2012年05月28日

だじゃれ日本一周 長谷川義史

だじゃれ日本一周(だじゃれにっぽんいっしゅう絵本)長谷川義史 理論社

 子どもさん向けです。まだ読みかけですが感想を書き始めます。なかなかいい本です。
(1回目の本よみ)
 絵が力強い。かといってまじめでがちがちではなく、ユーモラスでゆるゆる、ときには下品で笑えます。
 古典的な「すべってころんでおおいたけん」があります。強調したいものを大きく描く。添えたいものを小さく描く。
 行ったことがない県があと4県ぐらいです。絵本では各県の特産物や有名観光地が上手に紹介されています。行ったことがある県の絵は思い出写真を見るようです。日本の国土や風習ひいては日本人を愛する本です。
 広島県と長崎県が並列されバックに原爆ドームの絵があります。絵はユーモラスですが意味は深い。
 最後のページのオチもいい。
(2回目の本よみ)
 完成までに時間がかかっている絵本です。アイデアからダジャレ作成、絵画作成を経て推敲、幾度もやりなおしつつ、最初のオリジナルな笑いはうすれさせない。たいしたものです。
 武骨(ぶこつ)ですがきれいな絵です。こどもさんは大喜びするでしょう。
 つよいぞ女性群馬県、福井県の奥さんのパンチは左フックです。おとうさんは鼻血を出してうろたえています。しゅうとめさんらしき人がけんかの仲裁に入っています。
 このパターンで同じタイトルで何冊も絵本を出せます。だじゃれの数だけ本の数があります。
 和歌山県でかやまゆうぞうさん登場。今のこどもさんたちは、かやまさんを知らないでしょう。まあそれでもいい。
 対比がおもしろい絵本です。ところどころ2県が左右に配置されてつながっています。「てをあげて」で兵庫県、「てをさげて」で徳島県となっています。
 けして上品ではなく、人間の本音(ほんね)がだじゃれや絵になっています。もしかしたら賛否両論あるのかもしれない。もちろんわたしは賛成です。

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