2012年05月08日

砂の上のロビンソン 映画

砂の上のロビンソン 映画 ケーブルTV録画

 もうずいぶん昔、テレビドラマを見た。ファミリーがモデルハウスに住み続けるとその豪邸が自分のものになるという話だった。ドラマの一部分しか見なかったが、その後家族が崩壊していくという筋立てはみえた。見学者たちが自宅に入り込む。遠隔地から満員電車で通勤する上司からにらまれる。たぶんその物語の映画だろうと予測して当たった。
 「砂の上のロビンソン」は、船が難破して絶海の孤島に漂着したロビンソン・クルーソーを指すのだろう。映像は古い。古いが家族と観ていて話は盛り上がった。なつかしい俳優さんがぞろぞろと登場する。大地康雄、浅茅陽子、高橋ひとみ、戸川京子、森本レオ、下条アトム、藤木悠、西川きよし、立木義浩、柳家小三治、多々良純、長門裕之、小沢昭一、故人となった人もいる。1989年(平成元年)の作品です。
 人は人の幸福をねたましく思う。人は人の不幸がうれしい。人間の「悪」を突く視点と焦点をもった作品です。残念ながら物語の展開は尻すぼみになってゆきます。家族の再生までに至っていません。
 印象に残った言葉です。長門さんが大地さんに向かって「気持ちによけいなものがくっついている。(だからうまくいかない)」、大地さんが戸川さんに「仕事より結婚した方がいいよ」、「しあわせはだれかの不幸の上に成り立っている(わたしの言葉)」、大地さんの言葉「(これからは)イヤなことはイヤと言う」、「みんなが少しずつ勇気を出していく(わたしの言葉)」。救いを求めて闘う映画にしてほしかった。
 楽して家は手に入らない。建てた家の壁一枚一枚に目には見えないけれど「忍耐」という言葉が刻まれています。「ホームレス中学生」で家を捨てたほうの「おとうさんの詩(うた)」でもありました。

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