2012年08月16日

博士の愛した数式 小川洋子

博士の愛した数式 小川洋子 小学館

 小川洋子著、新潮社。そこはかとなく「今、会いにきます」市川拓司著小学館に雰囲気が似ている。このお話の場合も登場人物が少ない。家政婦とその息子ルート君、交通事故で1975年で記憶力が止まった大学教授とその亡き兄の老妻家政婦と大学教授を軸に数式、プロ野球阪神タイガース、そして江夏投手をからめながら静かに進んでいく。
 なんでもなかったことが、あとから幸せだったと思う。そんな、昔、流(はや)った歌のフレーズを思い出す。
 数式の説明はわかるときもあるし、わからないときもある。博士のこどもへの思いやりが好き。家政婦の思いやりとルート君のやんちゃなところが好き。記憶が80分しかもたないやさしい博士が魅力的です。

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