2012年04月23日

八日目の蝉(せみ) 映画 

八日目の蝉(せみ) 映画 ケーブルTV録画

 映画は初めて観ました。構成が小説とは異なります。小説は前半と後半にはっきりと分かれています。映画化される前に読んだ小説でもう3年以上前のことです。小説は、詳細までは覚えていませんが、途中でがらりと記述が変化しました。
 そんなわけで前半の映像には違和感がありました。現在と過去を転換しながら物語は進行してゆきます。不倫相手との間にできた子どもを堕胎しないという主旨ではなく、誠実に生きることを追求した作品だと解釈しました。ラスト付近は泣けます。
 こどもに見せておきたいもの。「満天の星」、「赤とんぼで埋め尽くされた空」、「蛍の光」、「お祭り」。日本は効率化という名のもとにかけがえのない文化や自然を失った。そんなメッセージが映画にこめられています。
 本物の「お母さん」を映画でもあります。野々宮貴和子は逮捕されるときに「その子はまだごはんを食べていません」と訴えます。血がつながっていなくても親子です。実父母とは、血がつながっていても他人です。野々宮を演じた女優さんはがんばりました。
 映画なので、小説の中身の大部分がばっさりと切り落とされています。ぜひ小説も読んでいただきたい。
 「見上げてごらん夜の星を」がよかった。昔の日本のどこにもでもあった愛唱歌のひとつです。

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