2012年01月31日

TAP タップ 映画 DVD

TAP タップ 映画 DVD

 北野武氏のテレビ番組がきっかけで観ました。タップダンスの映画です。この映画に出てくる少年が成長して有名なタップダンサーになっています。セヴィアン・グローヴァーという人です。北野氏がアメリカにある彼のお宅を訪問しています。
 リラックスムービーです。タップダンスを楽しむことが最大の目的です。ストーリーは素直です。金庫破りの刑で2年の服役を終えたマックス・ワシントンがタップダンスで更生する物語です。昔の仲間に誘われて再び金庫破りを試みるのですが、盗難現場で水滴が落ちる音を聴いてタップダンスを思い出し、いったん盗んだ7千500万円相当の宝石を再び金庫に戻すのです。
 おじいちゃんタップダンサーたちのタップダンスが素晴らしい。体は柔らかく、両足を開いて床にぴったりついた時には驚きました。お見事です。参りました。
 黒人の映画でもあります。曲はジャズにも聴こえるし、ソウル(魂の歌)、ロックとかブルースにも聴こえます。太鼓はアフリカンです。しぼり出す女性の声、叩きつける独特のリズムがあります。仕事がないとか、離婚母子とか、ギャングとか暗い背景もあるけれど、登場人物たちはタップダンスが大好きです。自分のステップを生み出すためにチャレンジャー(挑戦者)でいるのです。生活苦を忘れるためにリズム、ドラム、喜びの躍動があります。ダンサーの魂は以前観た「ダンサー・イン・ザ・ダーク」を思い浮かべます。周囲の音や人間の声は聞こえない。タップ・タップ・タップ。自分の体の深いところからビート(音の重なり)が響いてくる。洋画「タイタニック」の冒頭付近にある船内でのお祭り騒ぎのシーンを思い出ました。これが本当の娯楽だというようなセリフが耳に残っています。お金じゃないというセリフはどの映画にも共通します。プライドという単語も共通します。一流のタップダンサーであることが誇りです。
 道路工事現場で踊る群衆からは、街が好き、ニューヨークが大好き、人と音楽が好きという気持がよく伝わってきました。小学校の卒業文集に音楽の女性の先生が、台所で聞こえる音は音楽ですという文章を寄せていました。幼なじみ同士のラブロマンスもあります。シンプルですがもりだくさんの内容です。

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