2012年05月05日

原爆の子 映画

原爆の子 映画 ケーブルTV録画

 午前中に同監督の「一枚の写真」を観て、夜、この映画を観ました。自然とそうなったのか、意図的にそうしたのかはわかりませんが、ラスト付近が同じパターンになっています。そして、両方の映画ともに戦争を呪う内容になっています。
 1952年(昭和27年)当時の日本の風景が映像に残されています。ロケ地のすべてが広島とは思えませんが、原子爆弾で被災された人たちが登場します。小学校の先生である乙羽信子さんが、こどもたちを訪ね歩く方式から始まり、後半はひとりの被爆者に光を当てます。以前訪れたことのある原爆ドームの姿が時おり画面に現れます。ドームを観ておいてよかった。河原にバラック小屋を建てて住んでいる人たちの様子からは「夕凪の街 桜の国」という漫画作品を思い出します。
 原子爆弾の恐怖が紹介される映像を観ていると地震被害による原子力発電所の放射能漏れを考えずにはいられません。原爆投下後もその地で人びとは暮らしていたわけで、放射能の除染をしたとは聞きません。汚染された食物を食べていたわけで、被爆すると体がどうなるのかの知識は定かではありません。
 監督は、戦争をしてはいけないという万人が共感できる太くて大きな柱を打ち立てることによって、観客の共感と信頼を集めていることがわかります。

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