2012年09月09日

4TEEN(フォーティーン) 石田衣良

4TEEN(フォーティーン) 石田衣良(いら) 新潮社

14歳シリーズで本を読んでみようと思い立ったので本を手にしました。8編の作品ですが、登場人物は同じこどもたちを中心にしています。ぼく(北川テツロー)、内藤潤(ジュン、成績良し、メガネ)、小野大輔(ダイ、180cm、100kg)、ナオト(冒頭は入院中、早老症、お金持ちの子)、そのほかに立原ルミナ(過食症)、関本譲などです。
「びっくりプレゼント」なにかしらアンバランスな内容です。先日読んだ「セックスボランティア」河合香織著が思い浮かびました。
「月の草」途中ルミナは死んでしまうと予想しましたがそうではありませんでした。最後の5行の意味がわかりません。北川君が彼女に惚れるとは思えないのです。
「飛ぶ少年」ここまで読んでみて、広い世界の中の中学生という世界に大人がここまでこだわるのはどうかという感想をもちました。
「十四歳の情事」暴力旦那を追い詰める手法がこざかしい。警察を入れるべきです。
「大華火の夜に」アカサカさんは死ぬだろうと予測しながら読みました。誰かが死ぬから誰かが生まれてくることができる。
「ぼくたちがセックスについて話すこと」この本全体が、セックスがらみの記述が多い。この作品に描かれていることは友情とはいわない。14歳の男子はもっと幼い。
「空色の自転車」毒々しい。後半はよかった。世の父親たちにその責任を問う問題作です。
「十五歳への旅」こどもにとって居心地のいい家庭なんかないのでしょう。だからこどもは独立していける。

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