2024年03月04日
ジャンゴ 繋がれざる者 アメリカ映画 2012年
ジャンゴ 繋がれざる者(つながれざるもの) アメリカ映画 2012年(平成24年) 2時間45分 動画配信サービス
西部劇です。
なにかで、いい映画だという紹介を観ましたが、そのなにかを思い出せません。
見終えて、爽快な(そうかいな)ドンパチいっぱいの西部劇映画でした。
奴隷解放が素材ですが、理屈っぽいメッセージよりも、アクションの娯楽性が高い。
1858年(日本だと明治維新が1868年です)。アメリカ合衆国テキサス州のどこかで始まります。奴隷解放でもめた南北戦争はこの2年後ぐらいに始まるそうです。
ジャンゴ:黒人奴隷(ジェイミー・フォックス)
シュルツ:ドイツ人賞金稼ぎ。(手配中の殺人犯を殺して償金をもらう)(クリストフ・ヴァルツ)
カルヴィン・キャンディ:農場主(レオナルド・ディカプリオ)
ヒルディ:ジャンゴの妻。黒人。キャンディの農場で奴隷となっている。(ケリー・ワシントン)
黒人奴隷のジャンゴが、賞金稼ぎのドイツ人シュルツと組んで、奴隷になっている妻を農場から救い出すのです。
問答無用に近い状態で人殺しをする西部劇です。
まあ、アメリカ映画は非情です。
復讐劇ですな。奴隷の反乱です。黒人から自由を奪った白人たちをやっつけるのです。
主役は、黒人のジャンゴです。差別言葉が出てきます。『ニグロ』です。ニグロが馬に乗ってはいけないのです。白人から見ると、黒人の乗馬は、考えられない行為だそうです。黒人は人間ではない。家畜以下の扱いです。
白人の映画かと思って見始めましたが、終わってみれば、黒人はじめ、有色人種の映画でした。
残虐なようで、喜劇でもある。
西部劇の心意気です。力(ちから)と知恵があります。
ドイツ人と黒人奴隷が手を組みます。ドイツ人はお金が欲しい。黒人は自由が欲しい。黒人の妻を裕福な白人農場主から奪い返します。
えらく射撃がうまい人たちです。現実にはあのように的中しません。ドンパチが続きます。
なんだか、日本映画が参考になっているのではないかと思うシーンもあります。
キタノタケシさんの映画とか、黒澤明さんとか三船敏郎さんの映画とか、忍者の映画とか……
ロッキー山脈の雪景色がきれいです。
まあ、この映画もタバコ映画ですな。
お金でなんでも買える場所ですな。
人(奴隷どれい)を売り買いします。
米国の奴隷時代です。
カネ・カネ・カネ、アメリカらしい。なんだかよくわからない混乱があります。アメリカ白人は野蛮です。(やばん。荒っぽい。粗野そや)
黒人なのに権力をもっている太った黒人がいます。白人のアドバイザーになっています。不思議でした。(農場主の亡くなった父親に仕えていた(つかえていた)人物だそうです)
白人優位の世界です。
ひどいことをするもんだというシーンが続きます。
特殊な世界です。箱の中にある世界。白いスクリーンの上にある世界です。
人間を人間扱いしない金もうけの世界です。
後半は展開が読めません。
頭がイカレた人がいっぱいいます。
憎しみのかたまりが大きくなっていきます。
人格を否定されると、人は、復讐心の塊(かたまり)になります。
わざとスリリングなシーンをつくる。
(つくるほうの立場で映像を観ています)
なんでも金で解決できる世界でもあります。
握手をするかしないかで、かなりもめます。
最後のほうは、連携がすばらしい。
すごいなあ。クライマックスか。
メチャクチャです。
どうもっていくのだろうか。
男女の愛情でまとめるのか。(夫婦愛です)
仮面ライダーのようでもある。
西部劇の真骨頂ですな。(真価しんか。見せ場)
(捕まっている妻に向かって)『オレだ。ベイビー』(かっこいい)
警察なんて、あってない時代です。
プライドを示す映画でした。
ねちっこい復讐劇ではありません。ドカーン、ドカーンの勢いで、悪を倒します。
黒人が観て喜ぶ映画だったのだろうか。
いや、すべての人が観て喜ぶ映画だったのでしょう。
西部劇です。
なにかで、いい映画だという紹介を観ましたが、そのなにかを思い出せません。
見終えて、爽快な(そうかいな)ドンパチいっぱいの西部劇映画でした。
奴隷解放が素材ですが、理屈っぽいメッセージよりも、アクションの娯楽性が高い。
1858年(日本だと明治維新が1868年です)。アメリカ合衆国テキサス州のどこかで始まります。奴隷解放でもめた南北戦争はこの2年後ぐらいに始まるそうです。
ジャンゴ:黒人奴隷(ジェイミー・フォックス)
シュルツ:ドイツ人賞金稼ぎ。(手配中の殺人犯を殺して償金をもらう)(クリストフ・ヴァルツ)
カルヴィン・キャンディ:農場主(レオナルド・ディカプリオ)
ヒルディ:ジャンゴの妻。黒人。キャンディの農場で奴隷となっている。(ケリー・ワシントン)
黒人奴隷のジャンゴが、賞金稼ぎのドイツ人シュルツと組んで、奴隷になっている妻を農場から救い出すのです。
問答無用に近い状態で人殺しをする西部劇です。
まあ、アメリカ映画は非情です。
復讐劇ですな。奴隷の反乱です。黒人から自由を奪った白人たちをやっつけるのです。
主役は、黒人のジャンゴです。差別言葉が出てきます。『ニグロ』です。ニグロが馬に乗ってはいけないのです。白人から見ると、黒人の乗馬は、考えられない行為だそうです。黒人は人間ではない。家畜以下の扱いです。
白人の映画かと思って見始めましたが、終わってみれば、黒人はじめ、有色人種の映画でした。
残虐なようで、喜劇でもある。
西部劇の心意気です。力(ちから)と知恵があります。
ドイツ人と黒人奴隷が手を組みます。ドイツ人はお金が欲しい。黒人は自由が欲しい。黒人の妻を裕福な白人農場主から奪い返します。
えらく射撃がうまい人たちです。現実にはあのように的中しません。ドンパチが続きます。
なんだか、日本映画が参考になっているのではないかと思うシーンもあります。
キタノタケシさんの映画とか、黒澤明さんとか三船敏郎さんの映画とか、忍者の映画とか……
ロッキー山脈の雪景色がきれいです。
まあ、この映画もタバコ映画ですな。
お金でなんでも買える場所ですな。
人(奴隷どれい)を売り買いします。
米国の奴隷時代です。
カネ・カネ・カネ、アメリカらしい。なんだかよくわからない混乱があります。アメリカ白人は野蛮です。(やばん。荒っぽい。粗野そや)
黒人なのに権力をもっている太った黒人がいます。白人のアドバイザーになっています。不思議でした。(農場主の亡くなった父親に仕えていた(つかえていた)人物だそうです)
白人優位の世界です。
ひどいことをするもんだというシーンが続きます。
特殊な世界です。箱の中にある世界。白いスクリーンの上にある世界です。
人間を人間扱いしない金もうけの世界です。
後半は展開が読めません。
頭がイカレた人がいっぱいいます。
憎しみのかたまりが大きくなっていきます。
人格を否定されると、人は、復讐心の塊(かたまり)になります。
わざとスリリングなシーンをつくる。
(つくるほうの立場で映像を観ています)
なんでも金で解決できる世界でもあります。
握手をするかしないかで、かなりもめます。
最後のほうは、連携がすばらしい。
すごいなあ。クライマックスか。
メチャクチャです。
どうもっていくのだろうか。
男女の愛情でまとめるのか。(夫婦愛です)
仮面ライダーのようでもある。
西部劇の真骨頂ですな。(真価しんか。見せ場)
(捕まっている妻に向かって)『オレだ。ベイビー』(かっこいい)
警察なんて、あってない時代です。
プライドを示す映画でした。
ねちっこい復讐劇ではありません。ドカーン、ドカーンの勢いで、悪を倒します。
黒人が観て喜ぶ映画だったのだろうか。
いや、すべての人が観て喜ぶ映画だったのでしょう。
2024年03月01日
観劇 名古屋御園座 ミュージカル『トッツィー』
観劇 名古屋御園座(みそのざ) ミュージカル『トッツィー』
山崎育三郎さんの舞台です。
映画は観たことがあります。もうずいぶん前の洋画です。1983年(昭和58年)日本公開、ダスティン・ホフマンさんの映画でした。
山崎育三郎さんは、出川哲朗さんの充電バイクの番組に出演されたのを見て、好青年で感じのいい人だと思いました。ファンになりました。
NHKの朝ドラでの甲子園高校野球の歌がとても良かった。強い印象で記憶に残っています。
毎週日曜日の夜にある井桁弘恵さん(いげた・ひろえ)さんとゲストを迎えてのトークショー、『おしゃれクリップ』も楽しみに観ています。
女ばかりの観客のところに、男一人で観に行くのはつらいので、奥さんに同行してもらいました。
御園座(みそのざ)はまだ建て替える前、三十年ちょっと前に行ったのが最後です。
まだ、今の年齢の自分よりも若かった五十代の実母とふたりで、『西郷輝彦ショー』を観ました。
親戚からもらった招待券で、2階だったか、3階だったか、座席の上の方、遠い位置から舞台を見下ろした記憶が残っています。『星のフラメンコ』の歌を聴いたことを覚えています。もう、遠い昔のことになりました。
さて、今回のトッツィーは、売れない男優が女装をして女優になったら売れたというコメディです。内容のおもしろさと山崎育三郎さんの魅力で観たいと思いました。
演劇終了後、緞帳(どんちょう。幕(まく))とタイトル照明の撮影はOKだったので撮ってみました。次の写真です。
始まる前に、ロビーのイスに座って、はらごしらえのパンを食べていました。(午後4時15分開場、午後5時開演、幕間休憩30分で、終わりは午後8時過ぎだった記憶です。幕間休憩30分間のときに、座席でお弁当を食べている人たちもいて、席で食事はOKでした)
ロビーの壁にかかっていた、たくさんのちょうちんがきれいでした。パンを食べながらちょうちんをながめていました。
ちょうちんを見上げながら、株式投資のことを思い出しました。
ちょうちんに書かれているUFJ銀行も三菱商事も株価が上昇しました。何度か売り買いをしている銘柄です。
思うに、ここにちょうちんがある会社や組織は、御園座が建て替えになる時に、建設費用としていくらかの寄付をされたのでしょう。そのみかえりとして、会社等の宣伝用にちょうちんを出してもらっているのでしょう。ひとつのちょうちんを出す経費がいくらだったのかは、想像するしかありません。
ロビーで、カーテンコール(公演終了後、観客の拍手に応じて幕を開ける)のときのダンスが紹介されていました。ミュージカルの最後に、観客みんなで軽い踊りをするのかと思ったら、なにもありませんでした。
東京で、森公美子さんの『天使にラブ・ソングを』を観たときは、男優さんがステージのふちっこ、ちょっと前に出てきて、観客を誘導しながら上半身だけの軽いダンスを楽しみました。ステージには、出演されたみなさんが並んでいて、いっしょに動作をしてほのぼのとしました。
今回のカーテンコールでは、何度も幕が上がったり下がったりして、演者のみなさんたちが観客に笑顔をふりまいておられました。わたしとしては、それで十分でした。
新しい御園座の上の方は、分譲マンション・賃貸マンションになっています。
東京都内のマンション価格との比較で、東京に住む人たちからみれば、名古屋のマンション分譲価格は賃貸月額も含めて、安価だと感じると思います。
さて、思い出すままに、劇の感想を書き落としてみます。
演者のみなさんは若い。若々しくて、元気いっぱいです。ダンスのキレもよく、観ていて気持ちがいい。勢いがあります。
山崎育三郎さんは、男っぽい。テレビで見るのとは違います。テレビだと、細くてきゃしゃな色男的弱さ(色男、金と力はなかりけり)があるのですが、実物はぜんぜん違っていました。ごつくて、力強くて、たくましい男のにおいがプンプン広がってくるような男性でした。(この劇では、女装して女優を演じられていましたが、その姿もピシッと決まっていて、なかなか見事な女優さんを演じておられました。声も女性の声として、高い声を出しておられました。体の大きな女の人です。男から女、女から男への衣装の早変わりがすばやいことに驚きました。演劇は、女性賛歌のステージでした)
山崎育三郎さんは、歌がうまい。声量があって、とくに、声の伸びがいい。
劇の始まりでは、40歳になっても、売れない男優で、役をもらえないと嘆いているところからはじまりますが、それを見ていて、自分も十代のころは、こういう文化芸術・芸能の仕事をしてみたかったけれど、それでは食べていけないわけで、現実は厳しいと割り切って、地味な仕事をコツコツと定年まで続けてきたことを思いだしました。リタイヤして、ようやく、自分のやりたいことができる時間を手に入れたので、これからは、演劇や芸能への参加はできないけれど、観る立場で演者のみなさんを応援していきたいと思ったのです。
劇中では、売れない男優が女装して女優を演じて、オーディションに合格して、劇に出演して大人気が出るのです。でも、男だからウソなのです。だからトラブルが起きるのです。恋愛模様でトラブルになります。三角関係があるのですが、女の立場で、同性同士のラブも生まれます。ややこしい。
ロミオとジュリエットが題材として扱われます。
なんというか、筋書きはあまり肝心なものではありません。
ミュージカルですから、歌とダンスでお客さんに楽しんでもらう内容です。
そして、笑いがあります。コメディです。
男の笑いのツボと女の笑いのツボは違うと感じました。
けっこう、女性のお客さんたちが大きな声をだして笑っておられました。男の自分はどうして笑えるのか不思議でした。笑いのツボが違うのです。
下ネタも多い。案外、女性のお客さんって、下ネタが好きなんだと驚きました。まあ、エロっぽい話もあります。キスシーンを何度も観ました。まあ、あいさつのようなものなのでしょう。
劇が始まる前に、ロビーをゆきかう女性客のみなさんを目にしたのですが、みなさん、めいっぱいおしゃれをされてきておられます。お洋服と靴とバッグと装飾品と、この機会を楽しみにされていることがわかりました。
年配の女性も多い。係員の介助が必要な方もおられました。楽しみにされているのだと思います。
自分も歳をとってわかったのですが、寿命という時間をだいじにしたい。限りがある残りの自分の持ち時間を十分楽しんであの世に旅立ちたいのです。歳をとると、お金よりも『時間』のほうが、愛おしく(いとおしく)思えるようになるのです。
ステージ上の舞台装置は、色も照明も鮮やかできれいに輝いていました。
あとさきのことになりますが、ステージ開始時に、まず、指揮者が、ステージ前のオーケストラピットから姿を現し(あらわし)ます。指揮者は、万歳のように両手をあげて、手拍子(てびょうし)をとり、観客に手拍子をするようにうながします。観客全員の手拍子の音はだんだん大きく速く(はやく)なってきて、雰囲気が盛り上がります。指揮者は、楽団だけではなくて、観客も指揮するのです。なかなかいい感じです。
展開として、山崎育三郎さんが演じている女優が、男であることがばれます。
その瞬間、舞台上は、暗い雰囲気になります。
山崎育三郎さんの熟女女優に心を奪われる若い男優がいるのですが、あんな男が実際にいるのかなあと思いながら観ていました。いないと思います。まあ、劇です。
山崎育三郎さんが、演技ですが、ウォッカだったかを瓶から(びんから)ラッパ飲みするシーンが何度も出てきました。セリフを言う時に呼吸がしにくいだろうにと思いました。
エージェント:契約交渉の代理人
デコルテ:胸元から肩・首まわり。その部分が開いたドレス。
ジェンダー:つくられた男性像、女性像。社会的性別
山崎育三郎さんの良かったセリフとして:『(わたしのことを)女王さまとお呼びーー』
男であることがばれて、乱れた男女関係や人間関係のトラブルについて、いろいろ修復に走って、最後は、男女の和解シーンで終わりますが、最後はあっけなかった。しんみりとして、突然幕が下り(おり)ました。
えッ?! 終わり? 尻切れトンボ感がありましたが、その後、何回ものカーテンコールで、幕があがったりさがったりしたので、まあいいかでした。
ミュージカルの最後というものは、出演者全員がステージに出てきて、踊って歌ってパーーとやるものだと思いこんでいました。ハッピーエンドパターンです。
楽しませてもらいました。
演者のみなさん、ありがとう。
山崎育三郎さんの舞台です。
映画は観たことがあります。もうずいぶん前の洋画です。1983年(昭和58年)日本公開、ダスティン・ホフマンさんの映画でした。
山崎育三郎さんは、出川哲朗さんの充電バイクの番組に出演されたのを見て、好青年で感じのいい人だと思いました。ファンになりました。
NHKの朝ドラでの甲子園高校野球の歌がとても良かった。強い印象で記憶に残っています。
毎週日曜日の夜にある井桁弘恵さん(いげた・ひろえ)さんとゲストを迎えてのトークショー、『おしゃれクリップ』も楽しみに観ています。
女ばかりの観客のところに、男一人で観に行くのはつらいので、奥さんに同行してもらいました。
御園座(みそのざ)はまだ建て替える前、三十年ちょっと前に行ったのが最後です。
まだ、今の年齢の自分よりも若かった五十代の実母とふたりで、『西郷輝彦ショー』を観ました。
親戚からもらった招待券で、2階だったか、3階だったか、座席の上の方、遠い位置から舞台を見下ろした記憶が残っています。『星のフラメンコ』の歌を聴いたことを覚えています。もう、遠い昔のことになりました。
さて、今回のトッツィーは、売れない男優が女装をして女優になったら売れたというコメディです。内容のおもしろさと山崎育三郎さんの魅力で観たいと思いました。
演劇終了後、緞帳(どんちょう。幕(まく))とタイトル照明の撮影はOKだったので撮ってみました。次の写真です。
始まる前に、ロビーのイスに座って、はらごしらえのパンを食べていました。(午後4時15分開場、午後5時開演、幕間休憩30分で、終わりは午後8時過ぎだった記憶です。幕間休憩30分間のときに、座席でお弁当を食べている人たちもいて、席で食事はOKでした)
ロビーの壁にかかっていた、たくさんのちょうちんがきれいでした。パンを食べながらちょうちんをながめていました。
ちょうちんを見上げながら、株式投資のことを思い出しました。
ちょうちんに書かれているUFJ銀行も三菱商事も株価が上昇しました。何度か売り買いをしている銘柄です。
思うに、ここにちょうちんがある会社や組織は、御園座が建て替えになる時に、建設費用としていくらかの寄付をされたのでしょう。そのみかえりとして、会社等の宣伝用にちょうちんを出してもらっているのでしょう。ひとつのちょうちんを出す経費がいくらだったのかは、想像するしかありません。
ロビーで、カーテンコール(公演終了後、観客の拍手に応じて幕を開ける)のときのダンスが紹介されていました。ミュージカルの最後に、観客みんなで軽い踊りをするのかと思ったら、なにもありませんでした。
東京で、森公美子さんの『天使にラブ・ソングを』を観たときは、男優さんがステージのふちっこ、ちょっと前に出てきて、観客を誘導しながら上半身だけの軽いダンスを楽しみました。ステージには、出演されたみなさんが並んでいて、いっしょに動作をしてほのぼのとしました。
今回のカーテンコールでは、何度も幕が上がったり下がったりして、演者のみなさんたちが観客に笑顔をふりまいておられました。わたしとしては、それで十分でした。
新しい御園座の上の方は、分譲マンション・賃貸マンションになっています。
東京都内のマンション価格との比較で、東京に住む人たちからみれば、名古屋のマンション分譲価格は賃貸月額も含めて、安価だと感じると思います。
さて、思い出すままに、劇の感想を書き落としてみます。
演者のみなさんは若い。若々しくて、元気いっぱいです。ダンスのキレもよく、観ていて気持ちがいい。勢いがあります。
山崎育三郎さんは、男っぽい。テレビで見るのとは違います。テレビだと、細くてきゃしゃな色男的弱さ(色男、金と力はなかりけり)があるのですが、実物はぜんぜん違っていました。ごつくて、力強くて、たくましい男のにおいがプンプン広がってくるような男性でした。(この劇では、女装して女優を演じられていましたが、その姿もピシッと決まっていて、なかなか見事な女優さんを演じておられました。声も女性の声として、高い声を出しておられました。体の大きな女の人です。男から女、女から男への衣装の早変わりがすばやいことに驚きました。演劇は、女性賛歌のステージでした)
山崎育三郎さんは、歌がうまい。声量があって、とくに、声の伸びがいい。
劇の始まりでは、40歳になっても、売れない男優で、役をもらえないと嘆いているところからはじまりますが、それを見ていて、自分も十代のころは、こういう文化芸術・芸能の仕事をしてみたかったけれど、それでは食べていけないわけで、現実は厳しいと割り切って、地味な仕事をコツコツと定年まで続けてきたことを思いだしました。リタイヤして、ようやく、自分のやりたいことができる時間を手に入れたので、これからは、演劇や芸能への参加はできないけれど、観る立場で演者のみなさんを応援していきたいと思ったのです。
劇中では、売れない男優が女装して女優を演じて、オーディションに合格して、劇に出演して大人気が出るのです。でも、男だからウソなのです。だからトラブルが起きるのです。恋愛模様でトラブルになります。三角関係があるのですが、女の立場で、同性同士のラブも生まれます。ややこしい。
ロミオとジュリエットが題材として扱われます。
なんというか、筋書きはあまり肝心なものではありません。
ミュージカルですから、歌とダンスでお客さんに楽しんでもらう内容です。
そして、笑いがあります。コメディです。
男の笑いのツボと女の笑いのツボは違うと感じました。
けっこう、女性のお客さんたちが大きな声をだして笑っておられました。男の自分はどうして笑えるのか不思議でした。笑いのツボが違うのです。
下ネタも多い。案外、女性のお客さんって、下ネタが好きなんだと驚きました。まあ、エロっぽい話もあります。キスシーンを何度も観ました。まあ、あいさつのようなものなのでしょう。
劇が始まる前に、ロビーをゆきかう女性客のみなさんを目にしたのですが、みなさん、めいっぱいおしゃれをされてきておられます。お洋服と靴とバッグと装飾品と、この機会を楽しみにされていることがわかりました。
年配の女性も多い。係員の介助が必要な方もおられました。楽しみにされているのだと思います。
自分も歳をとってわかったのですが、寿命という時間をだいじにしたい。限りがある残りの自分の持ち時間を十分楽しんであの世に旅立ちたいのです。歳をとると、お金よりも『時間』のほうが、愛おしく(いとおしく)思えるようになるのです。
ステージ上の舞台装置は、色も照明も鮮やかできれいに輝いていました。
あとさきのことになりますが、ステージ開始時に、まず、指揮者が、ステージ前のオーケストラピットから姿を現し(あらわし)ます。指揮者は、万歳のように両手をあげて、手拍子(てびょうし)をとり、観客に手拍子をするようにうながします。観客全員の手拍子の音はだんだん大きく速く(はやく)なってきて、雰囲気が盛り上がります。指揮者は、楽団だけではなくて、観客も指揮するのです。なかなかいい感じです。
展開として、山崎育三郎さんが演じている女優が、男であることがばれます。
その瞬間、舞台上は、暗い雰囲気になります。
山崎育三郎さんの熟女女優に心を奪われる若い男優がいるのですが、あんな男が実際にいるのかなあと思いながら観ていました。いないと思います。まあ、劇です。
山崎育三郎さんが、演技ですが、ウォッカだったかを瓶から(びんから)ラッパ飲みするシーンが何度も出てきました。セリフを言う時に呼吸がしにくいだろうにと思いました。
エージェント:契約交渉の代理人
デコルテ:胸元から肩・首まわり。その部分が開いたドレス。
ジェンダー:つくられた男性像、女性像。社会的性別
山崎育三郎さんの良かったセリフとして:『(わたしのことを)女王さまとお呼びーー』
男であることがばれて、乱れた男女関係や人間関係のトラブルについて、いろいろ修復に走って、最後は、男女の和解シーンで終わりますが、最後はあっけなかった。しんみりとして、突然幕が下り(おり)ました。
えッ?! 終わり? 尻切れトンボ感がありましたが、その後、何回ものカーテンコールで、幕があがったりさがったりしたので、まあいいかでした。
ミュージカルの最後というものは、出演者全員がステージに出てきて、踊って歌ってパーーとやるものだと思いこんでいました。ハッピーエンドパターンです。
楽しませてもらいました。
演者のみなさん、ありがとう。