2012年06月16日
君についていこう 向井万起男
君についていこう 向井万起男(まきお) 講談社+α文庫(ぷらすあるふぁ)
宇宙飛行士向井千秋さんのご主人のエッセイというか、手記というか、奥さん紹介文、宇宙飛行士たちの様子を紹介した文章になっています。もう15年以上前の作品になりますので、そのときと現在では、ふたりの心境も変化していることでしょう。
ご主人は病理学の医師、千秋さんは心臓外科医として慶応大学医学部で出会います。そして、ふたりとも宇宙飛行士になりたかったのです。されど、ふたりとも特別な性格の人たちではありません。
100ページを過ぎたあたりから面白くなります。100ページまでは、ご主人の男尊女卑意識、男女差別当然の意見が読んでいて気になります。その点で、読み手の評価が分かれるでしょう。好き嫌いが別れる作品です。
案の定、結婚を申し込んだ相手である千秋さんからその点を指摘されます。ご主人は男尊女卑を改めるからと千秋さんを説得します。しかし、その後の結婚生活をみてみると女性蔑視(べっし)は改まっていません。
100ページを過ぎると千秋さんの詳しい紹介が始まります。大食漢とか洋服が少ない。夫婦になっても居場所を夫に連絡しない。どこへいったかと調べると、アメリカ合衆国にいた。読み手は笑えます。奥さんはひとり暮らし同然です。そんな奥さんに翻弄(ほんろう)されながら、やがてご主人は「君についていこう」となるのです。結婚に躊躇(ちゅうちょ)している女性にとって、とくに結婚後も出産後も仕事を続けていきたい女性にとっては、参考になる作品です。
ずっこけ夫と凛(りん)とした妻がキャッチフレーズです。既婚の男性が読むと、自分の奥さんに似ている面を千秋さんに見つけることができるでしょう。女性の言動とか女性観はずいぶん変化しました。ことに男は50歳を過ぎると人生は下り坂です。それまでは、妻を始めとした家族をリードしていたとしても、50歳過ぎたら自分の意見を引っ込めた方がいい。周囲の者の言うことを聞いて、周囲の者の希望がかなうように協力してあげた方がいい。周囲の者たちに自分の身をまかせて引っ張ってもらったほうが楽だし、何かにこだわる必要もない。きみにおまかせしますのひとことで、みんなが自分を愛してくれます。
宇宙飛行士向井千秋さんのご主人のエッセイというか、手記というか、奥さん紹介文、宇宙飛行士たちの様子を紹介した文章になっています。もう15年以上前の作品になりますので、そのときと現在では、ふたりの心境も変化していることでしょう。
ご主人は病理学の医師、千秋さんは心臓外科医として慶応大学医学部で出会います。そして、ふたりとも宇宙飛行士になりたかったのです。されど、ふたりとも特別な性格の人たちではありません。
100ページを過ぎたあたりから面白くなります。100ページまでは、ご主人の男尊女卑意識、男女差別当然の意見が読んでいて気になります。その点で、読み手の評価が分かれるでしょう。好き嫌いが別れる作品です。
案の定、結婚を申し込んだ相手である千秋さんからその点を指摘されます。ご主人は男尊女卑を改めるからと千秋さんを説得します。しかし、その後の結婚生活をみてみると女性蔑視(べっし)は改まっていません。
100ページを過ぎると千秋さんの詳しい紹介が始まります。大食漢とか洋服が少ない。夫婦になっても居場所を夫に連絡しない。どこへいったかと調べると、アメリカ合衆国にいた。読み手は笑えます。奥さんはひとり暮らし同然です。そんな奥さんに翻弄(ほんろう)されながら、やがてご主人は「君についていこう」となるのです。結婚に躊躇(ちゅうちょ)している女性にとって、とくに結婚後も出産後も仕事を続けていきたい女性にとっては、参考になる作品です。
ずっこけ夫と凛(りん)とした妻がキャッチフレーズです。既婚の男性が読むと、自分の奥さんに似ている面を千秋さんに見つけることができるでしょう。女性の言動とか女性観はずいぶん変化しました。ことに男は50歳を過ぎると人生は下り坂です。それまでは、妻を始めとした家族をリードしていたとしても、50歳過ぎたら自分の意見を引っ込めた方がいい。周囲の者の言うことを聞いて、周囲の者の希望がかなうように協力してあげた方がいい。周囲の者たちに自分の身をまかせて引っ張ってもらったほうが楽だし、何かにこだわる必要もない。きみにおまかせしますのひとことで、みんなが自分を愛してくれます。
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