2013年01月05日

ツァラトゥストラはこう言った 上・下 ニーチェ著

ツァラトゥストラはこう言った 上・下 ニーチェ著 氷上英廣訳 岩波文庫

 「16歳の教科書」講談社のある先生のおひとりがその記述にとりあげられていたことが読むきっかけでした。
 ニーチェという人は、ドイツの哲学者です。記述はキリスト教の預言書のようです。ツァラトゥストラ氏は孤独です。精神世界のことが綴られていきます。
 教わらなければ人間は獣(けだもの)と同じ。教育の重要性を説く部分と意味をとれた箇所がありました。人間のなかには、「おのれ」と「わたし」が同居している。「おのれ」は本能で、「わたし」が理性です。そして両者は常に争っている。人間の心を形成しているものが、「知識」と「知恵」そして「理性」です。
人間は最終的に人間の手によって滅びると預言しているようです。
 ニーチェ氏は、人間を否定している。なんとも陰気です。比喩(ひゆ)の連続から、国家・制度に闘いを挑み自由を愛するというメッセージはわかります。たが、むずかしい。
普段は読まない巻末の解説部分を読んでみました。それでも理解できないまま下巻へとすすみました。ドイツの社会背景を知らないことが理解できない要因のようです。
 ニーチェ氏は外の現実社会を知らなかった人ではなかろうか。今でいうところのニートとかひきこもりとかで、仕事は何をしていたのだろう。どうやって生活していたのだろう。
やはり晩年は狂人となられたようです。


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