2012年05月19日

家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。


家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。K.Kajunsky PHP研究所

 ずいぶん変わった漫画です。シュール(非日常的、奇怪)です。読み始めは背筋が寒くなります。お嫁さんの出身地岐阜県での出会いあたりから笑えるようになりますが、その後も不気味さはただよいます。自分の妻を「うちの嫁が」と称する男性を思い出しました。通常、<うちの嫁が>というのは、夫の母親(姑、しゅうとめ)さんが話すときの接頭語です。奥さんは心の病気ではないかとかんぐる部分もあります。冷めた夫婦というわけでもない。旦那さんは奥さんをこよなく愛しているし奥さんも同様です。でもフツーじゃありません。似たもの夫婦なのか。
 「スルーする」という言葉は嫌いです。無視する。存在を否定する、しかも力づくでという悪い印象があります。最近の若い世代はよく使用するようです。
 絵の雰囲気は暗い。なぜ奥さんは死んだふりをするのか。暇だから。旦那を驚かせたい。サディスティック(相手を恐怖におとしいれることを好む)なのか。夫婦モノの漫画ですが、変わった夫婦です。最近はこのようなものが世間に受け入れられる時代なのか。
 文章部分があります。一行羅列(られつ)方式です。文章が縦に流れています。詩の形式ですが、詩ではありません。「不完全人間の妻」というキーワードが思い浮かびました。物書きになりたいという意思は伝わってきます。
 奥さんは芝居をして楽しんでいるのか。それとも、コスプレ(架空人物に変装する)が好きなのか。
 奇人たちの身辺話です。CDの項目はなんのことかわからない。122ページのトカゲはヤモリ(家守)だと思う。
 生活費に困っているようです。奥さんはなぜ働かないのか。ふーむ。ともかく、わからない。異星人の物語でした。

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