2013年10月06日

ヨハネスブルグの天使たち 宮内悠介

ヨハネスブルグの天使たち 宮内悠介 早川書房

 これまでにあまり体験したことのない内容の物語、文章だったので、趣旨を理解できませんでした。
 バーチャル(視覚に広がる異時代、異空間)の世界です。南アフリカヨハネスブルグに南軍と北軍があって、互いに戦闘状態です。殺りく、盗品武器の売買、軍事、そして神の存在を信じる信仰があります。複数の短編集です。互いに関連があるのかないのかはわかりません。
 2作目短編では舞台がアメリカ合衆国に変わります。「DX9」というのが出てきて、最後の短編まで存在します。最初はサイボーグ(人造人間)を想像しましたが、最後は、人の心をもった器具だろうかという推測で終わりました。西暦2036年という数値が登場します。未来風景を観る小説です。
 カブール、バーミヤン、世界市民(コスモポリタン)、タリバン、イスラムなどの単語が出てきます。体言止めが多い。(名詞、名詞句で止める。詩的な効果がある。)
 3作目の短編でユダヤ人が登場します。平面的な世界認識情景が見えます。時刻は「今」、過去はあるようでない。
 4作目の心象風景には、9・11世界貿易センターツインタワーに航空機2機が突っ込んだ光景があります。時代設定がわかりませんが、登場人物の誠は、日本で、ツインタワーの跡地に建てられたフリーダム・タワーの写真を見ています。この時代、電子版書籍が主流で、紙の本は珍しいらしい。あいまいです。フリーダム・タワーが実際に建てられたかどうかは不明朗です。別のビルがCGで建てられたように見せられているとも受け取れます。人と人との心の距離は遠いようで近い、近いようで遠い。


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