2013年06月14日

女子会川柳 ポプラ社

女子会川柳 ポプラ社

 姫だるまの絵はリアル(現実的)です。個性がよくわかります。生きているみたいです。
 おじさんへの攻撃があります。職場での上司との関係、家庭での親との関係。作者たちは、30代なかば、未婚率61.5%となっています。川柳には、嘆き、叫びがこめられています。
 5・7・5が体に心地よい。よくこういうことが発想できますねと感心しました。
 周囲にいる他者への嫉妬(しっと)があります。作者たちは、思いどおりにならずに疲れています。財テクと男の話題があります。うますぎて、プロの作品ではないかと思う一首(いっしゅ)もあります。
 ざわざわしながら生活していく。これでいいと自分に言い聞かせながら自己を維持していく。どうして今、わたしはこんなにぼろぼろなの。昔からぼろぼろだったのかしら。歳を重ねるごとに崩れていく。「なぜ?」という「なぜなぜ集」でもあります。
 いちばん気に入った句です。「会社とは それでもやっぱり 行くところ」。辞めたくても辞めることはできない。つらい嫌だと言いながらも生活費を得る為に仕事場へいく。毎日がざわざわと過ぎていく。こんな生活から逃避したいと思うこともある。されど、仕事をやめたら、仕事をしていた頃のことを思って、あの頃はよかったと後悔するだろうということがわかる年齢にさしかかった。
 苦労は、時(とき、時間の経過)が笑い話にしてくれるよと、昔の母親は、わが娘に語ったものでした。

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