2014年02月12日

スノーピアサー 映画館

スノーピアサー 映画館

 地球温暖化を防止するために打ち上げて撒いた薬剤の効果がゆきすぎて、地球全体が氷河期になってしまった。唯一生存する人類は、「スノーピアサー」という名称の列車の乗客だけになってしまった。列車はもう何年間も地球を回り続けている。列車=ノアの箱舟です。最前列の車両に支配者層が乗り、最後尾の車両に貧困層が乗っている。この映画では、貧困層が反逆を図ります。
 映画好きが観る映画です。殺し合いはグロテスク(不快になるほどの残酷・残虐シーン)で、子どもさんには見せられません。
 韓国人監督による作品です。暴力で統制された列車内の様子は北朝鮮国家を表現したようにもとれます。劇中では平和維持のために「秩序」が重視されます。物語は二重構造になっていて、人間哲学の探求でもあります。
 迫力はすごい。長時間の緊張感も続きます。殺戮(さつりく)は、サムライ映画を観るようです。音楽はハンマーでガンガン叩かれるようで、休む間もありません。そんなこんなが、好きな人にはたまらない。
 列車内を上手に地球上の暮らしに装飾してあります。自然環境保護を訴えるメッセージもあるのでしょう。
 東洋人の映画でもあります。日本語や、お寿司をいただくシーンもでてきます。列車の窓から見える凍りついた都市の景色は、津波の跡を見るようでもあります。映画を観た前日は、日本のほとんどが寒波に包まれて大雪でした。一夜明けた次の日は日本晴れでしたが、映画を観ながら昨日のことを思い出しました。
 物語の展開はなかなか凝っています。最後にどんでんがえしがあります。正義の追求ではないけれど人間とはこういうものだと納得させられます。

(2日後)
 映画を思い出してみる。
 ピアサーの意味をいまだにとれない。piercer 穿孔機(せんこうき)とあります。こんどは、せんこうきがわからない。ドリルみたいに穴をあけるものだろう。スノーピアサーだから、雪に穴をあけながら走る列車という意味なのだろう。
 映像物語の節(ふし)にあたる部分、小説の「章」にあたる部分の冒頭で、意味の啓示があります。肉弾戦の前に、まぐろのようなマスのようなヒラマサのようなさかなを刃物でえぐります。恐怖のしるしなのでしょうが、日本人である自分がみると恐怖感はなく、魚をさばいている感触しか伝わってきません。
 貧民層が食べているプロティンなる平板のこんにゃくのようなものがあります。コラーゲンの固まりのようでもあるし、ゼリーのようでもある。途中、製造過程の映像(容器のふたをあける)が出ます。暗くて何が映っていたのかわかりませんでした。最初は人肉かと思いましたが、ゴキブリみたいな虫だったと思っています。
 考えようによっては「格差社会」の表現と抗議があるのかもしれません。人類は支配層と被支配層をつくりたがる。
 粗暴であったがために観客に引かれる作品となっています。荒い表現手法を優しくしても「人類は汚れていている」という趣旨は伝わる気がします。(そのほうがもっと怖さが出る)アニメにするのもひとつの手法です。


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