの姉キーディもいじめた。仕事で楽をしたい。自分に手がかかる児童はあてがうなという主張あり。教師歴は30年。無知でおく病で、人を差別する人間

 オードリー:ロンドンからの転校生 ひだりきき。背が高い。黒髪、黒い目をしている。(昔、ひだりききは『魔女』とされていた)。オードリーの兄ダニエルは、オックスフォードの大学に通っている。
 ロンドンにいるときは、カナリーワーフというところに住んでいた。(ロンドン東部)。オードリーはいつかアメリカ合衆国のニューヨークに住みたい。オードリーという名前は、映画女優「オードリーヘップバーン」からとった。オードリーは、歌手になりたい。

 エミリー:クラスメート。エミリーは、アディを好きではないようす。自閉的なアディをいじめるのですが、どうもエミリー自身にも障害があるようです。識字障害か。むずかしい文章の本を読むことができない。エミリーはアディの類語辞典の理解力をねたんでいる。アディの集中力をねたんでいる。(ねたむ:人の高い能力をうらむ。にくむ。自分よりも高い位置にいることを許せない)

 マッキントッシュ:地域の委員会の委員長

 リサ・マクラーレン:地域住民のひとり。委員会で、公園について提案した。夜間、若者が公園に出入りすることを禁止してほしい。喫煙ほか非行の場所、たまり場になっている。

 レアード:住民。ジュニパークにいるガチョウを処分しろという提案。却下

 フラハティのおばあさん:住民。バス停を坂道ではなく、平坦な道のところへ移動してほしい。

 ミリアム・ジェンセン:老女。金持ちの世捨て人。ジュニパーの森にゴミが捨てられていることについて、問題であるから解決しなければならないという趣旨で、村の委員会にゴミ対策を提案する。
 アーネストという名前を付けたカメを飼っている。

 クレイグ:キーディ三姉妹の子守りだが、児童に暴力をふるう。

 ジャッキー:主人公宅のお隣さん

 マギー:ずいぶん昔のことですが、ジュニパー出身で魔女扱いされて苦労した女性。悪魔と結婚していると言われたそうです。おそらく、肉体的な苦痛を与えられて(拷問:ごうもん)、「自分は魔女だ」と自白(じはく。自分の口から言う)したのだろうとのこと。

 図書館司書アリソン先生:くりくりの黒髪に大きめの眼鏡をかけている。背が高い。たぶん男性(外国人は名前だけでは男女の区別がつきにくいです)

 パターソン:エジンバラ大学で博士号をとっている。歴史の先生のようです。魔女の歴史を紹介します。

 ジーン:魔女狩りの犠牲者。人づきあいが悪かった。いつもひとり。ぼそぼそ話す。けんか相手に呪い(のろい)の言葉をあびせた。(悪意のあるおまじない)<自分が思うに、この世に、呪いも魔法も存在しません>

 メアリー:過去の人。魔女狩りの犠牲者。村で変人扱いされていた。お金を恵んでもらっていた。頭が弱いと思われていた。今でいうところの知的障害だった。私的制裁にかけられた。でっちあげ(無実の罪)だった。メアリーには否定する能力がなかった。メアリーは自分が魔法を使ったと認めた。

 ロバート・バーンズ:スコットランドの国民的詩人。1759年-1796年。37歳没。作品として「蛍の光」「故郷の空」

 ラティーマ先生:演劇の先生

 ボニー:ふたごの姉のキーディが13歳ぐらいのころのキーディの友だち女子。母子家庭のこども。精神病の施設に強制的に入れられた。メルトダウンの発作があった。(メルトダウン:精神的に追い詰められてパニックになる)。キーディにとっての親友

 マクブライド:村の委員会の委員。カラザーズという豚を飼っている。そのブタは、ブタ競争の全国大会で5回優勝している。イギリス王室主催のハイランド・ショーにも出場する予定がある。

 ラッジ:アディ宅の隣人

 ブライト先生:ニナが小学生だった時の担任の先生。こどもみんなをわけへだてなく大事にしてくれた。

 クラス担任のマーフィ先生が、主人公のアディを叱っているシーンから始まります。『なんですか、このひどい字は』(字がじょうずに書けない人もいますが、まずは、読めればいいのではないか)アディがつくった物語の文章を見て腹を立てて、その紙を破っているところからこの話はスタートするのです。

 アディのひとり語りが続きます。
 
 スティミング:自己刺激行動。同じ動作や音を繰り返す行動。主人公のアディと姉のキーディにある。手をひらひらさせる。手で頭の後ろをたたく。ニューロティピカル(定型発達の人)。仮面をかぶる。いろいろたいへんそうです。

 ジャーマンシェパード:ドイツ原産の犬。シェパード

 昔、魔女の疑いをかけられて、処刑された女性たちがいたそうです。裁判にかけられて処刑される。(真実としては『魔女』ではなかった)手足をしばられて、ノア湖に投げこまれた。(ノア湖は、現在プリンセス・ストリート・ガーデンと呼ばれる公園になっている)拷問(ごうもん。肉体的な苦痛を与えて自白を強制する)があった。

 スコットランド:島の北部。イギリスを構成する地域
 『スコットランドの魔女裁判』
 
 36ページまできました。あまりおもしろくありません。
 
 村役場で村の委員会が開催される。月に2回あるそうです。どうして、委員会において、11歳、未成年で選挙権のないアディに意見を言う発言権があるのか不思議です。地域の単なる集会か。
 委員会の委員のメンバーは、男性が5人、女性が1人。委員長が、マッキントッシュさん。(マッキントッシュは「レインコート」という意味だそうです)

 アディの委員会での提案理由は、罪のない女性たちを弔いたい。慰霊碑を建てたい。(とむらいたい。魔女とされて、処刑された女性たちの気持ちに気づいてなぐさめたい。不当に命が奪われた)<観光地をめざしている村の方針に逆らう提案だと指摘されました>
 障害があるアディと姉のキーディは、昔なら、自分たちは『魔女扱い』されて処刑されていたと理解しているようです。

 ユーチューバーのニナが、動画で情報と意見を発信するようです。
 
 コンシーラ:化粧品。隠す。目の下のクマや顔のシミを隠すために使う。

(うーむ。慰霊碑をつくるだけのことなら、村の委員会にかけなくても、自力で、有志を募って(ゆうしをつのって。同じ意見をもつ人たちで集まってお金を集めて)、土地と場所、お金を用意して、慰霊碑をつくればいいだけの話ではなかろうか…… 人にやってもらおうとするからうまくいかない。有志を募って(つのって)協力すればいい)(読み続けていたら137ページに『お金なら自分でなんとかします!』というアディの言葉が出てきました)(最終的にはお金持ちのスポンサー(援助者)が現れています)
 
 自閉症の人の脳みその中を表現してあります。
 昔、自閉症とか知的障害の人が『魔女』扱いされたと読み取れます。
 障害者差別があります。
 ものごとの悪いことは、魔女のせいにするのです。
 『呪われた子(のろわれたこ)』『悲劇』などと指摘されます。
 いじめです。
 命まで奪います。
 人間がもつ『悪』について書いてあります。

 自閉症の人の脳みその中の状態のひとつが書いてあります。
 『ときどき、人の表情を読み取るのがすごく大変なことがある。本心と違う表情をされると、わけがわからなくなる』

 もうひとつは『欲』について書いてあります。
 ユーチューバーの人がもつ『欲』です。
 “たくさんの人に動画をみてもらいたい”
 だから、人の目を引くために、してはいけないことをします。
 物語では、障害者をさらしものにします。
 障害者差別があります。
 
 学校というきゅうくつな世界です。
 学校は、卒業してしまえば、時間がたつごとに遠ざかっていく世界です。
 社会に出ると、学校でなにがあったのかは無関係です。

 リース川へ遠足に行く。
 魔女の歴史や当時のようすについて説明がある。
 魔女と疑われたものは裁判にかけられる。
 宗教がからんでいます。
 教区ごとに長老会がある。そこで尋問と証拠の提出がある。
 エジンバラにある組織が刑を執行する。
 しかし、ルール破りの私的制裁があった。法律によらず、勝手に制裁を加えた。
 自閉的なアディの脳みその中ではリアルな光景が展開されます。
 スコットランド(イギリスの地域)の話が出ます。魔女裁判の記録がよく残っている。ロージアン地域に魔女が多くいた。魔女は、キャッスルヒルに連れていかれて殺された。拷問も多かった。
 処刑の方法として、吊るし首(つるしくび。イングランドが一般的)、スコットランドは火刑(かけい。ひあぶり)。
 アディは、魔女とされた女性たちが自分と似ていると気づきます。
 
 障害児は普通学級ではなく、特別支援学校に行かせたほうがいいというような争論話があります。
 基準を人情におくなら、普通学級で健常者の児童と一緒に学ばせましょうとなります。ただ、それは感情論です。うまくいかないような気がします。
 喜怒哀楽の感情を抜いて、冷静にこどものことを中心に考えるなら専門の学校へ行かせたほうがいい。以前読んだ本に、障害児を普通学級に行かせた不幸が書いてありました。
 『ろうの両親から生まれたぼくが聴こえる世界と聴こえない世界を行き来して考えた30のこと 五十嵐大(いがらし・だい) 幻冬舎』
 著者の父親:後天性の聴覚障害者。幼少期の病気が原因で聴覚を失った。
 著者の母親:生まれつき音を知らない先天性の聴覚障害者
 著者の母親について、次のような記述がありました。
 (母方の)祖父母は障害をもつ子の親の気持ちとして、養護学校ではなく、著者の母親を普通学級に通わせた。そのことで、母親は言葉をわからないままに育つことになった。

 もう一冊あります。
 『育児まんが日記 せかいはことば 齋藤陽道(さいとう・はるみち) ナナロク社』
 著者は、耳が不自由だったのですが、学校は普通学校で補聴器をつけて学習していたのですが、その後補聴器をつけない生活を選択されています。その部分を読んだ時の読書メモです。
 「著者は、小中学生のころ普通学級に行っています。中学校卒業後、ろう学校に入学されています。そのあいだ、補聴器を付けて無理に聴こえない音を聴こうとして苦しんでいました。著者は、二十歳の誕生日で補聴器を付けることをやめました。楽になれました」補聴器がなくても、聴覚障害者としての学習で、日常生活を送ることができるのです。

 魔女の本では、86ページに『……一対一で面倒(めんどう)をみてもらえるところへ移ったほうがいいんじゃないかと(アディについて)』と教師の勧めがあります。
 母親は教師の勧めをきっぱりと断りました。(その場はかっこいいけれど、こどものためにはならないのです。まずこどもにとっての良き未来を考えたい)

 アディの両親は働いていて、家族全員がそろって夕食をとることは少ない。

 ジャコバイトの劇:反革命勢力(王さま側)1688年イングランドで起きた名誉革命
 マリー・アントワネット:フランス国王ルイ16世の妻。フランス革命で処刑された。1755年-1793年。37歳没
 ロバート一世:スコットランドの国王。1274年-1329年。54歳没

 算数や数学の問題を解くのは、たいていは学校にいるときだけです。おとなになると、お金の計算はしますが、たいていの計算は、そこまでです。
 国語も同様で、社会人で漢字を書けない人もけっこういます。
 本の中では先生がアディに対して、けっこうきつい態度です。自閉的な児童が嫌いなことがよくわかります。先生は、標準的な人間が好きなのです。標準的な人間は先生にとって手がかからず扱いやすいからです。

 今を生きている人が、遠い過去(魔女のことは、日本では1500年代の戦国時代のころと思われる)にしばられなければならないのだろうか。(慰霊碑をつくるというアディの希望に対して、174ページに、「……関係した人たちはみな、とっくに亡くなってるんだよ。なんの意味があるわけ?」とあります。そのことに対して、アディが反論しています。障害者差別があった。記録を残しておかないと未来において同じことが起こるということがアディの主張です)なんというか、歴史は繰り返すものです。それが人間です。なかなかとめられません。人間は世代交代していくから、過去の悔いを体験していない世代は、同じ間違いをおかすのです。

 村の委員会では、老人(老害)VS若者たちという構図があります。
 委員長のマッキントッシュの権限が強い。どうして、なんでもかんでも否決する権限が委員長に与えられているのだろうか? 民主主義は多数決です。

 ちょくちょく出てくるのが、アディが使っている『類語辞典』です。自閉的なアディの心の友です。辞典の中身を暗記することができるのがアディの能力です。
 
 エミリーは、アディをトイレに呼び出して、いじわるなことをします。
 アディがついにきっぱりと断りました。
 『またトイレでエミリーから意地悪されるのはごめんだから』(呼び出されても、わたしはトイレには行かない)
 「もう行かない!」(相手の言いなりにならないことはだいじです)
 共感できない人とはつきあう必要はありません。とかく、学校はきゅうくつです。

 スコットランドの5ポンド(紙幣):日本円には両替できないようです。感覚としては850円ぐらいか(自分なりの感じです)アディが寄付で隣人ラッジからもらった額です。

 ドゥリヒ:スコットランド語。どんよりとした。みじめな。

 事件が起きます。エミリーが、アディの類語辞典をハサミで切ります。アディは発狂したようになりエミリーに暴力をふるい続けます。アディの類語辞典にエミリーの字で「知恵遅れ」と書いてあります。

 続けて、激しい内容の記述があります。
 わたしはその部分を読みながら思いました。
 アディの気持ちはわかるけれど、自分は歳(とし)をとった。もう不正な行為を糾弾(きゅうだん。悪いことだと指摘して非難すること)するような情熱が体の中から出てこない。自分はこの物語でいう村の委員会の委員長のマッキントッシュ氏のような立ち位置です。保守的です。変化することが苦手です。

 校庭監視員:よくわかりませんが、イギリスにある、保護者なり学校関係者が、いじめ行為がないか監視するシステムようです。

 学校の先生というのは、いい先生とそうでない先生がいます。
 いい先生は、こどものことを最優先で考えてくれています。
 なかには悪人(いじめる側。いじめる側に地元の有力者がいたりする)の味方をする先生もいます。
 
 日本だと人権擁護委員会(じんけんようごいいんかい。法務省の管轄)に申し立てをしなければならないような事案に発展していきます。
 障害者団体に相談ということもあるでしょう。

 小学生にはむずかしい本です。

 三人姉妹が協力する姿が素敵です。

 読んでいて、いじめってなんだろうなあと考えます。いじめをする人の性格についてです。
 自分の体験だと、いじめる人は、人生の途中でいじめをやめる人がいます。
 ご本人が大病などして苦労されると、いじめをしなくなる性格に変化されます。
 苦労体験をされないと、ずーっといじめる人として人生を過ごしてお亡くなりになります。全部がそうだとは言えませんが……
 
 サメが物語の伏線になっています。予定調和で仲良しに見えるイルカはよくて、孤独で行動しそうに見えるサメはだめという感じ方があります。
 『海にはあらゆる魚が欠かせない』(アディの姉であるキーディの声)

 アディは、魔女だと指摘された女性たちと自分は同じだと主張します。標準的ではないことで差別されてみせしめに殺された。
 社会が『標準的』であることを求めた。あるいは、当時の権力者や権力をもつ組織が大衆に自分たちにとって支配するのに都合(つごう)のいい『人間像』を求めるようにしむけた。
 イルカが標準で、サメが例外的な存在です。イルカはみんな同じ顔をして仲良しごっこをしている。サメは一匹一匹が違っていて、それぞれ特別な能力を身に着けている。(そんな書きぶりです)
 
 『スコットランド類語辞典』(オードリーからアディへのプレゼント本)

 ショートブレッド:スコットランドの伝統的な菓子。ビスケットみたいな感じ。
 ハロウィーン:毎年10月31日に開催されるお祭り。古代アイルランドが起源。現代は、宗教色はない。商業的なお祭り。

 なかなか重い話題でした。
 印象的だったのは、ふたごの姉妹で、自閉的な姉には、友だちが障害者の女性ひとりしかいなかったが、ふたりのきずなは強かった。
 いっぽう、社交的な妹にはおおぜいのとりまきの女ともだちがいたが、年月が流れてみると、たくさんいた友だちはひとりもいなくなっていた。最初から本当の意味での友だちはひとりもいなかったという部分でした。  

Posted by 熊太郎 at 07:05Comments(0)TrackBack(0)読書感想文