2012年09月06日

三四郎 夏目漱石

三四郎 夏目漱石 新潮文庫

明治時代に書かれたものであるにもかかわらず、なめらかな文章です。
内容も100年ぐらい前のことなのに今の日本のようです。
古さを感じません。
明治時代の風俗を垣間見ることができます。
以前、文中に出るあたりを散歩したことがあるので、東京大学周辺の風景が目に浮かぶ。
本郷交差点から赤門を通り過ぎてなんとかの道(たぶんことといどおりみたいな名称、言問通)を上野公園へ向かい不忍池(しのばすのいけ)に着いた。
太平洋戦争がある前の出来事です。
わたしのひいおじいさん、ひいおばあさんの世代の青春時代です。
彼らの恋愛話に思いをはせた。
わたしのひいおばあさんはわたしが中学1年生のときに亡くなった。
考えてみると彼女はわたしの父よりも長生きをした。
実在人物が登場人物のモデルになっていると思います。
今はもうこの世にいない人たちです。
この物語のあとの世代が、なかにし礼氏の「赤い月」に登場してきます。
三四郎が恋い慕う美禰子のモデルが平塚雷鳥で、「赤い月」の主人公である波子があこがれたのが平塚らいてうとなっています。つながりは縁です。

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