2012年07月05日

サハラ砂漠の王子さま たかのてるこ


サハラ砂漠の王子さま たかのてるこ 幻冬舎文庫

 旅行の楽しさは、旅行中は仕事をしていないことにあります。仕事を忘れることができるのが旅行です。
 作者は、自分の力を120%出し切らないと気がすまない性格です。がんばりすぎる人でもあります。70%程度の力でいい。そうすれば読み手も気楽に読めます。
 旅行中の作者にはたくさんのひとたちが近寄ってくるわけですが、それは彼女にお金があるからです。そして彼女は、相変わらず危険な旅をしています。
192ページあたりの大道芸に関する記述がいい。250ページの記述「便利になるほど人間は感動しなくなった」は名言です。いらぬことですが、今の若い人たちは、植物か人形のようです。反応がなく、喜怒哀楽を感じられません。意思表示をしない人が増えました。
 砂漠で雨が降って寒いという記事は、砂漠についての先入観を覆す(くつがえす)ものでした。
 作者は外国人男性に何度も襲われながらも、たくましくひとり旅を続けていきます。女性のひとり旅は男に襲われて当たり前という障害を乗り越えていく力に満ちています。20歳そこそこの同じような年頃で人生を思いつめてひきこもったり、自殺したりする若者もいれば、彼女のように、あっけらかーんと自分の夢に向かってまっしぐらというタイプの人もいる。わたしは、いつものように「人それぞれ」だという思いにふけりました。


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