2012年12月19日

ダ・ヴィンチ・コード 上・中・下 ダン・ブラウン

ダ・ヴィンチ・コード 上・中・下 ダン・ブラウン 角川文庫

 登場人物や組織の名前・名称をメモして記憶するところから始めました。シオン修道会、ルーブル美術館のソニエール館長76歳とメモしながら、自分も一度はルーブル美術館と大英博物館へ行ってみたいと空想しました。大学教授のラングドンさんとソフィー解読官が主人公で、シラスさんが殺人犯人で、彼が欲しいのがキーストーンなる石で、あとは警察関係者が何人か登場しています。
 キーストーンで何が得られるのだろうか。ふたつの場面を交互に書く方式は、推理小説を製作する場合の
手法として公式のように存在するやり方だろうか。
 モナ・リザ、岩窟の聖母などのダヴィンチの絵が語りかけてきます。とても面白い。暗号解きも楽しい。 中巻へ移りました。ラングルドン教授とソフィー解読官の協力者がいないとふたりは逃げ切れない。映画のような場面が続きます。わたしは、キリスト教に関する解説は理解できません。聖書を読んでいないと、いや読んでいても理解できない気がします。
イエス・キリストはもともと人間だったというキリスト人間説はわかりやすい。信仰心がない日本人の現実的な考え方は近代的な良い慣習という気になります。
キーストーンのメリットがわからないのですが、キリスト教の避妊・中絶禁止の理由がわかります。
 ソフィー解読官についていえば、彼女は女性なのですが、記述を読む限り、彼女は女性ではないし男性でもありません。男性が想像する理想の女性像という位置で描かれています。
 下巻へ移りました。わずかひと晩の出来事とは思えないほど長いお話になりました。どんな困難でも克服できそうな気持ちにさせてくれる展開です。作者にとっては、読者が詐欺の対象者です。もう誰も信じられません。
 人間界の有様(ありよう)を提示しているのでしょうか。導師が誰なのか思いを巡らせています。読み終えてみて、わからないということがわたしのつぶやきです。結局「聖杯」はなんだったのだろう。最大のミステリーです。


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