2013年08月12日
あしながおじさん J・ウェブスター
あしながおじさん J・ウェブスター 新潮文庫
ジルーシャ・アボット18才、愛称ジュディ、両親不明、ジョン・グリア孤児院を出て、大学で学ぶ。資金援助をしてくれるのは、孤児院を運営する評議員のうちのひとりらしい、から始まります。その人の影は、足が長かった。これは、恋愛物語です。ジュディとあしながおじさんは恋をするのです。
「孤児院」という暗さはまったくありません。遠くにいると思っていたあこがれの人は、実は身近にいる人だった。男性側からみると、自分の好きな女性が本心を手紙に書いて自分に送ってくれる。原作者自身は孤児院出身ではなく、裕福な慈善家です。100年ぐらい前にアメリカ合衆国で出版された作品です。作者は、この作品ほかを残して、出産した数日後に亡くなっています。40才でした。
ジュディは、大作家を目指します。作者自身の姿だったのでしょう。記述内容から1900年前後の米国での日常生活の様子がわかります。ジュディは、最初は孤児院での暮らし方を否定しますが、大学生活卒業の頃には、肯定・受容へと気持ちを変化させます。手紙のなかには、勉強をがんばろうという気持ちが強く表れています。日記をつけるような手法です。
なぜ援助してくれるのか、援助金の返済はしないのかという疑問をかかえながら続けた読書でした。援助者はジュディの才能を伸ばしたかった。ジュディは、後半で一部返済のために、援助者へ50ドル小切手、1000ドル小切手を送ります。
正直言って、読む前に期待していたものと、内容が異なっていたので、とまどっています。多くを書かず、以下、印象に残った部分です。
(孤児院を出て、大学生活に入って)外国にいるみたい。
彼は朝食前に人殺しをしてくる。
あそこ(孤児院)にかえるくらいなら死ぬ。
わたしは、すて子ではなく、娘
右の肩越しに新月を見ている。
(翌々日のこと)
なにかしらしっくりしない。
最初からページをめくりながら、主要登場人物を整理しました。
・ジルーシャ・アボット 主人公女性 キリスト教会(カトリック)経営のジョン・グリア孤児院に生後間もなくから入所中。97人の孤児中、最年長者の18才。国語が得意。大小説家になることが将来の希望であり夢。大学のファーゲッセン寮215号室で暮らす。(読みはじめは、高野悦子さんの「二十歳の原点」とか、アンネ・ フランクの「アンネの日記」を読み始めたような感覚がありました。)。ジルーシャの愛称はジュディ。
・リベット院長
・あしながおじさん 仮名ジョン・スミス。孤児院経営陣のうちの評議員(らしい)。丈が高い。本名不明。ジルーシャは彼の影だけを見た。彼女いわく、彼は「巨大な足長とんぼ」に見えた。彼があしながおじさんであることに、間違いはない。孤児に大学資金を援助する慈善家。これまでに男子2名を援助した実績あり。 資金の返済不要。しっかり勉強することがみかえり。あしながおじさんのジルーシャへの希望は、彼女が作家になること。
・サリー・マクブライドとジュリア・ルートレッジ・ペンデルトン 大学の友人(新入生)。ジュリアはニューヨークの一流の家柄の人
・ジャービス・ペンデルトン 大学の友人ジュリア・ルートレッジ・ペンデルトンの一門(ようやく少しずつ視界が開けてきました。)
・(人の名前ではありませんが)ロック・ウィロー農園(コネチカット州。東海岸北部カナダ寄り。人口は今は、357万人ぐらい。この本が書かれた頃は75万人ぐらいです。「赤毛のアン」を思い出しました。農園の住人は、センプル夫妻、女中1人に雇い男2人。農園の元所有者は、ジャービス・ペンデルトン。ジャービスが乳母をしていたセンプル妻に農園をあげた。
(だんだん内容を把握できるようになってきました。)
あしながおじさんは不安のために、ジルーシャを若い男に近づけたくないから彼女に農園に行くよう指示を しました。
最後までページをめくりなおして考えたことです。金銭援助はできないけれど、精神的な援助ならできる。 富む者、富まぬ者。それらを分けるものは「運」だけ。
(その後)
孤児を扱った小説で「ピエタ」という小説がありました。たしかイタリアヴェネチアが舞台でした。
ジルーシャ・アボット18才、愛称ジュディ、両親不明、ジョン・グリア孤児院を出て、大学で学ぶ。資金援助をしてくれるのは、孤児院を運営する評議員のうちのひとりらしい、から始まります。その人の影は、足が長かった。これは、恋愛物語です。ジュディとあしながおじさんは恋をするのです。
「孤児院」という暗さはまったくありません。遠くにいると思っていたあこがれの人は、実は身近にいる人だった。男性側からみると、自分の好きな女性が本心を手紙に書いて自分に送ってくれる。原作者自身は孤児院出身ではなく、裕福な慈善家です。100年ぐらい前にアメリカ合衆国で出版された作品です。作者は、この作品ほかを残して、出産した数日後に亡くなっています。40才でした。
ジュディは、大作家を目指します。作者自身の姿だったのでしょう。記述内容から1900年前後の米国での日常生活の様子がわかります。ジュディは、最初は孤児院での暮らし方を否定しますが、大学生活卒業の頃には、肯定・受容へと気持ちを変化させます。手紙のなかには、勉強をがんばろうという気持ちが強く表れています。日記をつけるような手法です。
なぜ援助してくれるのか、援助金の返済はしないのかという疑問をかかえながら続けた読書でした。援助者はジュディの才能を伸ばしたかった。ジュディは、後半で一部返済のために、援助者へ50ドル小切手、1000ドル小切手を送ります。
正直言って、読む前に期待していたものと、内容が異なっていたので、とまどっています。多くを書かず、以下、印象に残った部分です。
(孤児院を出て、大学生活に入って)外国にいるみたい。
彼は朝食前に人殺しをしてくる。
あそこ(孤児院)にかえるくらいなら死ぬ。
わたしは、すて子ではなく、娘
右の肩越しに新月を見ている。
(翌々日のこと)
なにかしらしっくりしない。
最初からページをめくりながら、主要登場人物を整理しました。
・ジルーシャ・アボット 主人公女性 キリスト教会(カトリック)経営のジョン・グリア孤児院に生後間もなくから入所中。97人の孤児中、最年長者の18才。国語が得意。大小説家になることが将来の希望であり夢。大学のファーゲッセン寮215号室で暮らす。(読みはじめは、高野悦子さんの「二十歳の原点」とか、アンネ・ フランクの「アンネの日記」を読み始めたような感覚がありました。)。ジルーシャの愛称はジュディ。
・リベット院長
・あしながおじさん 仮名ジョン・スミス。孤児院経営陣のうちの評議員(らしい)。丈が高い。本名不明。ジルーシャは彼の影だけを見た。彼女いわく、彼は「巨大な足長とんぼ」に見えた。彼があしながおじさんであることに、間違いはない。孤児に大学資金を援助する慈善家。これまでに男子2名を援助した実績あり。 資金の返済不要。しっかり勉強することがみかえり。あしながおじさんのジルーシャへの希望は、彼女が作家になること。
・サリー・マクブライドとジュリア・ルートレッジ・ペンデルトン 大学の友人(新入生)。ジュリアはニューヨークの一流の家柄の人
・ジャービス・ペンデルトン 大学の友人ジュリア・ルートレッジ・ペンデルトンの一門(ようやく少しずつ視界が開けてきました。)
・(人の名前ではありませんが)ロック・ウィロー農園(コネチカット州。東海岸北部カナダ寄り。人口は今は、357万人ぐらい。この本が書かれた頃は75万人ぐらいです。「赤毛のアン」を思い出しました。農園の住人は、センプル夫妻、女中1人に雇い男2人。農園の元所有者は、ジャービス・ペンデルトン。ジャービスが乳母をしていたセンプル妻に農園をあげた。
(だんだん内容を把握できるようになってきました。)
あしながおじさんは不安のために、ジルーシャを若い男に近づけたくないから彼女に農園に行くよう指示を しました。
最後までページをめくりなおして考えたことです。金銭援助はできないけれど、精神的な援助ならできる。 富む者、富まぬ者。それらを分けるものは「運」だけ。
(その後)
孤児を扱った小説で「ピエタ」という小説がありました。たしかイタリアヴェネチアが舞台でした。
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