2012年07月07日

ジョン万次郎物語 ウエルカム ジョン万の会


ジョン万次郎物語 ウエルカム ジョン万の会 冨山房インターナショナル

 50年ちょっと生きてきましたが、知っているようで知らないことがまだまだたくさんあります。ジョン万次郎は単独で遭難しアメリカへ渡ったと思い込んでいました。この本を読んで違うことがわかりました。5人が乗船した漁船で嵐に遭い、とある島へ漂着後、アメリカの捕鯨船に助けられた。彼らはハワイへ移りそこで暮らした者、亡くなった者がいる。そして、ジョン万次郎だけがアメリカ本土へ渡った。彼は、アメリカで教育を受けて何年も経ってから船に乗りハワイ経由で帰国した。
 ジョン万次郎は、日米の協力関係を築くために努力したわけですが、それでも日米は戦火を交えました。残念なことです。民主主義を基本として、独裁者をつくらない世の中にしなければなりません。
 本の中では時間がゆったりと流れていきます。ジョン万次郎が大人になって帰国したときも、日本の穏やかで美しい自然に変化はありませんでした。きっと夜空には満点の星が広がっていたのでしょう。
 英文が併記されていたので、声を出しながら少しずつ読み進めてみました。9歳で父親を亡くす。助けてくれた米国人船長を父と慕いながら異国の地で生きたのでしょう。
 南無阿弥陀仏と唱えながら漂流、無人島で暮らしたことは災難です。されど、凶を吉と成したのです。人間の運命とはわからないものです。生まれながらにそのように育つのでしょう。5か月間無人島で暮らし、米国で教育を受けて、20歳で日本近海まで行くも日本人漁師相手に日本語を発することができず、その後3年と少しが経過してようやく帰国しています。他の漂流者たちは、ハワイで暮らし続けています。万次郎は意外にもアメリカ東海岸で暮らしています。日本から見ると西海岸のほうが近い。遥か彼方(かなた)です。帰国した万次郎は43歳になって再びアメリカ東海岸を訪れてお世話になった方々に感謝しています。彼にとっての地球とか世界は、わたしたちが思うよりも小さなものだったに違いない。そして、自分の運命を見つめながらときには死んでしまいたいと思ったこともあったでしょう。


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