2012年06月14日

星守る犬 村上たかし

星守る犬 村上たかし 双葉社

 漫画です。どう感想を書けばいいのか思い浮かんでこない。3人の家族がいます。おとうさんがいて、おかあさんがいて、むすめさんがいて、そして犬がいます。どこにでもあるふつうの家族が、おとうさんのリストラをきっかにしてバラバラになって、おとうさんと犬は、やがて自家用車で寝泊りするホームレスになって、それぞれが別の時期に車内で遺体となるのです。死体発見後、福祉事務所のケースワーカーが身元を調べます。悲しいお話です。
 老いて病気になるおとうさんの姿は、同世代男性のありようと重なります。一見勝手に見える娘さんもおかあさんも、今ではどこでも見かける女性のタイプです。
 「誰かのために」という思いがないと働けない。妻や娘のためにという縛り(しばり)がほしい。いつの間にか、家族のために働く意識がなくなり、他人のために、その先にあるのは自分のためになのでしょうが、読んでいて、うまく、頭の中の整理ができません。
 経済が右肩上がりの時代に、将来、生活保護を受ける世帯は少なくなると予測しました。しかし、新聞を読むと、とても増加しています。未来はわからないものです。この漫画のおとうさんは善人です。救われるべき人です。
 忠犬ハチ公の世界です。人にも犬にも寿命があるのはいたしかたありません。縄文時代や弥生時代には会社組織はなかったわけで、人は自力で食べ物となる植物を育てたり、狩猟で獲物を獲得したりしながら食べて生きてきました。現代人は、組織への依存により生命力が低下したのでしょう。
 この漫画では、星とたくさん咲いている向日葵(ひまわり)が強調されています。人は、「星」とか「向日葵(ひまわり)」の花が好きです。自分は、たくさんある同じもののなかのひとつでいたいのです。


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