2012年07月17日
おかっぱちゃん旅に出る Boojil(ブージル)
おかっぱちゃん旅に出る Boojil(ブージル) 小学館文庫
気分転換のために、おかっぱ頭に変えた21歳女子の21日間に及ぶタイ・ラオスを巡るひとり旅です。普通の女性の普通の旅行記ですが、清々(すがすが)しい。安心します。バックパッカーは貧乏旅行の定番という印象がありますが、宿泊費や期間を考えると旅行会社のパック旅行の方が安いのでしょう。日本のおそらく東京からのバックパッカーは多いのだろうなあ。単身で移動する人が増えているようです。かつ、女性のひとり旅が多い。
現地の人たちは、そんな日本人たちをどのようにとらえているのだろうか。「移動の自由を有するお金のある技術の国の国民」というわたしなりの答えになりました。
作者は日本での生活を「絵」で食べていくことに決めました。濃厚な絵を描く人です。本にある絵も写真もきれいです。
時系列的な箇条書き風による内容の流れには、もうひと工夫がほしい。途中から絵と写真だけを見ながら最後までページをめくり、再び戻って、文を読み続けました。わたしは、ラオスもタイも行けそうにありません。だから、この本を見ながら行った気分になって楽しみました。
ラオスの人たちは、床に敷いたござの上に寝る。わたしには無理な行為ですが、うちの家族の複数のメンバーは似たような寝方(ねかた)をしています。体に良くないと注意しているのですが、そこを読んで、そういう習慣の人たちもいると納得しました。
オレンジ色の袈裟(けさ)を着て、わたしもお坊さんになりたい。ラオスでは、税金の申告とか、農作物の出荷システムとか、そういう日常生活に存在する制度のようなものはないのではないかと思いました。家も服もぼろぼろ、一番大切なものは「笑顔」というフレーズには教えられます。
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