2019年08月10日

かぞくいろ 邦画DVD

かぞくいろ RAILWAYS わたしたちの出発 邦画DVD 2018年公開

 いろいろ注文をつけたくなる部分もあるのですが、「家族」というものを考える心にしみる映画ではあります。
 ホン(脚本)がどうかと。どうしてこんな家族構成なのかとか、いろいろと疑問は湧きます。
 有村架純さんの結婚相手が、くも膜下出血で病院で病死しています。入院していたベッドでは元気な彼だったのに、入院治療中のベッド上で、脳出血を起こして死亡するものなのだろうか。なんのための入院治療なのか? 不可解です。
 有村架純さんの結婚相手には、10歳の連れ子である男の子がいます。前妻はその子の出産時に亡くなっています。前妻死亡時に、その子は前妻方の親族が引き取るという話が、実父抜きに双方の親同士で進められて決まっていたというトラブル話も、そんなことは、ふつうありえないだろうと。
 そこへ、有村架純さんが後妻に入ろうとして、前妻が産んだ子を「この子はわたしの子です」と発言します。それは無茶でしょう。(ゆえに最後に子どものほうが、あなたは、わたしの母親ではなく、亡父の妻であった人ですと意思表示をします)
 不可解な部分が多いとはいえ、人の命はあっけない。きのう隣にいた人が、今日はいないということはあります。だから、お互いの「生きている時間」を大切にしようという「命」をテーマにした映画です。不倫の結果の赤ちゃんの誕生シーンもあります。
 有村架純さんが気動車(ディーゼル車)の運転手を目指します。良かったシーンとして、「何点ですか」という問いに國村準さんが、「知らん(満点という意味)」、それから、「わたし失格ですか」の問いに、同じく「自分で考えろ(合格という意味)」
 雪の中(風花かざはな)の中を列車が走るシーンが良かった。
 学校行事で、親のいない子どもに親のことを作文で発表させるのは酷です。ドラマとはいえありえないでしょう。また、有村架純さんに浴びせる子役さんのセリフですが、脚本として、男の子にあそこまで言わせてはいけない。超えてはいけない一線でした。男の子は、義母への謝罪が必要です。確かに小さな謝罪はありましたが、関係修復が不可能になるセリフでした。全体的に危うい土台に立った脚本でした。