2014年04月19日

純喫茶磯辺 映画 DVD

純喫茶磯辺 映画 DVD

 大作やヒット作に隠れた心に響く良作をさがすことに関心が移っています。自分なりの発掘作業です。
 離婚した父親と高校生娘(親権者父)が喫茶店「磯辺」を開業する物語です。生活臭にあふれていました。登場人物たちのアパートでの暮らしは、その昔の自分の暮らしとも重なり、せつないものがありました。映画の内容は、コメディなのに深刻です。
再び、親子3人で暮らしたいと願う娘の気持ちを考えると悲しくなりました。複数で暮らすわずらわしさを取り除いて、淋しいけれど、気楽なひとり暮らしを選択した母親の言葉は、まとを得ていました。いろいろあるけれど、最後は、「まあいいか」で終わらせるのです。許容とか妥協とかあきらめとか、そうやって、人は、人生の障害物を克服していきます。
 喫茶店を開業したけれど、お客さんは来なくて、だから、バイトさんにコスプレっぽい格好をさせたけれど、エロい男性客が増えて、ウェイトレスと変な男性客たちは、誠意のない会話をする。欺瞞(ぎまん。うわべだけの上品。下心あり。)です。
後半は、微妙なクライマックスのつくりかたです。マスターである父親と父が恋心を寄せるバイトの女性と彼女にエロい気持ちをもつ男性客との三角関係で、暴力沙汰のけんかが始まり、女子高生の娘が止めに入る。シーン作りにお金はかかっていません。複数の人間の気持ちをからめて大騒動にしています。うまい。
 全体的に暗いなかで、ミッキー・カーチスさんは、セリフはないけれど、笑えるポジションとして効果を発揮していました。
 父と娘はときおり、役づくりとして、親子になりきれていない時間帯があるけれど、娘の母親役の女優さんはしっかりした演技で光っていました。<おとなもこどもだよ>と娘をさとすあたりは、大人事情を象徴しています。
 ドキュメンタリーっぽく、日本映画だなあとか、映画を観たなあという実感がありました。


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