2014年03月24日

好きだ、 映画 DVD

好きだ、 映画 DVD

 重たい苦しい時間が続き、最後にようやく救われます。「好きだ」から、死んじゃだめだ。「ねぇ、ヨウスケ、覚えている? ワタシは覚えている」という女性の声から始まります。17歳高校生男女のやりとりが、40分間ほど続いたあと、17年後、34歳になって、ふたりは再会し、そのあと60分間が経過します。言葉はいらない(言葉が少ない)、風景(空・雲)の映像がはさまる静かな時間が淡々と過ぎていきます。ときおり、映像は暗く、何が映っているのかわかりませんでした。前半は、宮崎あおいさんのワンショットあるいは、ツーショットが続きます。間が長い。沈黙の時間が長い静かなムービーでした。BGMは前半、ほとんどなく、後半もギターのつまびき音だけでした。
 心に過去に負った傷があって、いつまでたってもいやされなくて、標準化された人生を歩めない。なかなか思い(夢)はかなわない。なぜ、しゃべらない。(しゃべれない。)。すっきりしないけれど、現実にも、こういう世界はあります。
 映画を観ながら、若い頃の出来事が、つい昨日のことのように思い出されました。
 ふたりの再会シーンにおいて、女性の姿(成人後は永作博美さん)は衝撃的です。震えがきました。ヨウスケは、再会したユーさんの姉が好きだった。ユーは、ヨウスケが好きだった。姉は、事故死したらしき恋人が好きだった。赤い糸はこんがらがっています。されど互いに本心を口に出すことはなかった。
 最初から最後まで、ギター曲が物語を引っ張ります。音楽の世界で生きることを語るヨウスケのギター演奏があまりにたどたどしく、現実味に欠けました。ふたつのカップルの相性もしっくりこなかった。伸びきった時間帯はときおり耐え難かった。少し、難点を書いてみました。

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