2012年07月09日

こぶとりたろう たかどのほうこ

こぶとりたろう たかどのほうこ作 杉浦範茂絵 童心社

 小太りの太郎さんだと思っていました。そうではなく、勉強したら頭にこぶが4個できた太郎さんでした。主旨はよくわからない。勉強しすぎると病気になるというお話ではないし、案外主役は4人の鬼のほうで、自分で努力せずに他力本願で自分の子どもの成績を上げようとする親たちに対する皮肉 なのかもしれない。
 鬼の顔は牛みたいで、かつ、アメリカインディアンのようでもあります。色彩は美しい。こぶはこぶというよりもおできみたいです。文章にはリズムがあります。
 理屈っぽいのが難点で、算数の足し算の数値が大きすぎる。たろうくんは簡単だと言いますが、読み手にはむずかしい。まあ、こどもさんが読む絵本なので、おじさんのわたしが、どうこう言うよりも子どもさん自身の感想のほうが正解なのでしょう。
 この絵本では、国語・算数・理科・社会が勉強のメイン科目となっています。社会人でなんとか 食べていくためには、読み書き計算ができるのはあたりまえのことで、そこにパソコン操作、車の運転、最低限の接客能力と周囲との協調性が加わってきます。そして、大事なのは、音楽とか、美術とか、技術・家庭とか、体育とか、学校では主要科目ではない、文化的な知識や話題が必要になります。人と人との交流をつくるネタが心を支えてくれます。
 いっけん点を取っておいしい科目だけでは、いびつな形の頭に、つまりいびつな性格・人格の人間に育ちますよという警告が含まれているのかどうかを考えるわたしの頭は考えすぎかもしれません。


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