2012年03月20日

ものすごくうるさくて、ありえないほど近い 映画館

ものすごくうるさくて、ありえないほど近い 映画館

 911テロの大音響と母親の優しさと受け取りました。人それぞれ独自の解釈ができるでしょう。
 セリフは研(と)ぎ澄まされています。雰囲気は重苦しい。ニコニコしながら観る映画ではありません。オスカー・シェルは10歳の少年です。父親はテロ(無差別大量殺人)により世界貿易センタービルにて亡くなりました。オスカーには脳の病気があります。物事を数値化して論理的に思考します。記憶力は抜群です。高い知能を有しています。反面、周囲の人間と協調する能力は欠けています。オスカーは亡くなった父親を尊敬していました。父親は家族のために研究者への道をあきらめて宝石商を営んでいました。オスカーは母親を軽蔑しています。知的能力が劣る。子どものめんどうをみずに働いているということもあるのでしょう。
 亡くなった父親の部屋にあった青い花瓶の中に、封筒に入った鍵が隠されていた。封筒にはブラックという名前が記されてあった。オスカーは鍵穴を探し始めます。ニューヨークに住むブラックさんという苗字の家全部を訪ねはじめます。ドキュメンタリーのようです。
 オスカーによる母親への攻撃は激しい。この映画を観ていることを後悔します。しかし、後半の15分間は泣けます。観てよかったと満足します。生きていくためには「勇気」が必要です。オスカーは母を責めるけれど、夫を失った妻である母の方が辛い。(つらい)。オスカーが放った(はなった)ママのほうが貿易センタービルにいればよかったんだというセリフはきつい。夫は妻に電話で、君のおかげでいい人生だったという言葉を告げたあと落命します。
 父親はオスカーにプレゼントを残しました。内容を的確に把握できないのですが、父親は生前からオスカーに「(ニューヨークシティ)6区」の探検をさせる予定だったようです。6区=ブラックさん探しとなっています。オスカーはたくさんのブラックさんに会いながら成長してゆきます。片手にもったタンブリン(楽器)がお守りです。人に出会いながら嘘もつきます。電車に乗れるようになります。一所懸命です。
 教育があります。亡父と同様に肩をすくめる癖をもった老人にも会います。観客はオスカーにがんばれ!と心で声援を送ります。
 悲しみを怒りで表現していたオスカーは、悲しみを涙で表現できる人間になりました。


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