2012年06月24日

もし高校野球の女子マネージャーが

もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら 岩崎夏海 ダイヤモンド社

 漫画の本を読み終えたような余韻(よいん)があります。そこそこ胸を打たれます。ベストセラーでありなおかつロングセラーとなっている本です。経済学の本という初対面の印象があって敬遠していました。労働においては、仕事は、一生懸命働いて、疲れたら体を休めることを繰り返すという意識しかありません。なぜこの本はこんなに売れ続けるのか興味をもってついに読んでみました。
 高校野球の強豪高校でもない都立程久保(ほどくぼ)高校の野球部員が、主人公2年生マネージャー川島みなみのマネジメントによって、夏の甲子園大会を目指すというストーリーです。
 監督加地誠、キャプテン星出純、キャッチャーは柏木次郎、1年生マネージャー北条文乃(あやの)、入院中の宮田夕紀については、病名が出ないのですが、読んでいるうちに命は長くないと察しがつきます。ピッチャーが浅野慶一郎、彼は加地監督と対立しています。補欠二階正義(実はこの子がドラッカーという外国人のマネジメントを習得しています。)、足だけ早い朽木文明(くつきふみあき)、エラーがつきもののショート桜井祐之助などが登場します。部員数は合計で23人となっています。
 この野球部の最初の状態は、「自由=規律なし」が風土となっています。マネージャーとしての必要条件とか、マネジメントの資質は「真摯さ(まじめで熱心なこと)」とあります。何事にも通じる言葉です。「感動を生む」という創造力が、物語全体に流れているキーワードです。
 書中で目標とされるバントのない野球は、野球の定石ではありません。強打がたとえ成功しても、その場限りの勢いで、未来はありません。勝負の目標は勝利を手にすることです。スーパープレイヤーが、マネジメント職を兼ねないほうがいいことは明白です。プレイヤーはプレイに専念する。マネージャーはマネジメントに専念する。


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