2012年06月10日

年収150万円一家 森川弘子


年収150万円一家 森川弘子 メディアファクトリー

 年収150万円という数値から読書前は母子家庭のお話だと思いました。しかし、ご夫婦と4歳の3人家族でした。夫は作家、妻はイラストレーターの自由業です。
 年収150万円ということは、月収12万円ぐらい、ひとりの稼ぎが月6万円、日給にすると休みなしで働いても2000円です。最初の2・3ページをめくった段階で、転職を勧めたくなりました。とある月の収入は、こども手当だけの5000円しかありません。赤字の9万7000円ぐらいは貯金からの補填(ほてん)です。
 長い人生のうちで、一時期あるいは短期間の年数の間、低収入暮らしをすることはあり得ることです。それが一生続くことは好ましいこととは思えません。生活や人生の世界が狭くなります。自分自身だけであればともかく、とくにこどもには影響が出ます。お金をかけて、社会を生き抜くための技術を身につけさせ、経験を積ませなければ、反動は親にきます。ふりかえってみれば、子が中学を卒業するまでの義務教育期間はお金がかかる範囲は広くありませんでした。続く、高校・大学では莫大な費用が出費されます。話が脱線しましたが、その点で、この作者さんは自分をさらけだして実用書的なこの漫画本を出版されました。ぜひ売れて印税で儲けて、もっと年収を増やしてほしい。
 この本では、ご夫婦が自由業・自営業であることが特徴です。サラリーマン家庭、パート主婦では真似できない生活です。周囲にある人間関係でどうしてもお金が必要になります。節約のみに徹底していては仕事関係の人付き合いが成りたちません。
 お金を使わずに楽しみを手に入れる手法が描かれています。スーパーの閉店時刻近くの半額セールからはじまり、おどろくことに家族でパリ旅行までされています。取引する金銭の単位が原則上限何百円の世界です。50年前の日本人の暮らしであり、現代の75歳以上の年金暮らしの様子と共通します。また、車の保有がない暮らしです。お菓子の購入の記事が多いのですが、節約なら健康にも配慮して食べなければいいのにと思ってしまいますが、我慢できないのでしょう。男性のとってのビールみたいなものと読み替えました。
 この本を手にとって読まれるのは、作者同様倹約家の人でしょう。共感を味わいたい。浪費家は読まないでしょう。いろんな生活の仕方があると受け取りました。好きなことを仕事にする。年収は少なくとも自由になる時間がたくさんあることがうらやましい。


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