2012年05月21日

はなれごぜおりん 映画

はなれごぜおりん 映画 ケーブルTV録画

 集団から離脱した者には「死」が待ち受けているという悲しいお話です。「ごぜ」は盲目の女性で、三味線弾きの歌い手です。おりんは6才でごぜの集団に属して芸を覚えますが、(妊娠すると子育てができないので)男性の誘いにのらないという禁止事項を破って集団から追い出されます。
 水上勉(みずかみつとむ)の文学作品を映画化したもので1977年の公開です。この頃は文学作品の映画化が多かった。最近はコミック漫画の映画化が多い。一長一短でどちらがよいともわるいともいえません。ただ、昔の映画は内容が暗い。脳の表面から奥深くまで針を刺して思考する傾向があります。今となっては、大勢人がいる映画館では鑑賞しにくい。
 おりんの在所(ざいしょ、実家)は福井県小浜市です。訪れたことがあります。新潟県にかけての砂浜雪景色は厳しい映像です。なぜ、道を歩かず波が押し寄せる砂浜を歩くのかといらぬ考えをもちながら鑑賞しました。もうひとつ気をとらえたのは、登場人物たちが名古屋弁で話すのです。(今では使われていない名古屋弁です。)変でした。
 各地のお祭り風景が連続的に画面を流れます。縁日のあるところ「ごぜ」ありです。時代背景はいつぐらいだろう。戦争が出てきますが第二次世界大戦ではないようです。調べたら大正7年とあります。第一次世界大戦終戦の年です。1918年です。
 人間はみんな欠陥品。体のことではなくて、心のことです。いいところもあれば、へんなところもある。許しあっていけたらいいのにと感じました。

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