2024年07月26日

かいじゅうたちはこうやってピンチをのりきった 絵本

かいじゅうたちはこうやってピンチをのりきった かいじゅうとドクターと取り組む1 不安・、こわい気持ち 新井洋行 森野百合子・監修(児童精神科医/英国児童・思春期精神科専門医) パイ インターナショナル

 こどもさん向けの絵本です。
 かいじゅうたちは、ロボットに見えます。
 かいじゅうたちは、鳥のようでもあり、小動物のようでもあり、虫のようでもあり、ポケモンたちのようでもあります。
 かいじゅうといえば、ティラノザウルスとか、トリケラトプスとかの恐竜、ゴジラとか、ガメラとか、キングギドラとかの映画の主人公を思い浮かべますが、こちらの絵本の怪獣はロボットのようです。

 かいじゅうたちは、それぞれが、幼稚園生か、小学校低学年のこどもたちに見えます。
 かいじゅうたちは、だいたいが男の子に見えます。

 『かいじゅう その1 モーモクロスのばあい』
 モーモクロスと聞くと、ももいろクローバーZを思い出します。
 モーモーと聞くと、牛の鳴き声を思い出します。
 お話は、高所恐怖症のお話です。
 高いところがにがてなのに、どういうわけか、モーモクロスというかいじゅうが、がけから飛び降りて、バンジージャンプにチャレンジするそうです。(わたしはやりません。100万円もらってもやりません)
 ページをめくりました。
 なんと!
 モーモクロスの背中に、羽がはえました。ナイス!(ステキです)
 自分にとって、いいふう(つごうの良いように)考える。自分の背中に羽が生えるからだいじょうぶ。
 自己暗示ですな。自己催眠でもありますな。
 バンジージャンプの結果は安全だとわかっているから、あとは、度胸だけです。
 モーモクロスは、無事(ぶじ)にジャンプできました。(なるほど)
 
『かいじゅう その2 サスピッチのばあい』
 サスピッチは注射がキライだそうです。(注射が好きだという人をわたしは聞いたことがありません。わたしの場合は持病があって、4週間に1回、血液検査のために採血があります。毎回イヤだな~と思いますが健康管理のためですからしかたがありません。あきらめています)
 注射対策が提示されました。体がカチンコチンになる(固まる)そうです。絵を見て笑えました。
 固くなると注射針を刺(さ)せなくなるのではないか。
 むしろ、とうふや、コンニャクのように柔らかくなったほうがいいのではないか。
 リラックスしたほうが、いいとわたしは思います。

『かいじゅう その3 パルリラのばあい』
 パルリラは、おおぜいの前で発表することがにがてだそうです。緊張するのです。まあ、だれでもそうでしょう。
 ページをめくりました。どうかなあと思う対策です。
 大きな息を吐いたら、お客さんが全員どこかへふっとんでいきました。
 対策は、演じる技術を身につけるということです。演劇でなくても、ふつうの人でも自分ではない自分のようなものを演じながら仕事をしています。人間はみんな役者なのです。悪いことではありません。

『かいじゅう その4 ガラーブのばあい』
 ガラーブは、暗いところがこわいそうです。
 夜中はこわくてトイレに行けません。
 ついに行けませんでした。(照明で明るくすればいいのに)
 ガラーブは、おしっこがとまったと言いましたが、おねしょをしたかもしれません。
 行かねばならないときは、行かねばなりません。やらねばならないことは、歯をくいしばってやらねばなりません。
 最初は、ゆっくり、少しずつでやっていけば、だんだん慣れていきます。なにごとも、そのようにやれば、たいていは、うまくいきます。

 全体のまとめに入りました。
 パルリラが、自分たちは、逃げただけじゃないかとみんなに問題提起します。
 こわいものから逃げたくない。(逃げてもいい時はあります)
 『こわい』の原因は、『ゾワゾワ』だそうです。
 そうしたら、ゾワゾワが4つ出てきました。黄色で、星みたいな形をしています。大きくはありません。
 次に、ゾワゾワの親分のような、黄色いウニみたいなかいじゅうが出てきました。『ゾワゾワキング』だそうです。
 うまくやるコツは、ゾワゾワをつぶすのではなくて、ゾワゾワと仲良しになることだそうです。
 う~む。できることはできるし、できないことはできない。それでいいし、それだけのことだと、わたしは思います。
 説明が抽象的で、こどもさんにはわかりにくい。
 
 こどものころにはわからないことがあります。
 人は、お金を手に入れて生活していくということです。
 食べていくためにはお金がいるのです。
 勉強だけをしていてもお金は懐に(ふところに)入ってきません。
 おとなになるとわかります。
 だから、つらいことがあっても、お金を手に入れるために、がんばったり、いやなことでもやったりできるのです。
 お金をもらうとうれしくなるのです。

 先日読んだ文章でなるほどと思うものがありました。
 日本人は、宝くじで高額賞金が当たると、仕事を辞める(やめる)ことを考える。
 外国人は、宝くじで当たったお金を資金にして、事業を始めて、さらにもうけることを考える。
 日本人の気質をじょうずに言い当てていると感心しました。日本人は、ネガティブ(うしろ向き)なのです。

 困ったことがあったときに励ましたり、なぐさめたりしてくれる仲間がいると心にいいということはあります。
 ただ、人間的に同じようなタイプで、お互いの傷をなめ合う関係だと、愚痴をこぼしあうだけで、状況は好転せず、現状維持か、堕ちていく(おちていく)ことになります。
 なかなかむずかしい。  

Posted by 熊太郎 at 07:41Comments(0)TrackBack(0)読書感想文