2012年06月25日

ホスピタルクラウン・Kちゃんが行く あんずゆき

ホスピタルクラウン・Kちゃんが行く あんずゆき 佼成出版社

 小児病棟に長期間入院しているこどもたちを喜ばせるためにボランティアでピエロの活動をしておられる個人とグループの紹介をしています。
 治療の一環あるいは、治療の手法という狭い範囲を飛び出して、人間がストレスを解消しながら生き続けていくためには「笑い」が必要です。でも、人を笑わせることはとてもむずかしい。笑わせようと思っても笑ってくれないし、笑わせる気がないのに笑われることもあります。
 そんなむずかしい条件のうえに、生命の危機や寿命の長短や自由のなさで悩んでいるであろうこどもたちを笑わせるには、ハイレベルのテクニックを身につけなければなりません。たゆまぬ努力による練習がついてまわります。
 「制限」のうえに成り立っている本です。病院内、治療中、登場するこどもたちの写真を本に掲載していいか悪いのかの手続き。だから、構成に苦しさがあったとお察しします。結果的に、絵本のような雰囲気がただよっています。自由度を高めるために、物語化した構成があってもいい。

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